特集 2011年11月16日

コロッケパンには常にソースが足りない

見た目的には綺麗だけど、もっとびちゃびちゃでいいのではないか?
見た目的には綺麗だけど、もっとびちゃびちゃでいいのではないか?
総菜パンの王者といえば「コロッケパン」。ひとつ食べればボリューム・味共に腹いっぱい。ただ、昔から気になってることがあった。「もっとソースかかってていいんじゃない?」ってことだ!うっかり中までシミちゃうくらいのソースがかかっててもいいのに、コロッケは常に小綺麗に美味しいまま。もっとパンとコロッケとソースのハーモニーを!ということで、あらためていろんなコロッケパンとそのソースの量をチェックしてみます。日本のコロッケパンには、ソースが足りない。
1972年佐賀県生まれのオトナ向け仕事多数のフリーライター。世間の埋もれた在野武将的スゴ玉の話を聞くのが大好き。何事もほどほどに浅く広く、がモットー。

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まずは大手チェーン系のコロッケパンから

もちろんコロッケとパンだけでも十分っちゃ十分。しかしコロッケにしみるソース、そしてパンにもしみるソース!そんな刺激を求めてやまないわたくし。コロッケパンに、もっとシミるソースを!

いまやコロッケパンはパン屋の定番といっていい商品。人気チェーン・スーパー・街のパン屋と比較的身近なところ中心に回ってみました。まずはベーカリーチェーン「リトルマーメイド」さん。

1.リトルマーメイド
個人的には駅に隣接して多いイメージですね。
個人的には駅に隣接して多いイメージですね。
「北見男爵コロッケサンド」290円。サンドというかバーガー風。
「北見男爵コロッケサンド」290円。サンドというかバーガー風。
今回重さも量ってみました。
今回重さも量ってみました。
割ってみるとなかなか充実の味。
割ってみるとなかなか充実の味。
開いたらソースたっぷり。ヒャッホー!
開いたらソースたっぷり。ヒャッホー!
上面のソースに加えて下にはコールスロー風キャベツ、そしてマスタードと追加味のトリプルコンボ!どこから食べてもコロッケ+αの味が突っ込んでくる感じがすばらしい。

ソースのしみこみ度は決して高いわけではないけども、そのバリエーションの豊かさに経緯を表して4シミールを与えたい!★★★★

…って唐突になんだシミールって。「どれだけパンにソースがしみてるか」を表す単位としてシミールを採用したいと思います、勝手に。5シミールを最上として星取り形式でいきますよ。

2.木村屋

さて今回探すにあたって老舗のコロッケパン屋…というのはみつからなかったのだけど、老舗パン屋のコロッケパンはあった。あんパンの元祖で知られる「木村屋」さんだ。店舗があるのが百貨店メインのパン屋ってところからしてブランドな感じだ。
ちょっと懐かしい形の「男爵コロッケ」(199円)。
ちょっと懐かしい形の「男爵コロッケ」(199円)。
サンド・バーガー系でない今回唯一の形態。どこか地元のパン屋さんチックというか、百貨店なのに。味として特筆すべきは中央のマヨネーーズッ!!パン屋のパンのマヨネーズって独特の風味ですよね。少し焼焦げとかついてるようなのとか惹かれますが、これはいたってノーマルトッピング。

見るからにマヨメインだけど、いちおうソースもちらり。ソースとマヨと揚げ物の相性はいいのだけど、もうちょっとソースが欲しいところ。しかしマヨに免じて3シミールだ。★★★
重さは若干スモーラー。
重さは若干スモーラー。
でもこのマヨの分カロリーはありそうだ…。
でもこのマヨの分カロリーはありそうだ…。
3.ポンパドウル

さて続いては横浜生まれの「ポンパドウル」さん。フランスパンを生んだポンパドウル婦人から名前を取ったんだとか。横浜といっても横浜Fマリノスの中澤選手=ボンバヘッドから微妙に名前を間違えてつけたわけではない。
パン屋さんて赤色推しが多いですね。
パン屋さんて赤色推しが多いですね。
こちらは通常コロッケではなく「グラタンコロッケバーガー」(241円)。
こちらは通常コロッケではなく「グラタンコロッケバーガー」(241円)。
もとよりホワイトソースでしっかり喰わすぜ!グラコロだからな!という方針ももあってかソースはやや少なめ。写真からは分かりづらいけども意外と野菜が多めで健康的…ではあるが汁っ気少ない分もさもさと食べる感じ。グラコロを味わってほしいということだろうが…ソースを追い求める自分としてはまだまだ、ということで2シミール。★★
小ぶりでも野菜揚げ物パンのバランス良し。
小ぶりでも野菜揚げ物パンのバランス良し。
奥の方にソースが。終盤で味が変わる。
奥の方にソースが。終盤で味が変わる。
4.デイジイ

さてここまでは東京以外でも広く見かけるチェーン系パン屋さん3連発だったけども、街のパン屋さんでも当然コロッケパンは定番。ということで自分ちの近所にある埼玉県川口市近辺のチェーンベーカリー「デイジイ」さんのを買ってみた。近いというのもあるけど、全国規模のイベント「第二回ご当地パン祭り」に優勝してたりと美味しさも折り紙つきなのだ。
実は埼玉の名店!なのですよ。
実は埼玉の名店!なのですよ。
その名もダイナマイトコロッケ(180円)。キャベツでパンが閉まらない!
その名もダイナマイトコロッケ(180円)。キャベツでパンが閉まらない!
これまでと重さを比較してください。
これまでと重さを比較してください。
挽肉入りの王道コロッケなのも良し。
挽肉入りの王道コロッケなのも良し。
嬉しいのはコロッケがここまでのに比べて「ド定番」なこと。それに下の部分にしっかりソースがついている。良い意味で昔ながらのコロッケパンからアップデートしてない感&ただしデカいぞ!という方向の成長加減、好きです!シミール度は3くらいかなあ。★★★

5.オーケーストア

そして同じくビッグサイズ系として近所で発見したのがオーケーストアのコロッケパン。ここのコロッケパンはなんたって名前から自信ありげだ。
神奈川~埼玉のベッドタウンに多いスーパーです。
神奈川~埼玉のベッドタウンに多いスーパーです。
21世紀、なかなかジャンボは名乗らないよ。
21世紀、なかなかジャンボは名乗らないよ。
なんかわらじというか、葉巻型円盤というか、な迫力(168円)。
なんかわらじというか、葉巻型円盤というか、な迫力(168円)。
重さもスーパーヘビー!
重さもスーパーヘビー!
ソースに加えてケチャップの挟み撃ち。
ソースに加えてケチャップの挟み撃ち。
ここまで現れそうで現れなかったコッペパン型登場!そのサイズに合わせたロングサイズというかわらしサイズのコロッケはただただ、デカい。ソース具合はしみるほどではないが、ケチャップ風味も加味してシミール度は4。★★★★

それにしても埼玉の2店が立て続けに200グラム台って、そんなに埼玉県民はハラペコばっかりなのだろうか。どっちも200円いかないという値段も神秘!

6.アムールエーパン

調べてる途中に知人から「あそこの総菜パン有名っすよ」と教えてもらったのが神保町のこちら。コロッケに限らずスパゲティとか玉子とかド定番な総菜パンがズラリと揃って嬉しい「アムールエーパン」さん。買うと温めるか聞いてくれるのも嬉しい。
昔ながらのパン屋さん、てな風情。
昔ながらのパン屋さん、てな風情。
ザ・コロッケパンですね。コッペパンの形といい。
ザ・コロッケパンですね。コッペパンの形といい。
ザク切りキャベツとソースに手作り感!
ザク切りキャベツとソースに手作り感!
重さはオーソドックス。
重さはオーソドックス。
コロッケの重みにしなっとなるコッペパンに荒切りなキャベツ、そしてベチャッとコロッケの中までしみわたるソース!これですよこれ。複雑な味とかコロッケそのものがしっかりといったコロッケパンも悪くない。しかし、食べたあとのソースが口の中に居座るような感じはこれでこそ。5シミールだ!★★★★★

ちなみにコロッケパンというと、今回紹介したもの以外にサンドイッチタイプもあるけども、それはまたいずれ。あらためて6種類食べてみて、コロッケパンといえど細やかなバリエーション豊かなのがよく分かりました。しかしもっとソースはかけていいと思いますよ、パン屋のみなさん!子供舌だっていいじゃないか!

食べてるのはスパゲティパンですが気にしない。
食べてるのはスパゲティパンですが気にしない。

ソース派は男が多いそうっス

以前ソース工場の社長に取材する機会があったのだけど、社長曰く「ソースにこだわるのは女性より男性」なのだとか。まあ、料理を自分でする人だったらそれほどソースって使わないもんな…。バッとかけて、パッと風味が変わる!そんなソース・マジックが良いんですけどねえ。
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