マンガをあまり読まない。 それは別に「マンガは低俗だ!」なんて理由ではない。むしろ素晴らしいと思っている。なんというか名残惜しくて悲しい気持ちになってしまうために読めないでいるのだ。
マンガは小説と比べれば早く読むことができる。 これが名残惜しくて悲しい気分になる原因だ。マンガは1冊1時間もあれば読み終えてしまう。残りのページ数が少なくなってくると「もう終わるのか」と悲しくなってくるのだ。せっかく面白いのにあと少しで終わり…このマンガの次の巻が出るのはいつだ…と悲しくてたまらない。ギャグマンガでなぜ悲しんでいるのだろうと思う。マンガを読み終わるのは夏休みの終わりと似ている気がする。
一方小説は時間がかかる。 字が小さく分厚いためだ。読み終わりまでに数日はかかる。そのためどんなに面白くても残りのページ数が少なくなってくると「やっと読み終わる」とウキウキした気分になってくる。苦行を終えたような気持ちだ。マンガが夏休みの終わりなら、小説はテスト週間の終わりだ。同じ終わりでも全く違う。前者は悲しく、後者は喜びしかない。
改めて考えるとダメな感じだ。 終わると悲しいから読まない、とはなんて後ろ向きなんだろうと思う。どうせフラれるから告白しないや、どうせ先に死んじゃうからペットを飼わないと同じような後ろ向きなさを感じる。前者は素晴らしいその後が待っているかもしれないし、後者は飼っている時の素晴らしい時間を得ることができる。それなのに僕はそれらを放棄しているのだ。
これではダメだ。 食事も食べ終わるのが悲しいのでエンドレスに食べられる食べ放題を好む。ドリンクバーも大好きだ。そのため、だらだらとファミレスにいることになる。時間を人生を無駄にしている。マンガもそうだ。たとえ悲しくても面白いなら読まなければ人生を損していると思うのだ。
明日にでもマンガ喫茶に行こうと思う。 調べてみるとジュース飲み放題、スープ飲み放題、ソフトクリーム食べ放題なんてマンガ喫茶もあるようだ。これに行かないのは人生の損だ。マンガも次から次に読める。読み放題だ。一日中マンガを読みながらソフトクリームを舐めたい。一見無駄にも思える一日の過ごし方だけれど、前述の通り人生を損しないための選択なのだ。がきデカを読もうと思う。
そして「きつねおにぎり」も人生を豊かにしてくれた。 甘辛く味付けされた油揚げがネギと絡められおにぎりの中央に埋まっている。甘辛い油揚げ、出汁のきいたご飯、そしてネギが絶妙なバランスで最高のおにぎりを作り出している。値段以上に美味しい。マンガを読みながら食べたいと思った! ( 2011/02/15 21:00:00 )
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