特集 2011年12月4日

コアラのマーチを自作すると巨大化する

1984年発売。25年以上続くロングセラー商品。
1984年発売。25年以上続くロングセラー商品。
「コアラのマーチ」と言えば、誰でも1度ぐらいは食べたことのある人気のチョコレートスナック菓子。コアラが描かれたビスケット生地の中にチョコレートが入っています。

どうやら似たような物が家でも作れるようなので、実際に作ってみました。
1972年生まれ。元機械設計屋の工業製造業系ライター。普段は工業、製造業関係、テクノロジー全般の記事を多く書いています。元プロボクサーでウルトラマラソンを走ります。日本酒利き酒師の資格があり、ライター以外に日本酒と発酵食品をメインにした飲み屋も経営しているので、体力実践系、各種料理、日本酒関係の記事も多く書いています。(動画インタビュー

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中空にビスケットにチョコが注入されている

コアラのマーチは皆さんご存知の通り、「お口の恋人」でお馴染みの株式会社ロッテの製品。
コアラの絵柄は435種類あるそうです。こちらで見れます。
コアラの絵柄は435種類あるそうです。こちらで見れます。
中空に焼き上げたビスケット生地にチョコを注入して作られています。
裏面のこの穴が注入の跡。
裏面のこの穴が注入の跡。
実は同じチョコ入りのお菓子なら、どちらかと言えば明治のポポロンの方が好きでした。
実は同じチョコ入りのお菓子なら、どちらかと言えば明治のポポロンの方が好きでした。
家庭で中空のビスケットを焼き上げることは難しいのですが、簡単な方法でコアラのマーチ風の物は作れるそうです。ではやってみましょう。

生地で挟んで焼けばいい

使う材料は小麦粉(薄力粉)、砂糖、牛乳、マーガリンかバター、ベーキングパウダー、塩。普通にビスケットを作るときと大体同じです。あと中に入れる板チョコが要ります。
ロッテのチョコではなく家にあった明治のチョコを使ってしまった。
ロッテのチョコではなく家にあった明治のチョコを使ってしまった。
まずはビスケット生地を作ります。今回は小麦粉が70g。砂糖が大さじ1。牛乳が30cc。マーガリンが大さじ0.5。ベーキングパウダーが小さじ0.5。塩を少々使いました。板チョコも3、40gぐらい使います。
お菓子作りはちゃんと量らないといけない。
お菓子作りはちゃんと量らないといけない。
小麦粉、砂糖、ベーキングパウダー、塩を混ぜたところにマーガリンを入れて練り、そこへ牛乳を入れて更に練ります。生地が滑らかになったらまとめて、ラップをかけて15分ほど寝かせます。
伸ばした生地。これを好みの形に切り分けて焼けば普通にビスケット完成。
伸ばした生地。これを好みの形に切り分けて焼けば普通にビスケット完成。
出来上がった生地の半分を薄く延ばします。少しベタつくので台や麺棒に小麦粉をまぶしておくといいでしょう。延ばした生地に間隔を開けてチョコを乗せます。
挟むのがホワイトやイチゴチョコならその味になります。
挟むのがホワイトやイチゴチョコならその味になります。
乗せる量が少し多すぎた。ひとかけらぐらいで十分です。
乗せる量が少し多すぎた。ひとかけらぐらいで十分です。
続いて残りの生地を同じ厚さに延ばしてチョコの上から被せます。チョコの周りを型抜きなどで抜き取って、コアラのマーチの形に軽く成形しなおせば素材は完成。これを180度のオーブンで12分ぐらい焼きます。
売っているコアラのマーチより結構大きく厚くなってしまった。
売っているコアラのマーチより結構大きく厚くなってしまった。
焼くと膨らむので更に大きくなる。
焼くと膨らむので更に大きくなる。
こうして焼きあがったものがこちら。
このまま食べても美味しいが、まだコアラのマーチとは違う。
このまま食べても美味しいが、まだコアラのマーチとは違う。
生地が厚めだったことや入れたチョコが多すぎた為、かなり大きめに出来上がりました。続いてこれにコアラのマーチの最大の特徴、コアラの絵を入れます。

最大の難関

スーツ姿で製菓コーナーをうろつき、こういう物を手に取っていると結構目立ちました。
スーツ姿で製菓コーナーをうろつき、こういう物を手に取っていると結構目立ちました。
製品のコアラのマーチはカラメルを生地にプリントすることでコアラを描いているそうです。今回はお手軽にチョコペンを使ってみました。
まずは紙に書いて練習。なんとかなるか。
まずは紙に書いて練習。なんとかなるか。
まずはコアラの絵の練習。お菓子に書く場合は一発勝負なので目の配置などをチェック。では描いてみます。
細かい作業は割と得意なんです。
細かい作業は割と得意なんです。
宇宙人?
宇宙人?
あれっ?いや、これはチョコペンが太いから線が乱れただけですよ。これは無し!線を細くするため、チョコを爪楊枝の先につけて描き直します。

よし、描けた。
妖怪?何これ?
妖怪?何これ?
いや、いや。これも無し。作り直します。
あらっ?線は細くなったが・・・
あらっ?線は細くなったが・・・
どうもチョコレートで描こうとすると、粘度が高く思うように細かい線が描けません。さて、どうしたものか。製品と同じ様にカラメルを作って爪楊枝で地道に描くか。

うーむ・・・

そうか!大きくすればいいんだ!

粘性のより低いカラメルで描いても、やはり細かい部分は描くのが大変です。考えた結果このような方法で解決することにしました。
生地を長方形に大きく伸ばし。
生地を長方形に大きく伸ばし。
板チョコ1枚をそのまま置いて。
板チョコ1枚をそのまま置いて。
上から生地を乗せて。
上から生地を乗せて。
オーブンで焼いたら・・
オーブンで焼いたら・・
出来た!
出来た!
描く面積を広くしたら線が太くなっても問題ありません。これなら簡単にコアラが書けるでしょう。
おおっ!描きやすい。
おおっ!描きやすい。
そして、自作コアラのマーチ出来ました!
ほらっ!大体コアラのマーチ!
ほらっ!大体コアラのマーチ!
大きさはこのぐらい違うけど。
大きさはこのぐらい違うけど。

食べてみよう。

では、出来た(巨大)コアラのマーチを食べてみます。
シットリ、サックリ。うまいね。
シットリ、サックリ。うまいね。
出来上がった(巨大)コアラのマーチは市販のコアラのマーチのようにカリッ!サクッ!というよりも、シットリとやや柔らかめのビスケットでした。味そのものはコアラのマーチと近いものの、食べた感じは異なります。
チョコぎっしり!
チョコぎっしり!
そして、何よりも違うのは、圧倒的なチョコの存在感。ビスケットと一緒に板チョコをかじっている感じ・・・あっ、そういう風に作ったのか。
1個食いきれねえ・・・
1個食いきれねえ・・・

コアラのマーチは市販サイズが丁度いい

巨大コアラのマーチ。食感は違いますが、美味しいお菓子です。ただ、1個全部一度に食べるには多すぎます。市販サイズのコアラのマーチを一箱一気に食うより腹にきます。

物には限度がある。別にコアラを書かなくてもいいので、小さいサイズで作って食べるのがいいと思います。

あと、自分にはイラストを書く能力が無いことを認識しました。イラストを簡単に書いてしまう人は凄いなあ。
実は、馬場のマーチなんてものも作ろうとして書く練習はしていたのですが、練習段階であまりの出来の酷さに驚愕。そもそもこんな細かい絵は描けないので作らないでよかった。
実は、馬場のマーチなんてものも作ろうとして書く練習はしていたのですが、練習段階であまりの出来の酷さに驚愕。そもそもこんな細かい絵は描けないので作らないでよかった。
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