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フェティッシュの火曜日
 
ほんとうにモヤシが一番安いのか


ハカリと電卓でこんなに遊べる!という記事でもあります

「金がないからモヤシばっかり食べてる」金のない学生の定番のセリフだ。

モヤシは一袋が数十円で売っている。確かに一見安いように感じるが、本当にそうだろうか。

実は、以前から疑問に思っていたのです。

斎藤 充博



100円あたりの重さをくらべます

モヤシは数十円で売っていて安い。しかしそれは一袋あたりの量が少ないからでは、と僕はにらんでいる。それならば、単位をそろえていろんな食材と比べてみればいいんじゃないのか。

今回は「100円を基準にどれだけの量になるか」というところから食材を見てみたい。こんな風に計算してみよう。


計算式

まず、疑いの元になっている「モヤシ」をこの式に当てはめてみる。


29円分のモヤシは221g。
これを100円分に直すと、221/29×100=762g
これが762g、100円分のモヤシだ
(器の重さは抜いてあります)

100円分のモヤシは762g。大きめの中華鍋に満杯の量だ。モヤシ炒めだったら7〜8人分は作れそうな気がする。やっぱりモヤシはすごいことが視覚的にも数字でもわかる。この安さをもって、いろんな中華料理(レバニラ炒めとか)にモヤシが出しゃばってくるわけだ。

モヤシの実力はよくわかった。しかし、モヤシを超える野菜があるのではないか。一つ一つ食材を検証してゆきます。

 

キャベツはモヤシより安い


・キャベツ
・売値:1個(1113g)97円
・100円あたり:1147g

と、モヤシに続けてキャベツを計ってみたら、いきなり100円あたりの重さがモヤシを超えてしまった。たしかにキャベツのずっしり感には日頃から思うところがあったのだが…よもやここまでとは。


キャベツの重さを褒めているサイトはデイリーポータルZだけです

記事タイトルの「ほんとうにモヤシが一番安いのか」にすでに答えは出てしまったが、調査するために他の食材も買ってきてある。いろいろ見てみよう。

なお、この記事に出てくる食べ物の量と値段は、特に注意がない限り全て「プライス」というスーパーの売値を元にしています。


・レタス
・売値:1個(288g)157円
・100円あたり:183g
・白菜
・売値:1/2個(788g)155円
・100円あたり:508g

・ネギ
・売値:3本(398g)197円
・100円あたり:202g

僕がスーパーでよく買う葉物野菜を比べてみた。

レタス(183g)とネギ(202g)が際どい勝負を繰り広げている。

白菜(508g)の重量感はさすがだが、キャベツ(1147g)やモヤシ(762g)といった超エリート戦士と同じ土俵にのってしまうと力不足の感は否めない。

野菜に数値をつけたら、なんかそれがドラゴンボールの戦闘力みたいに見えてきた。ダントツの力を持っているキャベツは、スーパーサイヤ人か。もう野菜売場が天下一武道界会場に見えてくる。

 

重そうな野菜はどうか

続いて調べてみたのは、いかにも「重そうな野菜」のカボチャとジャガイモ。これは果たしてどんな結果が出るのだろう。


・カボチャ
・売値:1/4個(255g)138円
・100円あたり:184g
・ジャガイモ
・売値:小さめ12個(476g)178円
・100円あたり:267g

なんとなく重いイメージのある両者だが、100円換算するとそうでもない。これだったらモヤシを100円分食べた方が、よっぽどお腹にたまると思う。

 

果物はどうか


・ミカン
・売値:12個(698g)199円
・100円あたり:350g
・バナナ
・売値:3本(589g)78円
・100円あたり:755g

果物で調べてみたのは、ミカンとバナナ。
なんと、バナナが755gと、モヤシ(762g)に匹敵する数値をたたき出してきた。しかし、果物に関しては食べられない皮の部分がちょっと多すぎるかもしれない(この調査、器の重さは外してあるが、皮の重さは一緒にしてしまっている)。


食べたいだけ食べちゃってすいません

それにしても200円あれば、上の画像のミカンとバナナ全部食べられるってすごい。なんだか、一日中食料を探し求めてまわっている野生のサルに申し訳ないような気分になってくる。



次は肉を計ります >
 

 
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