ツナじゃなく魚だこれは「シーチキン とろ（まぐろサラダ油漬）」

待ってました！この缶詰特集でツナ缶食べ続けて5缶目、ついにご褒美がきました。世の中にこういうものがあること自体初めて知った「シーチキンのとろ」缶。豚とろ紅とろ(鮭)など、世に増殖し続ける「とろ」に違和感を感じていたがここまで来たか（今検索したら、牛、鳥、豚、馬、全てとろがあった）。このシーチキンとろは「夏にとれた旬のびんながまぐろだけを使ってます」とのこと。あ、そうかこれマグロなのだ。じゃあ、ほんとのトロだ。もう「ケッ」とした思いと折り合いつけなくてもいいのだ。

まず缶詰の外に紙箱がついてる構造がすごい。ううむ、なるほどねえ、と一唸(うな)りいっておこう。中からは楕円形の缶詰が出てきた。なるほど楕円形ねえ、とここでもう一唸りくらい欲しいところだ。もちろんなにが「なるほど」なのかは分からない。そして開けよう、パカッ。「み、身や！身がほぐれずにそのままある！」と唸って唸って唸りまくろう。虎だ、虎の咆哮のように、いや虎じゃ足りない、そう、それはバイクだ。バイクの空ぶかしのように大人たちの汚さを非難し、ちっぽけな自己を誇示するようにブンブン唸ろう。

「ううむ、こんな立派なシーチキンがあるのか」という唸りでゴッドファーザーのテーマ曲を奏でることも不可能ではない。

これはもうそのままだろうと思ってガブッといく。かぶりつける時点でシーチキンを食べてる気がしない。味もさすがの418円。値段を隠して物々交換してもツナ缶4つくらいはくれそうだ。身はトロだけあって脂でしっとり。今まで食べてきたツナ缶はパサついていたんだなとここで初めて気づいた。香りもいい。焼いてるわけではないが、なぜか香ばしい。これがツナ缶だとしたら、今までのツナ缶はなんだ！もう餌だ！あんなものは餌だ！そして明日から私は餌を食べて生きていかなければいけないのだ！うわ〜、人生が大変なことになった！

購入価格 418円
メーカー：はごろも

（大北栄人）

( 2012/05/06 05:00:00 )