1月某日、晴れ。
私たちは城南島公園にいた。ニフティのお膝元、大森からバスで15分の位置にある海浜公園だ。
「ビール鍋」………私のとってそれは、面白くともなんともない料理だ。何しろ物心付くころには、うちの実家の鍋にはビールが投入されていた。何がキッカケかは分からない。
別に特に美味しいとも思わない。味の特徴を人に説明するのも難しい。それは、米を食べる習慣のない外国人に「タキタテノ、ゴハンッテ、ドンナ味デスカー?」ときかれても、きっと説明出来ないのと似ている。
「寒いところで暖かいものを食べたら、ものすごく美味しいにちがいない。たいしたことないビール鍋も、美味しいって思うかも」。
そういう発想のもとに「冬、海のそば、屋外」というシチュエーションを用意した。しかしこの日はたまたま暖かい日であった。あらま、日頃の行いが良いせいなのか悪いせいなのか………と思いながら材料を広げる。
同行してくれたのはニフティの林さんと、友人のお食事サイト『原因と結果』主催のタカセさん。
男1人と女2人でアウトドアクッキング、まるで『海ごはん山ごはん』じゃないか。(むかし、ドリカム構成のさわやかな非カップル男女が、ボーダーのシャツとか着て、アウトドアで料理を作るというテレビ番組があったのです)。
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