特集 2012年2月21日

遅寝早起き7日間チャレンジ

やるぞと気合を入れた写真の筈が、寝ぼけ眼で見たような感じに撮れた。大丈夫かな…
やるぞと気合を入れた写真の筈が、寝ぼけ眼で見たような感じに撮れた。大丈夫かな…
人より眠たがりのくせに夜更かししてしまう。
でも朝は余裕を持って起きたい。しかもできるだけ辛い思いをせずに。

…こうして改めて書くとなんて矛盾だらけでワガママな要望だろうか。そりゃ早く寝るのが一番なのは分かってるけど、それはなかなかできないし…

みんなの助言を聞きながら、遅寝でも快適に起きられる方法を探ってみることにした。
東京葛飾生まれ。江戸っ子ぽいとよく言われますが、新潟と茨城のハーフです。
好きなものは犬と酸っぱいもの全般。そこらへんの人にすぐに話しかけてしまう癖がある。上野・浅草が庭。(動画インタビュー)

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眠い人生

私は周りの人に比べてすぐ眠くなるし色んなとこで寝てしまう。理由は…あまり普段運動していないので熟睡できてないとか、夜更かしとか、血圧や体温が低いとか先天的なものとか…とにかく色んな理由だろう、しょっちゅう眠い。
目覚まし時計を分解してまで止めたり公園や植え込みで寝る、など眠気による奇行が目立つ私
目覚まし時計を分解してまで止めたり公園や植え込みで寝る、など眠気による奇行が目立つ私
子供の時のように無駄に走り回り、21時くらいに寝てしまうような生活に戻せば、もしかしたら朝から元気に活動できるかもしれないが…
公園の遊具で一通り遊んでから学校に行っていた小学生時代
公園の遊具で一通り遊んでから学校に行っていた小学生時代
しかし社会人になるとそうもいかない。会社は学校より終わるのが遅い上、その後遊んだり買い物したり、家事もある。そしてネットや携帯をちょっといじっているといつの間にか日付けは変わり、夜中の1時2時を回っているのだ。大人は辛いよ。
まあ中学時代も深夜ラジオでそれくらいになっていたけど
まあ中学時代も深夜ラジオでそれくらいになっていたけど

変わりたい

だから二度寝も仕方ないじゃない…と、いつも自分に言い訳をしているが、本当は分かっている。結局は自分の行動や意志の問題だということを。辛くても毎朝早起きしている人はたくさんいるじゃないか。

自分だって努力すれば変われる筈だ。今よりたった30分早く起きるだけでいい。それだけで一日に余裕が生まれる。ああでもどうしたら良いだろう?
高校時代の遅刻届け。なんてダメ人間なんだ…変われるかなァ?
高校時代の遅刻届け。なんてダメ人間なんだ…変われるかなァ?

みんなの成功例を聞いて実践しよう!

という訳で今回、皆がどうやって起きているのかを調査する事にした。はやりのツイッターやフェイスブックを使った所、たくさんアドバイスをいただけたのでそれを紹介しつつ、自分に合いそうなもの(=簡単にできるもの)にトライしていきたい。
努力する事にしたものの、こういったハードルが高いものはなるべく後回しにしたい。
努力する事にしたものの、こういったハードルが高いものはなるべく後回しにしたい。
そう、今回のチャレンジの前提として、怠けものの私でも継続できるようになるべく簡単でラクな方法を実践したいと思います。

それを踏まえた目標とルール↓
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さあ、いよいよ次ページからレッツチャレンジ!
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皆さんからのアドバイスをまとめていくと、大きいカテゴリーに分けられる事が分かった。最初は「飲む」系の意見から一つトライしてみよう。
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1日目チャレンジ:
「寝る直前に濃いめのブラックコーヒーを飲むとスッキリ起きられる!?」


起きてからならともかく、寝る前にコーヒーを飲むとは意外な意見。かえって覚醒して眠れないおそれもあるなと半信半疑ではあったが、もしこれが効くのであればとても簡単な対処法で助かる。
家にあったインスタントコーヒー。かなりの濃さにした
家にあったインスタントコーヒー。かなりの濃さにした
ブラックコーヒーは好きだけど、これはちょっと体に悪そう。
ブラックコーヒーは好きだけど、これはちょっと体に悪そう。
覚醒してしまうかと思ったが私はすぐに眠りに落ちた。

そして結果は…
6時半に一度目が覚めたが、早すぎるので二度寝したら昼
あれ~?※この日は休日です。そして写真は再現。
あれ~?※この日は休日です。そして写真は再現。
アラームが鳴るずいぶん前、6時半に一度目が覚めた。そこで起きてもいいくらいの自然な目覚めだったのでそれがコーヒー効果だったかもしれないが、いかんせん早すぎる。再び布団の中にもぐり次に目が開いたのは、なんと11時半だった…。

起床時間…11時半(目標より4hオーバー)
トライしやすさ…★★★★★
健康さ…★
自分への効果…一度目は自然に目が開いたが、その後寝てしまったので未知数。
反省点…休日だったので油断したかも


あの1度目の時に起きていれば全く違う有意義な一日となったかもしれないと思うと悔しい。でもまだ始まったばかりだ。
次!「食べる」でトライしてみよう。
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2日目チャレンジ:
「枕元に食べ物を置いておく!口を動かせば起きられる。」


なるほど。何かを噛むことで顔の筋肉を動かし覚醒するということか。これは食べる楽しみもあるし良い方法じゃないでしょうか!
噛み応えのあるおしゃぶりコンブを枕元に用意
噛み応えのあるおしゃぶりコンブを枕元に用意
この夜はお酒が入っていたのもあり倒れるように眠りに落ちた。

そして結果は…
おいしさ噛み締めながら二度寝
布団の中でコンブを噛み締めながら寝る人
布団の中でコンブを噛み締めながら寝る人
7時半の目覚ましを止め、なんとかコンブを口に入れ噛み締めた。うん、美味しい。しかし噛みながら目を閉じてしまい、結局いつもどおりギリギリの時間になっていた。

起床時間…8時(目標より30分オーバー)
トライしやすさ…★★★★★
美味しさ…★★★★★
自分への効果…★
反省点…朝は食欲より睡眠欲が勝る
以前と変わらない朝
以前と変わらない朝
二日目も失敗。
失敗が続くと、不安になってくる。「起きられないならもう寝るな!仕事変えろ!」という意見が頭をよぎる。無茶だ。
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このような若干歪んだ意見とは反対の、可愛らしい意見から選んでやってみよう。
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3日目チャレンジ:
「枕に誓う」&「パチパチグーパー」


簡単なので3つのアドバイスを一気にやってみる事にした。
「7時半に起きるよ!」枕に向かって喋るのは人生初。
「7時半に起きるよ!」枕に向かって喋るのは人生初。
この日も夜中までネット三昧、布団に入って3秒で寝た。

そして結果は…
二度寝してしまった後に拍手
8時アラームの時にようやく拍手
8時アラームの時にようやく拍手
おまじないは残念ながら利かず、7時半にセットしたはずの目覚ましは無意識に消していて二度寝していた。なんとか8時のアラームに反応してパチパチと拍手をしたりグーパーをして目覚める事が出来た(確かに起きる刺激になった)が、またしてもギリギリの起床だ。ああダメだ…

起床時間…8時(目標より30分オーバー)
トライしやすさ…★★★★★
可愛さ…★★★★★
自分への効果…よく分からない
反省点…まじないへの信念が足りなかったかも
おなじみの朝
おなじみの朝

後半戦

驚いた事に、手ごたえの無いままもう後半戦に突入です。お次は、うるさいのが憎いながらも無いと困る「目覚まし時計」に注目してみよう。
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4日目チャレンジ:
「アラームより大きな声を出す」


薦められたスーパーライデンという目覚まし時計は、お店で鳴らしたら他より一際うるさかった。しかし、今自分が持っている目覚ましでさえ不快なのにさらに不快な思いで起きる事になるのか、と考えると手がでない。ここはそんな憎い目覚ましに負けない位の大きな声を出す事にしよう。ストレス発散にもなっていいかも!
私も起き上がらないと止められない場所にいつも置いています
私も起き上がらないと止められない場所にいつも置いています
最近睡眠時間が少ないので(この企画のためだ。たまに仮眠してるけど)、この夜は1秒で眠りに落ちた。

そして結果は…
大声を出しながら消したあと、二度寝
「あーーーー!!」と大声を出し目覚ましを止め、寝てしまった
「あーーーー!!」と大声を出し目覚ましを止め、寝てしまった
最初は控えめに「あー…」と小声から、そして徐々に「あーーーー!!」と大声を出して殴る勢いで目覚ましを止めに行った。が、止めた後はまた二度寝。

さらにその後に鳴った2つのアラームを止めるのが面倒になり無視、いつもより遅くなってしまった。

起床時間…8時17分(目標より47分オーバー)
トライしやすさ…★★★★★
馬鹿っぽさ…★★★★★
自分への効果…★
反省点…近所迷惑を考えてまだ控えめだったか
むしろ悪くなってる
むしろ悪くなってる
本当に焦ってきた。目標時間に起きられないどころか、いつもの時間にさえ起きられなくなってきている。そろそろ一つくらい手ごたえがほしい所。

いったい次はどれを選ぶか…いいのか悪いのかよく分からない意見が私を惑わせる。
むしろ悪くなってる
むしろ悪くなってる
勝手に恥ずかしいツイートをされたり、いつもは書かないギャグをいきなりツイートしたら自分のキャラが崩壊しそうだ。細切れに起きるのも斬新だけど自分にはできそうにないし、怒りながら起きるのは理想と違うし…うーん

やっぱりもっと単純で分かりやすいのがいい。
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これは分かりやすい。寒さで起きるか、暑さで起きるか。冬まっただかのこの時期だもの、暑さの方を選ぶことにした。
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5日目チャレンジ:
「電気カーペットを設定温度最高にする!暑くて汗だくで飛び起きます。」


この時期起きられない理由の一つに寒さがある。そのためもあって、いつも二度寝ですぐにもぐりこんでしまう布団。それが徐々に必要以上に暑くなっていったら…流石に私も布団から出られる気がする!
ちょうど一人用サイズの電気カーペットがあるので布団の間に入れる。ちなみにこれはもぐりこめるタイプ。
ちょうど一人用サイズの電気カーペットがあるので布団の間に入れる。ちなみにこれはもぐりこめるタイプ。
アラームを止めたあと、最高温度(ダニ退治モード)に設定する事に。これは暑いぞ!
アラームを止めたあと、最高温度(ダニ退治モード)に設定する事に。これは暑いぞ!
雪がパラついた寒い夜。この日もいとも簡単に夢の中に落ちた。

そして結果は…
暑さに耐えられずに起床成功!!
しかし寝坊。
アツイ!!ジワジワ暑くなりついに這い出た!8時12分だけど。
アツイ!!ジワジワ暑くなりついに這い出た!8時12分だけど。
私は嬉しかった。寝坊したが、それでも嬉しかった。なぜなら、徐々に温まる布団が小鳥のさえずりかのように心地よく体の細胞を目覚めさせ、さらに上昇してゆく熱は、ぬるま湯から適温に変わっていく湯につかっているような気持ち良さであったからだ。

それがついには蒸し風呂と化して布団を剥いだ訳だが(※そのまま寝てると低温やけどになるので気をつけよう)、寒い部屋にも関わらず体はホカホカ!しかも暑さで血が回ったためか頭がスッキリしていた。これはいい!

---編集部追記--
編集部 林です。ホットカーペットは低温やけどに気をつけなければなりませんが、専門家のかたから低温やけどでは全身麻酔科での植皮術が必要になるケースもあるという話を聞きました。そこまで!
そんな話を聞いたらダニ退治モードで寝ようと思っても寝られません。
みなさまもこの方法は実践せずに、小堺さんは二度寝せずにほかの方法で起きてください。
---追記終わり----

起床時間…8時12分(目標より42分オーバー)
トライしやすさ…★★★★★
ダニっぽさ…★★★★★
自分への効果…★★★★★


ダニモード設定後、大体40分後に布団から出たので(意外と時間かかるな…)、7時半に起きたければ6時50分に目覚ましを設定すればいい。そういえばこれまでのチャレンジとは違い、二度寝OKの嬉しさもある。
明日はいける気がする!
明日はいける気がする!
という事で次の日は、手ごたえを感じたホットカーペットを再検証する事にした。それと、憧れていた優雅系アドバイスも同時に実践することに。これで完璧だろう。
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6日目チャレンジ:
「ホットカーペット&太陽の光&淹れたてコーヒーの香りで起きる!」


光や香りで起きるなんて、セレブな感じがしてとても素敵な案だ。私だって、できれば朝から奇声(大声)を発するよりは優雅に起きたいのだ。
部屋は南向きだけど目の前にビルがあって日当たりはそんなによくない
部屋は南向きだけど目の前にビルがあって日当たりはそんなによくない
でも一応カーテンを開けてから寝よう(街灯が超怖い)
でも一応カーテンを開けてから寝よう(街灯が超怖い)
香りがより良いかなと、ミル付き(豆が挽ける)コーヒーメーカーを買ってきた。夜のうちにセッティングしておく
香りがより良いかなと、ミル付き(豆が挽ける)コーヒーメーカーを買ってきた。夜のうちにセッティングしておく
ホットカーペット+太陽の光+コーヒーの香り。これで完璧でしょう!6日目にして成功なるか?!

準備が遅くなって3時半に寝た。

そして結果は…
あったか優雅に起床!でも凡ミス。
7時51分…ああ、そっか…
7時51分…ああ、そっか…
ダニ設定にするため1個目のアラームを6時50分にセットし、カーペットのスイッチを入れるまでは成功した。しかし、昨日と同じ40分後に這い出るという保証はないので、2つめのアラームを7時30分にセットすべきだった。結局この日は45分に鳴ったアラームで起きてからコーヒーメーカーのスイッチを押す事に。コポコポと湯が沸き出し(これがまた目覚めに心地よい音)いい香りが立ち始め、できあがったのはその5分後くらい。時計を見たら7時51分だった。

起床時間…7時51分(目標より21分オーバー)
トライしやすさ…★★★★
優雅さ…★★★★★
自分への効果…★★★★★
反省点…やっぱりアラームはちゃんと設定しなきゃだめ
これでも気分は優雅!ちょっと早く起きれたし9割方成功の気分。
これでも気分は優雅!ちょっと早く起きれたし9割方成功の気分。
暑さにどれだけ耐えられるのかは日によるらしいが、ホットカーペットの寝起きスッキリ効果はやはり本物だった。そしてさらにコーヒーの香りという優雅さもプラスされ、自分の理想に近づく事ができた。あとはアラームのセッティングをしっかりすればOKだ!

7日目チャレンジ:再挑戦あるのみ
最後はもう悪あがきはしない。2個目のアラームのセッティングを7時半にきちんと設定するだけだ。最後はキレイにフィニッシュしたい。

そして結果は…
ついに成功!やった!
写真撮るのちょっと遅れたけどだいたい7時半に起きれた!
写真撮るのちょっと遅れたけどだいたい7時半に起きれた!

結論

という感じで色々とトライした結果、寝るのが遅くなった日は「ホットカーペットをダニモードにする」という方法が一番利く事が分かった。いや、正確にいうなら「起きる40分前に1個目の目覚ましを鳴らす→ホットカーペットをつける(→二度寝)→起きたい時間にセットしておいた2個目の目覚ましが鳴る→コーヒーを沸かす→暑さと良い香りで起きる」だ。(あれ?面倒?)

しかしこれはあくまで私の場合。もしあなたも朝が苦手なら、今回あがった意見を色々と試してみてはいかがでしょうか。
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あ!夏どうしよう…

結局目覚ましが無いと起きれないけど、このホットカーペット戦法は大変気に入った。でもよく考えたら冬にしか使えないじゃないか!夏になったらどうしよう…眠気への挑戦はまだまだ続きそうだ。

(ちなみにこのアドバイスをくれたのはライターの加藤さんだ。有難いがなんだかちょっと悔しい。)
入稿日の今日もお陰で余裕の朝を迎えられました。これが維持できるといいな。
入稿日の今日もお陰で余裕の朝を迎えられました。これが維持できるといいな。
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