たこわさびが大好きだ。海の幸であるタコと、山の幸であるワサビのコラボレーション。そしてまた、タコの歯ごたえと、ワサビの香りが食欲をそそる。居酒屋の弁証法とは彼のことだ。
この季節になると強く思うが、改めてたこわさが好きだ。大好きだ。白くて辛いところが好きだ。黒くなくて甘くもないところが好きだ。リボンとか絶対に巻かれない硬派なところが好きだ。チョコレートなんかは質に入れてたこわさが食べたいくらいだ。
さて、どんな居酒屋にでもある定番メニューでありながら、よく考えると居酒屋くらいでしか食べられないたこわさ。大地震が起きて居酒屋が全部つぶれたら食べなくなるものNo.1だ。そんなたこわさショックに備えて自分でも作れるようにしておかないといけない、と思った。
そんなわけで、近所のスーパーで見つかるものを使って自家製たこわさを作ってみることにした。手作りならきっと量もたくさんできるはずだ。
(text by 藤原 浩一) |