川苔山に登ってきた。標高1356メートル。900メートルくらいは登ったか。
途中、滝あり川あり崖ありでスリリングな山だった。
歩を進め小さな滝の脇を登って抜けると谷に小川が流れていた。
樹上からヒメハルゼミの声がする。
足もとは湿り、苔むしていた。
木々も緑、苔も緑、小川も緑が写り込み緑一色の世界。
谷の斜面全体から蛙の声がする。しかし蝉も蛙も姿は見えない。
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン。
ゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコ。
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン。
ゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコ。
波の様に蝉と蛙の声が降り注ぐ。
谷の底で、じっとして聴いた。
( 2007/07/13 10:02:00 )
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