濁ったワイン「シュトゥルム」
「濁ったワインを飲んできた」(高瀬克子)より
その季節にウィーンや近郊の街を歩いてみると「冷やし中華はじめました」くらいのノリで「シュトゥルム」の張り紙を目にします。「シュトゥルム」とは発酵途中のワインのことで、発酵して4週間くらいの物を指し、9月上旬から10月下旬にしか出回らない期間限定のお酒です。 見た目はリンゴジュースのようで、味も限りなくジュースに近くアルコールを感じず飲みやすいのが特徴です。しかしアルコール分はワインと同じ。「甘く糖分が高い為に血液に吸収されやすく、まわりが早い」のだそうで、飲みやすいだけに非常にキケンな飲み物です。 フランスやイタリアでは国が解禁日を決めて新酒のワインを飲みますが、オーストリアでは発酵途中の物が飲めるわけです。お店によって味は少し異なるけれどどれも美味しいそうです。
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