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毒部
伊藤健史 たった数ミリグラムで幾人もの人間を殺傷できる猛毒を持つ超危険動物から、単に不快なだけの虫まで、我々の周囲では多種多様な有毒生物が生を謳歌している。
そんな妖しく、かっこいい、時に癒される毒の生き物達を紹介する事によって、WEB2.0もソーシャルネットワークも確かに素晴らしいけれども、世の中には「毒」という切り口もあるんじゃないだろうかというささやかなライフスタイル提案ができたらと思う。
それにしてもなんといういかがわしい名の部活動だ。親が見ていなくてほんとうによかった。 (伊藤健史

スベスベマンジュウガニ

スベスベマンジュウガニ
左に書いてあるからそうだとわかる。スベスベ感がつたわりにくい写真ですいません。

名付け親の「してやったり感」がひしひしと伝わってくる、スベスベした饅頭みたいなカニ。

筋肉や外骨格にサキシトキシン(生息地によって違う毒だったりするが)という猛毒を含む。人の致死量はわずか1mg~2mgともいわれており、間違えて食べると口や手足のしびれ、麻痺、呼吸困難等の症状が出て、ひどい時には死に至る。

こんなにも食べちゃだめなのに、なんでまたマンジュウなんて呼ぶのだ人々は。

そんな、スベスベでかわいくもデンジャラスな奴を探しに三浦海岸まで出向いたが、残念ながらスベスベとは程遠いテクスチャーの、なんだかよくわからないカニが捕れて適当にザラザラマンジュウガニと名付けて良しとした事がある。

スベスベマンジュウガニ
今あらためて見てみると、フサフサマンジュウガニでもいいような気がしてきた。

まあ、自然を相手にすればよくある事で、必ずしも期待した成果が得られるとは限らない。確実に、労せずしてあのスベスベを鑑賞したければ、近似のものがあるにはある。

かにぱんである。かにぱんチョコ味。本家に勝るとも劣らぬ摩擦係数の低さ。

スベスベマンジュウガニ
すごくスベスベしてかわいい、なにより「食べられる」点がポイント高い。私は目から食べます。

やっぱり今年もまた探しに行こうと思う。

( 2012/03/16 18:00:00 )



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