特集 2011年12月1日

石垣島、仁義無き鍾乳洞対決(と17世紀のでかい墓)

石垣島では、二つの鍾乳洞がしのぎを削る!
石垣島では、二つの鍾乳洞がしのぎを削る!
先日、八重山諸島に行ってきた。石垣島に滞在して周囲の離島を見て周ったのだが(参考記事「八重山離島巡り」)、残念な事にお天道様の機嫌があまりよろしくなく、雨が降る日も少なくなかった。

でもまぁ、雨なら雨で、楽しむ方法はあるだろう。そういえば、石垣島には鍾乳洞があると聞いた。その場所も、市街地からそう遠くはないようだ。

というワケで、私はとある雨の日の朝、傘を差して石垣島中心部から北へと向かった。そこにあったのは、名前が良く似た二つの鍾乳洞と、でかい墓だ。
1981年神奈川生まれ。テケテケな文化財ライター。古いモノを漁るべく、各地を奔走中。常になんとかなるさと思いながら生きてるが、実際なんとかなってしまっているのがタチ悪い。2011年には30歳の節目として歩き遍路をやりました。2012年には31歳の節目としてサンティアゴ巡礼をやりました。(動画インタビュー)

前の記事:八重山離島巡り

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「石垣島鍾乳洞」と「八重山鍾乳洞」

石垣島は、島南部の港を中心に市街地が広がっている。目的の鍾乳洞は、その中心部より北へ3km程行った所にあるらしい。

バスを使う事もできるみたいだが、時刻表を調べるのが面倒だったので、歩いて向かう事にした。
石垣島市街地の中心部、730記念碑
石垣島市街地の中心部、730記念碑
30分程歩けば、サトウキビ畑が広がる郊外に出る
30分程歩けば、サトウキビ畑が広がる郊外に出る
道端には、目指すべき鍾乳洞の看板も出ていた
道端には、目指すべき鍾乳洞の看板も出ていた
ふむふむ、ウワサの鍾乳洞は「石垣島鍾乳洞」という名前なのか。そんな事を思いながら、さらに歩みを進めていく。

程無くして、その「石垣島鍾乳洞」の入口が見えた、のだが……。
「石垣島鍾乳洞」はここを左に曲がる、と。……って、その後ろの看板は?
「石垣島鍾乳洞」はここを左に曲がる、と。……って、その後ろの看板は?
えぇ?「八重山鍾乳洞」?「石垣島鍾乳洞」とは違うの?
えぇ?「八重山鍾乳洞」?「石垣島鍾乳洞」とは違うの?
「石垣島鍾乳洞」へ行くにはここを左に曲がれという。しかし、「八重山鍾乳洞」というものもあるらしく、それは直進200mだという。

互いに別の方向へ行けと主張する、似たような名前の鍾乳洞が二つ。並んで立つその看板からは、互いに対する熾烈なライバル意識がうかがえる。さてはて、どちらに行けば良いものか。

私はしばし逡巡したのち、とりあえずは手前の看板通りに左へ曲がり、「石垣島鍾乳洞」へ向かう事にした。

鍾乳洞で一本勝負の「石垣島鍾乳洞」

しばらく道なりに進んで行くと、それらしい駐車場に出た。

駐車場には「わ」ナンバーのレンタカーが並んでおり、どうやらかなりメジャーな観光スポットである事が分かる。
駐車場に止まっている車も多い
駐車場に止まっている車も多い
な、なんか凄いな、竜宮城か?
な、なんか凄いな、竜宮城か?
施設の外観はともかく、なかなか盛況なようで、そんじゃま、私も見てみるかな、と受付でチケットを買って中に入った。

ちなみに、入場料は1050円である。
その内部は……おぉ、凄いな、鍾乳洞
その内部は……おぉ、凄いな、鍾乳洞
洞内は思った以上に迫力がある
洞内は思った以上に迫力がある
うひゃー、上も下もトゲトゲでカッコいい!
うひゃー、上も下もトゲトゲでカッコいい!
それは、思った以上にガチな鍾乳洞であった。なんでも、この洞窟の全長は3.2kmあるらしい(見学できるのは660m)。

隆起したサンゴ礁の石灰岩が溶け出し、固まった鍾乳石や石筍、それらが繋がった石柱。ライトで照らされている乳白色の表面が、テラテラ光り幻想的だ。
凄いね、こんな風になるんだ
凄いね、こんな風になるんだ
自然の造形ってのは、不思議なものだなぁ
自然の造形ってのは、不思議なものだなぁ
気が遠くなるほどの年月を経て形成された、鍾乳洞の造形美。

うん、こりゃ凄いモンだと感心する一方、ちょっとヘコーっとなる、脱力的なセンスを放つ展示もあったりする。
人の顔っぽい石柱に、目と眉を書いちゃってる
人の顔っぽい石柱に、目と眉を書いちゃってる
説明ではトトロとの事だが、どちらかと言えばムーミン?
説明ではトトロとの事だが、どちらかと言えばムーミン?
世界初の鍾乳洞イルミネーションだそうだけど、暗くて肝心の鍾乳石が見えないヨ
世界初の鍾乳洞イルミネーションだそうだけど、暗くて肝心の鍾乳石が見えないヨ
とまぁ、そんなこんなで、ゆっくり歩いて40分。一本道の鍾乳洞を抜けると、食堂兼土産物屋の建物に出た。

少し昭和な匂いの観光地でよくある、最後にはお食事お買い物を、というヤツだ。
土産物屋の建物もまた凄い
土産物屋の建物もまた凄い
これで「石垣島鍾乳洞」は終了だ。

これはこれで楽しかったのだが、しかし、やはりもう一つの「八重山鍾乳洞」も気になるところ。あちらも見なくては、帰ってはいけないような気さえする。

そんなよく分からない義務感にいざなわれ、次に私は「八重山鍾乳洞」へと向かう事にした。さぁ、果たしてそちらは一体全体どのような鍾乳洞なのだろう。
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「八重山鍾乳洞」は動物天国

さて、例の看板の地点にまで戻ってきた。今度は、先ほどの道を曲がらずに直進する。

すると、すぐに「八重山鍾乳洞」の入口が見えてきた。
でかくて分かりやすい「八重山鍾乳洞」の入口
でかくて分かりやすい「八重山鍾乳洞」の入口
券売所はここだけど、入口はこの建物ではなく……
券売所はここだけど、入口はこの建物ではなく……
背後にある、コレ
背後にある、コレ
なんか、色々あるようだ
なんか、色々あるようだ
こちらは鍾乳洞だけというワケではなく、動物とか薬草とか森林浴とか、とにかく色々盛りだくさんなようだ。

受付で館長さんと思わしきおじさんに入場料1500円を払うと、おじさんは「入口はそっちね」と、背後の茂みを指差した。よく見ると、細い小道が茂みの奥へと続いている。

その意外な入場口に戸惑いながらも、私は小道へと足を踏み入れた。
なかなか自然豊かな園内だ
なかなか自然豊かな園内だ
お、鳥かご。鳥がいるのか?
お、鳥かご。鳥がいるのか?
……いなかった
……いなかった
どんな鳥がいるのだろう、八重山ならではの鳥だったりするのだろうか、などとわくわくしつつ鳥かごの中を見てみたが、残念な事にそこに鳥の姿は無かった。

巣の中で寝ているのか、それとも単に今は空なのか。いずれにせよ、ちょっと切ない。
ほうほう、リスザルにヤギ、ワラビー……早帰り?!
ほうほう、リスザルにヤギ、ワラビー……早帰り?!
まさかの「早帰り」を案内する標識に何らかのセンスを感じつつ、先へと進む。

しかしまぁ、自然の森を活かして整備されている園内は、歩いていてなかなか気持ちが良いものだ。
園内は思っていた以上に良い雰囲気
園内は思っていた以上に良い雰囲気
生い茂る木々の間から聞こえてくる鳥の鳴き声、虫の音、木々が風で擦れ合う音。風流なものじゃぁないか。

が、園内に設置されているスピーカーから沖縄的な音楽が常に流れており、それがちょっと気になった。

せっかくの自然を残した園内整備なのだから、自然の環境音だけで良いんじゃないかなぁ、と思ったり。
せせらぎ音鍾乳洞という洞窟
せせらぎ音鍾乳洞という洞窟
その名の通り、洞内に水が流れている
その名の通り、洞内に水が流れている
「手や顔を洗い、今までのいやなことを洗い流しましょう」、との事
「手や顔を洗い、今までのいやなことを洗い流しましょう」、との事
それじゃぁ、お言葉に甘えて
それじゃぁ、お言葉に甘えて
鍾乳洞の水はひんやりと冷たく、気持ちが良い。

看板によると、この水は100年前に降ったものだそうだ。明治時代の水が今に湧き出て、それを触っていると考えると、なかなか感慨深い。
でっかいガジュマルだ
でっかいガジュマルだ
説明板の右下「今後もっと活用したい」に笑った
説明板の右下「今後もっと活用したい」に笑った
今後の活用に期待が持てるガジュマルを抜けると、その先は動物たちと触れ合えるエリアになっており、それはまるで、ちょっとした動物園のようである。
お、カピバラさんじゃないですか
お、カピバラさんじゃないですか
意外に痩せてるミニブタ軍団
意外に痩せてるミニブタ軍団
そういえば、チケットを買った際、おじさんから動物のエサをもらっていた事を思い出した。

この動物のエサ、本当は別料金らしいが、おじさんと話をしてちょっとだけ仲良くなった為か、持っていっていいよと言ってくれた品である。
外観はモナカだが、食べられない
外観はモナカだが、食べられない
割ると、こんな感じにエサが入ってる
割ると、こんな感じにエサが入ってる
その効力たるや、だらけていたヤギたちが
その効力たるや、だらけていたヤギたちが
まっしぐらに寄ってくる程
まっしぐらに寄ってくる程
動物に相手にされないのは悲しいが、相手にされすぎるのもちょと怖い。特にエサを目にした動物たちはかなり危険だ。エキサイトして、舌をべろんべろん出してくる。

恐る恐るエサをやると、ヤギはうまそうにそれを食べ、そしてもっとくれとせがんできた。すると、今度はちょと楽しくなってくる。自分の料理を子どもがおかわりしてくれた母親の気持ちだろうか。

以前にも、こんな感覚を味わった事があるなぁと思ったが、それはスリランカで牛にバナナの皮を食わせた時だった(参考記事「牛にバナナの皮をやる」)。
最近飼育を始めたというダチョウの家族
最近飼育を始めたというダチョウの家族
おなかすいちゃった(側にはエサの自販機がある)
おなかすいちゃった(側にはエサの自販機がある)
まぁ、やるけどさ……って、こいつ……強暴だ!
まぁ、やるけどさ……って、こいつ……強暴だ!
一粒だけやろうとしたエサは、高所から長いリーチで繰り出してくるダチョウの口に、モナカごとパクりとやられてしまった。

鉄柵で首を曲げてまでエサを狙う目は本気そのもの。その力、そしてスピードは、驚愕に値する。
ウサギとカメの物語
ウサギとカメの物語
想像通りウサギとカメがいるが、物語は特に無い
想像通りウサギとカメがいるが、物語は特に無い
うわ、なんだこの動物は、かわいいぞ
うわ、なんだこの動物は、かわいいぞ
そして意外と好戦的なカメ
そして意外と好戦的なカメ
ちなみにこのカメは、国の天然記念物に指定されているヤエヤマセマルハコガメだそうだ。

なかなか愛嬌のある顔でノソノソ動いていたが、他のカメが近寄ってきた途端に口を開いて攻撃を仕掛けた。自然の中でなくとも、生きていくのは大変だ。

……って、すっかり動物たちに魅了されてしまっているが、そういえば、ここは鍾乳洞の施設であった。そうだ、鍾乳洞だ。鍾乳洞を見せてくれ!
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つまみ食いの後、がっつり鍾乳洞

前のページでは「せせらぎ音鍾乳洞」という小さな洞窟に入ったが、この「八重山鍾乳洞」、そのような小さな鍾乳洞が敷地内に点在しているのが特徴だ。

洞窟によって入れたり、入れなかったり、そんな感じである。
ふむ、この下はオオガエル鍾乳洞があるのか
ふむ、この下はオオガエル鍾乳洞があるのか
って、そもそも洞窟の入口ごと水に浸かっていて入れない。入りたければオオガエルになれって事か
って、そもそも洞窟の入口ごと水に浸かっていて入れない。入りたければオオガエルになれって事か
水牛の幸子が住んでいた鍾乳洞って凄いな。宇宙からってのも凄いな
水牛の幸子が住んでいた鍾乳洞って凄いな。宇宙からってのも凄いな
道が無く、水牛鍾乳洞は多分このあたり
道が無く、水牛鍾乳洞は多分このあたり
お、こちらはちゃんと入れるようだぞ
お、こちらはちゃんと入れるようだぞ
ここからは古代人の生活跡が見つかったそうだ
ここからは古代人の生活跡が見つかったそうだ
小規模ながらも、なかなか立派だ
小規模ながらも、なかなか立派だ
ここまで「八重山鍾乳洞」を見た印象としては、鍾乳洞をつまみ食いしつつ、動物たちに癒される、という感じだろうか。

散策道をぐるりと一周した後は、世界各地から集めた石や貝などのコレクションルームを見て、チケット売り場へ戻る。
館長の趣味っぽい、この展示も興味深かった
館長の趣味っぽい、この展示も興味深かった
鍾乳洞だけを期待してこの施設を訪れた人は、恐らくこれだけでは満足しないだろう。え、これで終わり?と思ってしまうはずだ。

だが、心配はご無用。小規模鍾乳洞のつまみ食いだけでは終わらず、最後にちゃんと、しっかりとした鍾乳洞が残されているのだ。

ただ、それは少し離れた所にあるので、チケット売り場から10分程歩く必要がある。まぁ、ほとんどの人は車だと思うので、それだとすぐだが。
鍾乳洞までの道のりでは、かすかに海も見えた
鍾乳洞までの道のりでは、かすかに海も見えた
っていうか、すぐ近くに「石垣島鍾乳洞」の建物が
っていうか、すぐ近くに「石垣島鍾乳洞」の建物が
そして、最後の龍神鍾乳洞に到着
そして、最後の龍神鍾乳洞に到着
「八重山鍾乳洞」最大の鍾乳洞は、「石垣島鍾乳洞」の建物の近くにあった。要するに、この地に広がる巨大な鍾乳洞地帯の上に、二つの観光施設が乗っかっているのだ。

ただ、それだと完全に客の取り合いになってしまうので、コンセプトを変えて差別化を図っている、という感じだろうか。
おぉ、なかなかムーディーな感じだ
おぉ、なかなかムーディーな感じだ
こちらは内部空間がかなり広い
こちらは内部空間がかなり広い
うん、凄いじゃないですか。この鍾乳洞は天井が高くて閉塞感を感じさせず、また通路も比較的平坦なので散策しやすい。

強烈なインパクトを持つ鍾乳石や石筍、石柱はそれほど多くはないが、個々のオブジェクトで魅せるのではなく、トータルの雰囲気で魅せている感じである。
とは言っても、これとか、かなり印象的だ
とは言っても、これとか、かなり印象的だ
これは、あちらのトトロを意識しているのだろうか
これは、あちらのトトロを意識しているのだろうか
ん、あの光は何だ?外か?
ん、あの光は何だ?外か?
うぉ、なんか凄くカッコいい光景だ
うぉ、なんか凄くカッコいい光景だ
鍾乳洞の奥には、天井が抜けて光が射しこんでいる場所もあった。植物の根が垂れ下がり、穴の底にも植物が芽生えている。何とも絵になる光景だ。

なるほど、この龍神鍾乳洞を見てこそ、「八重山鍾乳洞」は完結するのである。ようやくお腹一杯。満足だ。

さて、「石垣島鍾乳洞」と「八重山鍾乳洞」。どちらもそれぞれの特徴があり、楽しむ事ができた。とりあえず、両者の違いをまとめてみると――
【石垣島鍾乳洞】

・入場料1050円
・より立派な鍾乳石が見られる
・基本的に一本道
・所要時間は30~45分程度
・時間に余裕が無い人、本格的な鍾乳洞を見たい人向け
【八重山鍾乳洞】

・入場料1500円
・様々な鍾乳洞が楽しめる
・動物たちがわんさか、見るモノも多い
・整備中な所もあるので更に見るモノ増えそう
・自然も多く、休憩しながら周れる
・所要時間は最低1時間半、のんびりで2~3時間
・時間に余裕がある人、親子連れやカップル、動物好き向け
――といった所だろうか。石垣島観光の参考にしていただければ幸いである。

さて、これで仕舞いにしても良いのかもしれないが、実はこれら鍾乳洞の近くに、個人的に気になる場所があるのだ。せっかくなので、そこにも行ってみたい。

その気になる場所というのは、でかくて古い墓である。
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でかくてカッコ良い、17世紀の墓

沖縄の墓は特殊だ。

亀の甲羅に似た亀甲墓や、箱型の破風墓が一般的で、いずれも本土式の墓よりでかい(詳しくは、ライターの安藤さんが書かれた記事「墓がでかい」をご参照下さい)。
石垣島では本土式との折衷様も増えているようだ
石垣島では本土式との折衷様も増えているようだ
そのような沖縄の墓事情の中、石垣島には17世紀に作られた和宇慶(わうけい)家という、旧家の墓がある。本土では江戸時代、琉球では第二尚氏王朝の時代だ。

ただでさえでかい沖縄の墓の中でも特に立派なものであり、ましてや17世紀の築造となると、古いモノが好きな私としては見逃すワケにはいかないだろう。

その旧和宇慶家墓は、墓ながら国の重要文化財にも指定されており、文化庁の文化財データベースにも記載されている(こちら)。その情報によると、下図の場所にあるらしい。
どうやらこの青ピンの位置にあるらしい
鍾乳洞からもさほど離れていないし、これは見に行かねば。そう思い、座標が示す場所に足を運んでみたのだが……。
こ、ここに古い墓がある……のか?
こ、ここに古い墓がある……のか?
その付近一帯は、建築関係の資材工場になっており、とても古い墓があるようには思えない。しばらくあたりをうろうろしてみたが、やはりそのようなものは見当たらなかった。犬にほえられただけだ。

慌ててiPhoneを引っ張り出し、ネットの情報を漁ってみたのだが、はっきりとした場所を示す情報が無い。

しかしながら、市街地の北部、バンナ岳の南裾という記述はあり、この付近である事は間違いないようだ。また写真を見る限りでは、木々が茂る場所にあるっぽい。

それだけの情報を頼りに、見知らぬ土地を歩き回る。ぐぁー、どこだ、古い墓。
その周辺は、畑が広がるのどかな場所だ
その周辺は、畑が広がるのどかな場所だ
牛用の牧草束だろうか、牛ピクトがかわいい
牛用の牧草束だろうか、牛ピクトがかわいい
あれか?!と、一瞬色めき立ったが――
あれか?!と、一瞬色めき立ったが――
普通の亀甲墓でがっくり
普通の亀甲墓でがっくり
人様のお墓に対してがっくりというのも非常に失礼な話で恐縮だが、この時、探索開始から既に一時間以上が経過しており、ようやく見つけたと思ったので本気でがっくりきた。

もう少しだけ探して、それでも見つからないようだったら諦めて帰ろう。そう考え始めていた時だ。
この道の奥に見える丘が気になった
この道の奥に見える丘が気になった
とりあえず、道を進んでみた
とりあえず、道を進んでみた
え、えええ、こ、これは!
え、えええ、こ、これは!
は、墓だ!古くてでかい、旧和宇慶家墓だ!
は、墓だ!古くてでかい、旧和宇慶家墓だ!
私の前に現れたのは、堂々たる石積みのアーチ門を持つ、旧和宇慶家墓であった。

丘を切り崩して築かれたのであろうその巨大な墓には苔がむし、周囲には鬱蒼とした大木が繁茂している。まさに、300年以上の年季を感じさせる、立派な墓だ。
墓というより、もはや城の域
墓というより、もはや城の域
外国の古代遺跡のようでもある
外国の古代遺跡のようでもある
ようやく見つけた旧和宇慶家墓を喜び勇んで見学していると、近くで農作業していたおじさんがやってきて、「お兄ちゃん、その横から上に登れるよ」と教えてくれた。

お墓に登っても良いのだろうかと迷ったが、まぁ、地元の方が登れると言っているのだから、きっと登っても良いのだろう。
上から見ると、改めてそのでかさに驚愕
上から見ると、改めてそのでかさに驚愕
和宇慶家墓の正しい位置は、赤ピンの場所!

雨の日には鍾乳洞

似たような名前を持つ、隣り合った二つの鍾乳洞施設。それぞれに異なった特色があり、どちらも十分に楽しむ事ができた。

「石垣島鍾乳洞」は発達した鍾乳石が凄いし、「八重山鍾乳洞」は龍神鍾乳洞の雰囲気が良く、動物や展示物も多いのでゆっくりのんびり楽しめる。旅行のスタイルに合わせて選べるのが嬉しいところだ。

美しい海を持つ石垣島。雨の日は海の色がくすんで残念な感じだが、地中に潜る鍾乳洞は天気に左右されない。そういう日にこそ、鍾乳洞などいかがだろうか。あと、古い墓とか。
海は海で、素晴らしいですけどね、石垣島
海は海で、素晴らしいですけどね、石垣島
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