特集 2011年11月1日

ジャガビー風のスナック探求

コンビニなどで売られているポテトスナックの謎を探る
コンビニなどで売られているポテトスナックの謎を探る
ジャガビーというスナック菓子がある。
独特の食感とジャガイモの風味が人気となった商品だ。
僕が子供の頃にはなかったタイプのお菓子で、あれを食べると人類の進歩を感じる。
ずいぶんと人気なようで、コンビニのおかしコーナーには似たような商品が並んでいる。
1973年北海道生まれ。物心ついた頃から飽きっぽい。そろそろ自分自身にも飽きてきたので、神様にでもなってみたい今日この頃。

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ビールのお供にサクサク

僕はファミリーマートのおかしコーナーで、このフライドポテトを見つけた。
サクサクとかるい歯触りが好きで、ビールのつまみとして食べていた。
105円と価格も手ごろでお気に入りだという話を友人にしたところ、同じものがローソンストア100でも売られていて、しかも量が多いというのだ。
ファミマで発見
ファミマで発見

1.25倍

情報通り、ローソンストア100には「ポテトフライ しお味」という名称で同様の商品が売られていた。
ファミマの52gに対して、65gと1.25倍の容量だ。
お得だけれど、その分おいしくなったりするのではないか、と思って食べたのだが、味の違いはまったくわからなかった。
ローソンストア100で購入
ローソンストア100で購入

原材料は同じなのにカロリーは違う

味の区別が付かなかったので原材料名の表示を確認すると、内容はまったく同じだった。
それどころか、販売者も同じく「株式会社 スイートボックス」とある。
聞いたことがないメーカーだが、どうやらお菓子の輸入販売をしている会社のようだ。
ファミマの成分表示
ファミマの成分表示
100円ローソンの表示
100円ローソンの表示
原材料名の表示は同じなのだが、栄養成分表を見てみると、カロリーが違う。
内容量が違うので袋の表示を換算してみたところ、ファミマのものよりも100円ローソンの方がややカロリーが高い。
ほんとにちょっとの差だが、やはりこれは違う商品だということなのだろうか。
ファミマのは100gあたり517.3kcal
ファミマのは100gあたり517.3kcal
100円ローソンのは100gあたり515.4kcal
100円ローソンのは100gあたり515.4kcal

ほかにもいろいろ売っていた

疑問が深くなってしまったので、近くのコンビニなどを巡り、同様の商品を買い集めてみた。
買いそろえた
買いそろえた

同じローソンでも違う

さきほどローソンストア100で購入したのとはちがうパッケージの商品がふつうのローソンにあった。
こちらは52gとファミマにあるのと同容量で、カロリーもいっしょだ。
食べてみても違いはまったくわからない。
おそらくファミマのものと同じなのではないだろうか。
普通のローソンで見つけた
普通のローソンで見つけた
こちらも株式会社スイートボックス製
こちらも株式会社スイートボックス製

サンクスのは別メーカー

サンクスには「フライドポテト」という名前のスナックがあった。
これは製造者がブイエフアンドティ株式会社となっている。
いままでとは違う会社だ。
内容量は45gで、カロリーは100gあたり580kcalとスイートボックスのものよりもやや高めだ。
ちなみにブイエフアンドティのフライドポテトははセブンイレブンにも売られている。
サンクスで見つけたのは
サンクスで見つけたのは
ブイエフアンドティ株式会社
ブイエフアンドティ株式会社

コンソメ味も

いままで塩味系を見てきたが、ほかにも味のバリエーションがある。
ローソンで購入したコンソメ味はなぜかしお味よりも少し多い58g。
この微妙な違いが僕の心を刺激する。
どうしてこう、ちょっとだけ違うんだろうと思うと探求したくなってしまうのだが、よく見るとパッケージに「10%増量」と書かれていた。
ああそうなのか、と納得しかけたが、52gの10%増量は57.2gだし、どうしてコンソメだけ増やすのかというのも謎だ。
人生はいたるところが解決できない謎で満ちている。
ローソンのコンソメタイプ
ローソンのコンソメタイプ
こちらはスイートボックス
こちらはスイートボックス

イオンのプライベートブランド

ここまでで、ジャガビー風スナックはスイートボックス製のものが多いということがわかりはじめたのだが、イオン系の生鮮品も扱うコンビニスーパー「まいばすけっと」という店で購入したこの商品は、販売者がイオンの、オリジナルブランドになっていた。
原材料名の表示は、細かい表記が異なるもののスイートボックスの商品と基本的には同じようだ。
まいばすけっとで買ったコンソメ味
まいばすけっとで買ったコンソメ味
こちらはトップバリュが販売者になっている
こちらはトップバリュが販売者になっている

じゃがバターも

まいばすけっとには「じゃがバター風味」というラインナップもあった。
コンソメ味はスイートボックスのものと原材料が近いので、同じ商品のパッケージ違いではないだろうかと想像するのだが、決め手はない。
そこで、ローソンストア100で買ったスイートボックスが販売者となっているじゃがバター味のポテトフライと比較してみた。
すると、こちらも原材料が表記の違いを除いて一致している。
イオンはスイートボックスと同じ製造元のものをOEMで販売しているのではないだろうか、という想像がより強くなった。
まいばすけっとにはじゃがバター味もラインナップ
まいばすけっとにはじゃがバター味もラインナップ
これも販売者はトップバリュ
これも販売者はトップバリュ
100円ローソンのじゃがバターと比較
100円ローソンのじゃがバターと比較
同じものなのではないだろうか
同じものなのではないだろうか

食べくらべてみよう

原材料表示だけに頼っていては事の本質を見誤ってしまう可能性があるので、やはりここは五感を駆使して違いを探ってみよう。
食べて違いがあるか
食べて違いがあるか
見た目に関しては、スイートボックスとイオン、まったくといっていいほど違いがわからない。
そもそもじゃがいもをカットして揚げたお菓子だから、形にばらつきがあり、判別が困難だ。
けれども、それでもよく似ている。
見た目的には
見た目的には
まったく差がない
まったく差がない

味の違いもわからない

味の方は、かなり真剣に味わって、何度も何度も食べてみたのだが、これもまた違いはまったくわからなかった。
しいていうなら、どちらもうまい。
やっぱりおんなじなんじゃないか
やっぱりおんなじなんじゃないか

ブイエフアンドティははっきり違う

けれども、サンクスで買ったブイエフアンドティのフライドポテトは、はっきりと違いがあった。
食感も味も見た目もぜんぜん違う。
ブイエフアンドティの方が、食感がやや軽めに感じた。
どちらかがまずいということではないのだが、よりじゃがいもの風味が強いのは、スイートボックスのように思った。
メーカーによってこれだけ違うんだから、たぶんだけれど僕はイオンのはスイートボックスと同じなんじゃないかと思う。
今回(たぶん)唯一のブイエフアンドティ製は明らかに違う
今回(たぶん)唯一のブイエフアンドティ製は明らかに違う
外見も一目瞭然
外見も一目瞭然

じゃがポックルが食べたい

この手のお菓子で有名になった最初が北海道の「じゃがポックル」なのだろう。
話題になってしばらくしてから食べたのだが「こんなのどれもいっしょなんじゃないの」という期待を大きく裏切るうまさだった。
今回食べたのもサクサクしてておいしいんだけど、お土産にもらったじゃがポックルはもっとおいしかったように思うのだが、あっぱりあれはめずらしい物という認識があるからだろうか。
「まいばすけっと」が好きです、ぜんぜん関係ないけど
あと「まいばすけっと」が好きです、ぜんぜん関係ないけど
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