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特集


ひらめきの月曜日
 
ふりかけのすべて

おかずがなかったので、ふりかけでご飯を食べた。それで気がついたのだが、ふりかけって、凄いぞ? だって、これさえあれば白いご飯が何杯でも食べられる。ふりかけは極限までおかずを追求した、おかずの最終段階といえるのではないか。

じっと見てみると、そのコンパクトな容貌はちょっと宇宙食みたいでもある。海苔や梅や卵や鮭やたらこの味はするけれど、どうやってこんな状態にするんだ?

今回は、ふりかけの工場を見学、さらに国内のふりかけメーカー15社からなる 「全国ふりかけ協会」の商品が勢揃いしているという「ふりかけの資料館」とも言える場所でふりかけについて学んできました!

この特集で一生分以上のふりかけが見られます。

(text by 古賀 及子



ここから全国へふりかけを発信
万全です
すごい吸引力。ブオー! ズゴー!
見学専用イヤホンも装着

来ましたよ、ふりかけ工場!

いきなり核心に切り込むべく、ふりかけ工場へやってきた。三島食品株式会社さんの広島工場。ふりかけ作りの現場を小学生を中心に広く公開している。

赤シソのふりかけのことをよく「ゆかり」というが、これはこちら三島食品さんの登録商標なんだそう。業務用ふりかけトップシェアを誇るメーカーさんである。業務用商品大好きのデイリーポータルZとしてはそれだけでも放ってはおけない。

「とにかく衛生管理が大切なもので…」
工場内をご案内いただく広報部の田中さんに渡されてマスク、帽子、白衣と靴カバーを装着した。こちらの工場見学は、ガラス越しではなく、実際の加工の現場を間近で歩き回りながら見学することができるのだ。

多くの見学者を受け入れているため、外部の人が工場に入る際の衛生管理は慣れて徹底していた。工場を見学するための管理がお手のものの会社。素敵だ。

指導に従って、髪の毛は全て帽子の中に完全にしまう。メモ用の文具も芯が落ちる可能性のあるシャーペンはNG。資料もホッキスどめの物は持ち込めない。ふりかけの現場に立ち入る者として、見学者側にも緊張感が求められるのだ。どきどき。

 

いざ、ふりかけテーマパークへ

さらにさらに、工場入り口前で体中の埃を掃除機のような物で吸い込む。服の上からお風呂に入ってるみたいな気分。ちょっと経験できないほどに完璧に清潔な自分だ。

「あー、あー、聞こえますかー?」

白衣を着る前に、イヤホンも装着している。マイクで喋る田中さんの解説を聞くことができるのだ。

「それでは、第一工場から第三工場までご案内していきますね」

田中さんがセンサーに手をかざすと、ガガーッと扉が開いた。日常生活とは縁遠いコスチューム(白衣)といいイヤホンガイドといい、重厚な入り口といい、テーマパークのアトラクションみたいだ。プーさんのハニーハントならぬ、私のふりかけハント。 スタートです。

カーテンのオレンジ色は虫除けのため。虫が嫌う色なんだそうだ。
いよいよ見学の旅がはじまる!

 

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