日本最北端の街、稚内に行って来た。訪れた目的は、稚内で色々な最北モノを見つけること。日本最北のコンビニエンスストア、日本最北の回転寿司、ガソリンスタンド、郵便局……などなど。結果、全部で30件の最北モノを集める事が出来た。
という訳で、地吹雪が舞う真冬の稚内から、色々な最北モノをレポートします。
(text by 住正徳)
日本最北端の街、稚内へ
しかし、稚内は想像以上に遠かった。特急スーパー宗谷3号で旭川から稚内まで約3時間半。途中、雪の影響で遅れたりしながら緩やかに日本の最北端に向かっていく。急遽僕に同行してくれる事になったニフティの平岩部長さんと2人、スーパー宗谷の中で外食産業についての話をしていた。
僕はお店を持つのが夢なのだが、平岩部長はやめた方がいいという。アルバイトが必ずグラスを割るから備品のコストがかかって大変らしいのだ。メニューの値段設定を極端に高くするか安くするかのどちらかならやっていけるかも、という結論に至った頃、日本最北の駅「稚内」に到着した。時計の針は23時を回っていた。
最北No.1『日本最北の駅』
最北の駅に降り立った乗客は10人もいなかった。駅前のお店は全てシャッターが降りている。吹雪で視界が遮られる中、なんとかタクシーに乗り込み予約しておいたホテルに向かった。強風に煽られて雪が横向きに流れている。
「これが地吹雪です」 最北の街のタクシー運転手が言っていた。
翌日から本格的に日本の最北をめぐる
翌日は朝一番から行動を開始した。 稚内市内をめぐる観光タクシーで色々な最北端を見てまわる事にしたのだが、この日も地吹雪が凄くて前が全く見えない。それでも運転手さんはガンガン攻めていくので、ちゃんと見えているのかと聞くと「なんとなく分かる」と言っていた。なんとなく……。
そんな悪天候の中、最初に向かったのは「日本最北のコンビニエンスストア」。稚内駅から車で15分程度、ノシャップ岬にほど近いセイコーマート恵比寿店である。
最北No.2『日本最北のコンビニエンスストア』
「最北の」という冠をつけなければ、普通のコンビニと何も変わらない。でも、ここは間違いなく「最北」なのだ。それを踏まえて店内を見渡せば、いちいち感慨深く感じられてくる。
最北のコンビニに来た証が欲しいと思い、店員さんに「ここが日本で最北のコンビニですよね」と確認してみた。
「ああ、そう言われればそうですね」と無表情に答える店員さん。日本最北の コンビニ店員である、という自覚はほとんどないようだった。もったいない。僕だったら、名札に「日本最北端のコンビニ店員」って書きたいくらいなのに。
次は日本最北にして最短のロープウェイに向かいます。