特集 2012年6月4日

無限豆苗

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豆苗という野菜、何の気なしに買って食べてみるとえらく美味かった。

気に入って食べていたら、なんと、食べられる部分を切り取った残りを水につけておいたら10日くらいでまた食べられるようになるというではないか!

なにそれ凄い。育て続けたら無限に豆苗食べられる…!?
1983年三重県生まれ、大阪在住の司法書士。
手土産を持参する際は消費期限当日の赤福で受け取る側に過度のプレッシャーを与える。

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豆苗すげー美味い

これが豆苗です。
これが豆苗です。
ババン、これが豆苗だ。豆苗っていう草が売ってるのは知ってたけど、何なんだろうと思っていたがエンドウ豆の新芽らしい。
こんな感じ。
こんな感じ。
自炊のメニューがマンネリ化してきて知らない野菜を買ってみようと手に取った豆苗。こいつがえらく美味かった。
豆苗と豚肉の炒め物。
豆苗と豚肉の炒め物。
何がすごいって香りが凄い。エンドウ豆のあの緑のさわやかな甘いような、香ばしいような香りが豆苗全体、いやそれどころか一緒に炒めたものすべてを染め上げるくらいの強さで放たれる。

豚肉と一緒に炒めると爽やかな香りで濃い脂のこくと肉自体のうま味、豆苗のシャキシャキした食感もすごくいい。美味い。
なんですと。
なんですと。
これはいいものを知ったぞと喜んでいたら、パッケージの裏に更に気になる情報が。再収穫…?

豆苗の成長力半端ない

これを水に浸けておけばいいんですか。
これを水に浸けておけばいいんですか。
再収穫…、そういうのもあるのか。まぁだめでもともと捨てるだけだしな。と思って水につけて放っておいた。
わっさー。
わっさー。
3日くらいしたときにチラッと見てもあんまり変わってなさそうだったからやっぱり無理かなと思ってたらば、その後3日くらいでわっさーってなった。わっさー。

えっ、なにすごい、ほんとに育った。いや、育てた。ワシが育てた(水に浸けただけ)。そう思うとなんだか少し愛着が沸いて可愛く思えて来る。ウチの可愛い豆苗ちゃん!大事に育ててあげるからね!って思っていたが、食べてみたら美味かった。


一回切ってもこんなに簡単に育つのならば、豆から育てるのも簡単なのでは。そっちのほうがおいしいかな、と思ってエンドウ豆も水に浸けてみた。
初日
初日
二日目、特に変化なし。
二日目、特に変化なし。
三日目、尻尾みたいなところが目立ってきた。
三日目、尻尾みたいなところが目立ってきた。
四日目、尻尾生えてきた。こういう微生物教科書で見たことある気がする。
四日目、尻尾生えてきた。こういう微生物教科書で見たことある気がする。
五日目、川でおっきい石裏返したら素早く逃げそうな見た目になった。
五日目、川でおっきい石裏返したら素早く逃げそうな見た目になった。
六日目、ちょっと尻尾伸びた感があるが、ここからもう成長しなくなった。
六日目、ちょっと尻尾伸びた感があるが、ここからもう成長しなくなった。
水に浸けておくだけで成長が日々見えて、おぉ、簡単だわ。と思ったが毎日水は換えていたのに水が濁って成長しなくなってしまった。

一旦葉が出るくらいに根が張ってるほうが安定して生命力があるのだろうか。
パッケージの中でこの成長力。右側、もうぎっちぎち。
パッケージの中でこの成長力。右側、もうぎっちぎち。
すごい、豆苗すごい。エンドウ豆と比べても成長力がものすごい。どのくらい凄いかというとスーパーで陳列されてる間に育っちゃうくらい凄い。

陳列されてると普通弱っていくのに逆に豆苗は育つのだ。この豆苗の成長力をもってすれば、もしかして豆苗を無限に食べ続けることができるのではないだろうか。
図にするとこんな感じ。
図にするとこんな感じ。
パッケージの裏情報によると豆苗は7日から10日で食べられるくらいに成長するらしい。と、いうことは毎日食べて毎日苗を水に浸けておくと上の図のような成長をすると思う。

そして食べられるまで成長した豆苗が現れたらそいつを食べる。そして翌日。
また食べられる!
また食べられる!
翌日になるとまた新たな豆苗が食べられるまでに成長している。なのでそいつを食べる。
今日も豆苗よ~。
今日も豆苗よ~。
さらにその翌日になっても食べられる豆苗がある。しかも、一昨日食べた豆苗がまた新たな成長を始めているのだ!
もうマジ無限。
もうマジ無限。
もちろん翌日も豆苗。同じことをずっと続ければ無限に豆苗を食べ続けることが出来るのではないか。豆苗11個分買えば一生豆苗が食べ放題になるのではないか。

凄いことに気づいてしまった…。世界の食糧問題は俺が救う!と、いうことで試してみた。
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豆苗農場開設

見えづらいが水に浸かっている。
見えづらいが水に浸かっている。
世界の食糧問題と僕の食費をかけた壮大な実験が始まった。一ページ目の豚肉と炒め物にした豆苗の根を水に浸けておく。十日後にはこいつが食べられるようになっているはずだ。
豆苗と豚肉のスパゲチー
豆苗と豚肉のスパゲチー
そしてその日のご飯ももちろん豆苗。あまった豚肉とペペロンチーノにした。はじめの爽やかな香りのあとにニンニクのガツンとしたうまみが来る。最も美味い食べ方の一つではないかと思う。
何らかのトレーに乗せた。
何らかのトレーに乗せた。
ということで二日目。特に変化はなし。一日目のピョコピョコ飛び出しているのは切り忘れた部分で伸びたわけではない。

二日目にして、早くも豆苗を置く入れ物がなくなってきた。そして一日一回朝に水を変えることにしたのだが、一個一個水を入れ替えるのがめんどくさい。

どうにかならんものかとホームセンターに行っていいものを買ってきた。
農場開設。
農場開設。
いいものとは普通のプランター。いろんなものを考えたが普通に普通のものが一番便利であった。
ジャストサイズ。
ジャストサイズ。
排水口のフタはボールペンがぴったり。
排水口のフタはボールペンがぴったり。
一回で全部の水が替えられてザル状になっているから古い水がきっちり切れる。サイズもちょうどピッタリで豆苗を育てるために作られたかのような商品だ。これでがっつりと豆苗を育てていこう。

豆苗って元は高級食材だったらしい

豆苗生活は三日目もまだ特に変化は見られない。この豆苗、最近見かけるようになったが元は中国の高級食材だったらしい。
豆苗ラーメン。豆苗の魅力を一番引き出す食べ方。エンドウ豆果汁か、という位の香り。
豆苗ラーメン。豆苗の魅力を一番引き出す食べ方。エンドウ豆果汁か、という位の香り。
三日目、特に変化は見られず。
三日目、特に変化は見られず。
本来はエンドウの新芽だけを手で摘み取っていたから手間がかかって高級だったのを、種植えて、生えてきた芽だけ刈り取ればいいんじゃね?それだと簡単じゃん。ということにして安くなり一般化したそうだ。
ホタテと豆苗のバター炒め。それぞれの香りが互いを引き立てあうこのうまさはピカイチだ。
ホタテと豆苗のバター炒め。それぞれの香りが互いを引き立てあうこのうまさはピカイチだ。
四日目。初日の豆苗が伸びてきた。
四日目。初日の豆苗が伸びてきた。
そんな風に違う収穫方法でもいいのかよ…と思うし、逆に手摘みでもこれだけ安く飲めるお茶って凄いなと思った。どうなってんだ、お茶。
さぁ、来た。俺と地球の未来が伸びてきた。
さぁ、来た。俺と地球の未来が伸びてきた。

収穫前に飽きやしないか

豆苗の肉豆腐。煮込み系も美味い。この組み合わせはベストだ。
豆苗の肉豆腐。煮込み系も美味い。この組み合わせはベストだ。
来てますな、来てます。こっから勢い付いたらわっさーくるよー。
来てますな、来てます。こっから勢い付いたらわっさーくるよー。
生命の息吹を感じる。
生命の息吹を感じる。
豆苗生活五日目。豆苗の成長の兆しが見えてきた。いったん勢いづくと目を見張るような成長を見せるハズだ。無限豆苗は遠くない。

が、早くも料理のレパートリーが尽きようとしている。どうしようかなぁと思っていたら、裏情報に生でもいけると書いてある(パッケージの裏の情報)。ゴクリ…生か。
豆苗サラダ。
豆苗サラダ。
六日目。そろそろ農場の拡張も視野に入れなければ。
六日目。そろそろ農場の拡張も視野に入れなければ。
ということでサラダにしてみた。炒めたときのような爆発的な香りはしないが、シャキシャキとして癖がなく食べやすい水菜っぽい感じだ。意外といいかも、としばらく食べ進んだくらいにフワッとどこからともなく香る豆。

あ、凄いこれ。生でも豆だ。その香り方がさりげなくて面白い。生豆苗、美味いじゃないか。生豆苗、豆苗のおいしさを引き出す別格の食べ方だ。

豆苗は栄養もすごいんだぜ

豆苗のスパゲチー。時間がなかったので同じメニュー。やはり最も美味いメニューの一つだ。
豆苗のスパゲチー。時間がなかったので同じメニュー。やはり最も美味いメニューの一つだ。
7日から10日でと書いていたが7日目では収穫できそうにない。
7日から10日でと書いていたが7日目では収穫できそうにない。
裏情報による収穫の目安、七日目に突入。しっかり育っては来ているものの、まだ収穫出来そうなくらいまでは育っていない。あと三日でわっさー来るのだろうか。
豆苗冷やし中華。春の香りのする冷やし中華。至高の逸品。
豆苗冷やし中華。春の香りのする冷やし中華。至高の逸品。
農場手いっぱい。
農場手いっぱい。
豆苗の栄養凄い。
豆苗の栄養凄い。
同じものばっかり食べ続けて飽きの次に気になるのが栄養。それも裏情報でばっちりだ、ほうれんそうと比べても栄養豊富。

でも、豆苗でこれだけ栄養豊富なら、元になったえんどう豆凄いことになっているのでは。
むしろえんどう豆より栄養あるかもしれないというレベル。ほうれんそうと豆苗の栄養は裏情報、えんどう豆はウィキペディアで調べたので間違えてるかもしれない。
むしろえんどう豆より栄養あるかもしれないというレベル。ほうれんそうと豆苗の栄養は裏情報、えんどう豆はウィキペディアで調べたので間違えてるかもしれない。
そう思って調べてみたらば、いい勝負どころかえんどう豆を圧倒しているところも多数ある。エンドウ豆から育ったのにエンドウ豆より栄養あんのかよ。

水と太陽だけなのに栄養で勝った。太陽を栄養に変える植物凄い。無限豆苗だけを食べて自転車発電したら無限太陽光発電が出来るのではないか。
豆苗と何らかの炒め物。豆苗は炒めすぎないのがコツ。さっと油と絡めるくらいで香りを立てて食べる方法にかなうものはない。
豆苗と何らかの炒め物。豆苗は炒めすぎないのがコツ。さっと油と絡めるくらいで香りを立てて食べる方法にかなうものはない。
農場拡張。
農場拡張。
豆苗じゃじゃ麺。濃さと爽やかさのバランスが絶妙。相性トップだ。
豆苗じゃじゃ麺。濃さと爽やかさのバランスが絶妙。相性トップだ。
さて十日目。わっさー来てるんだけど、まだ収穫には至らない感じ。
さて十日目。わっさー来てるんだけど、まだ収穫には至らない感じ。
豆苗、美味くて栄養もあって、ボリュームもある。写真撮影のために盛り付けをちょっとだけにしているが、実際は一日1パック食べているので下の写真の感じで食べている。
わっさー。
わっさー。
もっしゃもっしゃですわ。

収穫タイミングに悩む

面倒になるとすぐスパゲチー。
面倒になるとすぐスパゲチー。
もういけるかなぁ。いけそうだけどなぁ。
もういけるかなぁ。いけそうだけどなぁ。
一応目安の10日目も過ぎて、収穫しようかどうか悩む。食べられるのは食べられるんだろうけど、もう少し育てたほうがいい感じもする。

一度食べると苗の追加は無しで農場だけで継続させていきたいので、安心できる位までは育てたいし増やしたい。と、いうことでもう少し様子を見る。
中華丼。とろみに香りが濃縮されてこの上ない香りとうまみだ。
中華丼。とろみに香りが濃縮されてこの上ない香りとうまみだ。
もうかなりわっさーだわ。
もうかなりわっさーだわ。
もういける?いける?
もういける?いける?
12日目。かなり来た、かなりわっさーとなっている。野菜感は薄く、草むらっぽい。このままちぎって食べられる草むら。どうする、いくか、いくか。もうちょっと待った。
裏情報にお鍋にも、と書いてあったので鍋。鍋のすべてを支配する力がある。極上。
裏情報にお鍋にも、と書いてあったので鍋。鍋のすべてを支配する力がある。極上。
13日目。もう食べられるのは確実、いつがベストかという問題。
13日目。もう食べられるのは確実、いつがベストかという問題。
もういつでも食べられそうな感じにはなっているがどうするか。真ん中のあたりがわっさわさだが、初日のほうはあまり成長がよろしくない。どうしようか、どうしようか。あと、あとちょっと。
ありあわせのスープでも豆苗があれば抜群のうまさだ。
ありあわせのスープでも豆苗があれば抜群のうまさだ。
2週間。そろそろ食べちゃうか。
2週間。そろそろ食べちゃうか。
14日目。二週間と区切りがいいのと、あまり変化が見られなくなってきたこと、これ以上やるとまた農場を拡張しなければいけなくなることを考えて、ついに収穫することにする。
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収穫

ついにわが農場にも収穫期がやってきた。二週間、農作物の収穫と考えると短いのだろうけれど、めんどくさがりからすると毎日水を換えるのはめんどくさかったので感慨深い。
もっしゃもしゃー。
もっしゃもしゃー。
収穫するにあたって初日に置いたものよりも三日目くらいに置いたものの方が育ちがよい。当初の計画とは違うが、まず三日目のものを食べて、その間に初日が育っていれば同じ結果になるのではないかと思い、まず三日目から収穫した。
食べ物感が薄い見た目となっております。
食べ物感が薄い見た目となっております。
じゃあ、と引っ張るとスッと持ち上がる。これで豆苗の収穫は完了。だが、なんだか伸び方がまばらなので、本当に食べられるの、という感じになっている。
食材っぽさアップ!
食材っぽさアップ!
だがそれでも洗って切ってまな板の上に載せれば立派に食材に見える。下処理をしたら食材っぽく見えるのか、まな板の上に乗っているものは食材っぽく見えるのか。そのあたりは不明だが我が農場の農作物が晴れの舞台(まな板)で輝いていてうれしく思う。
豚肉と豆苗の炒め物。豚肉と炒めるのがやっぱり一番うまいな。
豚肉と豆苗の炒め物。豚肉と炒めるのがやっぱり一番うまいな。
そして食べてもしっかり美味い。再収穫物でも香りが強くてしゃきしゃきとしていてうまい。うまい、よしっ!自分で育てたものがうまいとうれしい。たとえ、水を換えてただけだとしてもうれしい。

これはいい、いいことに気付いた。これが無限に続くのならばうれしい限りだ。

自然をなめるな

ななめな写真ですみません。収穫したところがボワボワッってなってる。あそこだけ日当たり悪くなったりしないか不安。
ななめな写真ですみません。収穫したところがボワボワッってなってる。あそこだけ日当たり悪くなったりしないか不安。
15日目。今日もおいしい豆苗を収穫するぞと農場に向かう。食べようと思ったときにベランダで食材が育っているのって便利でうれしい。

順番として、初日、二日目のものを収穫したいのだが、やはりいまいち伸びが悪い。
うむ、よく育っておる。
うむ、よく育っておる。
お豆腐サラダ。豆からできた豆腐と豆から出来た豆苗のコラボレーション。エクセレントな味だ。
お豆腐サラダ。豆からできた豆腐と豆から出来た豆苗のコラボレーション。エクセレントな味だ。
今回は4日目の豆苗を収穫。この辺りは我が農場でも一番良く育っていたあたりなので勢いがある。家で育てたものでも生で大丈夫だろうか。食べてみたがしっかり美味くておなか痛くなったりもしなかったので大丈夫だろう。
伸びが悪いというか、全体的にダメっぽい。
伸びが悪いというか、全体的にダメっぽい。
根っこがぐにゃんぐにゃん。
根っこがぐにゃんぐにゃん。
それにしても気になるのが初日と二日目の豆苗の伸びの悪さ、どうしたもんかと見てみると、伸びが悪いというよりもなんかこいつら体調悪いっぽい。

同じ豆でも適性があるんだろうか。こんな小さな農場でも自然相手に思い通りにはいかないと思い知らされた。
この後、初日と二日目のやつらは処分された…。
この後、初日と二日目のやつらは処分された…。

再収穫、量が少ない

豆苗の胡麻和え。これがすっごくうまくて、究極の食べ方だと思った。
豆苗の胡麻和え。これがすっごくうまくて、究極の食べ方だと思った。
食べちゃってかなりさみしい状況になってきてしまった。
食べちゃってかなりさみしい状況になってきてしまった。
17日目、胡麻和えにして食べてみるとものすごくおいしかったんだけれど、出来た量は小鉢一杯。一食分としてはちょうどいいが、同じ一株なのに買ってきたときと比べると明らかに量が少ない。
豆苗のてんぷら。これだけ唯一いまいちだった。揚げ方が悪かったか。
豆苗のてんぷら。これだけ唯一いまいちだった。揚げ方が悪かったか。
もさもさ感が減ってきた。
もさもさ感が減ってきた。
日に日に豆苗量が減少していっていく我が農場。おかしい、計算上ではいったん収穫できるくらいの環境を整えれば一定の量を供給できたはずなのに。
豆サラダ。春の到来の喜びを全力で感じられる豆苗のうまい食べ方筆頭。
豆サラダ。春の到来の喜びを全力で感じられる豆苗のうまい食べ方筆頭。
やばい。右側が主にやばい。この、徐々に来てるのにどうしようもない感じ、頭髪、という言葉が思い浮かぶ。怖い。
やばい。右側が主にやばい。この、徐々に来てるのにどうしようもない感じ、頭髪、という言葉が思い浮かぶ。怖い。
目に見えて右側の部分だけ伸びてきていないのがわかる。もしかして再収穫可能なのは一回限定なのか。やばい。
今日の収穫は、これだけ…?
今日の収穫は、これだけ…?
さらに、収穫量自体も株によってかなり左右される。この日の収穫は買ってきたときの三分の一にも満たないくらいだ。この企画を豆苗だけを食べて生活する。みたいな方向にしなくて本当によかったと思う。
豆苗の卵焼き。	豆苗の香りと歯ごたえが柔らかい卵に包まれて極上のハーモニー。
豆苗の卵焼き。 豆苗の香りと歯ごたえが柔らかい卵に包まれて極上のハーモニー。
右は何のプランターなのか不明。
右は何のプランターなのか不明。
もう右の鉢では生命の息吹が感じられなくなってきた。

右のような状態の鉢を持ってると、子供時代なら絶対に母親に捨てろと言われていた。そして「これで地球の食糧環境を救うんだ!」とか言い返したら「なに訳わかんないこと言ってんの、早く捨ててきなさい!」って言われてただろう。

で、大人は判ってない、みたいなことになる。でもたいていこういう場合、大人は判ってる。あ、ってことは、これ、やばいんじゃね。
豆苗の豚肉巻き。これがめちゃくちゃうまい。豆苗が豚肉のうまみ吸って、絶妙の味。
豆苗の豚肉巻き。これがめちゃくちゃうまい。豆苗が豚肉のうまみ吸って、絶妙の味。
やばいと思いつつ、打つ手がない。
やばいと思いつつ、打つ手がない。
明らかにもう伸びてこない感じ。ここだけ冬。
明らかにもう伸びてこない感じ。ここだけ冬。

なりふり構ってられないわ

豆苗かた焼きそば。残った豚肉入れたら妙なことになったが無上の美味さ。
豆苗かた焼きそば。残った豚肉入れたら妙なことになったが無上の美味さ。
お気づきだろうか、右の鉢の中身が減っていることに。
お気づきだろうか、右の鉢の中身が減っていることに。
このままでは豆苗生活が続けられない、どうしたものか。ここで、無限豆苗よりも豆苗が続くことのほうに比重を置いた。右の鉢のもう駄目だろうなぁ、という株を廃棄した。

これで水の汚れが抑えられ、生き残っている奴らは成長を続けるはずだ。あと、小バエが発生していたのでちょっと、もうあれだったのだ。
豆苗の生春巻き。これは新たな可能性が見えた、抜群である。
豆苗の生春巻き。これは新たな可能性が見えた、抜群である。
困難な農場経営。景気の影響は大きい。
困難な農場経営。景気の影響は大きい。
が、それでも回復の兆しの見えない豆苗たち。置いてからの日数は右の鉢のものとそう変わりはないのでわっさーなっていていいはずなのに。茂っている株は残り3株。終わってしまうのか。
豆苗とエンドウ豆のチャーハン。これは別格のうまさ。びっくりした。
豆苗とエンドウ豆のチャーハン。これは別格のうまさ。びっくりした。
収穫済みの奴だけ右に移動。
収穫済みの奴だけ右に移動。
農場の豆苗は残り二株。収穫済みの豆苗からは成長の兆しなし。これはまずい、これはまずい、完璧に追い詰められた。
液体肥料投入。
液体肥料投入。
ついにここで液体肥料を投入。肥料入れたら、なんかそれをダイレクトに食べちゃうような感じがして健康的に大丈夫なのだろうか、とか、豆苗で地球の食糧問題を救うので、肥料とか使ったら解決につながらないじゃん!

とか思って入れなかったのだが、もうこうなったら四の五の言っていられないと肥料投入。これでまたグングン伸びてきてくれッ…!!

液肥・THE・地獄

エンドウ豆と豆苗の卵とじ。うちの母の得意料理エンドウ豆の卵とじに豆苗プラス。甘くて懐かしくて至福の料理。
エンドウ豆と豆苗の卵とじ。うちの母の得意料理エンドウ豆の卵とじに豆苗プラス。甘くて懐かしくて至福の料理。
ということで、肥料を投入したあと収穫した豆苗を食べる。液肥よ、がんばってくれ。このおいしい豆苗をもうしばらく俺に食べさせてくれ…。そう祈りながら次の日。
ぎゃー!!全滅ー!!!!!
ぎゃー!!全滅ー!!!!!
肥料の力で少しは成長しているかな、期待しながらプランターをみると、ぎゃー!!!

か、枯れまくってるー!なんかもうビックリするくらいの勢いで枯れてるー!しかも臭い!!ッ!なに、臭い!!小バエ、ブンブン、ギャー!!!!

ビックリした。まさかこんなことになるなんて。玉手箱一気に三箱位開けちゃったくらいの威力。肥料のやりすぎや、植え替えなどで植物がダメージを受けているときの肥料は良くないとは聞いたことがあるが、まさかここまでとは…。
左の奴はわっさーなってるけど、一株。
左の奴はわっさーなってるけど、一株。
と、いうことで我が豆苗農場はここで幕を閉じることとなりました…。

ラスト豆苗うまい

左が市販の豆苗。右がラスト豆苗。
左が市販の豆苗。右がラスト豆苗。
最後は豆苗尽くしの食卓にしようと市販のものも買ってきた。比べてみると我が家の豆苗は自由奔放感がすごい。
左が市販のもの、右が農場豆苗。
左が市販のもの、右が農場豆苗。
さぁ作るか、と切ってみると感触が全然違ってビックリした。比べると市販のもののほうが明らかに太い。そして緑。香りの強さも段違いだった。

これを見て、あぁ、そうだよなぁ、確かに水と太陽で成長するけども元はエンドウ豆に詰まったエネルギー使ってるんだから限界があるよな。と思った。豆苗が伸びる力は一年間貯めた力を前提にしたもので、ちょっと太陽に当てたら伸びるお手軽な魔法みたいなものじゃないんだな。
豆苗と豚肉の炒め物、豆苗サラダ、豆苗の胡麻和えの、豆苗定食です。筆舌に尽くしがたい美味さ。
豆苗と豚肉の炒め物、豆苗サラダ、豆苗の胡麻和えの、豆苗定食です。筆舌に尽くしがたい美味さ。
結果だけ見て簡単そうに見えるものでも、その前提としての努力や積み重ねがあってのものなんだと豆苗さんに教えられた。無限豆苗で一生食費安泰、とか考えるよりも、地道に働いてしっかり食べていけるようにしたいと思う。

まさかの芽生え。
まさかの芽生え。
簡単そうに見えて、そう甘い話はないもんだ。難しかったな、豆苗育て。俺には無理かな、と思っていたら、なんと、関係のない観葉植物の鉢から豆苗が生えていていた。なんで!?

エンドウ豆を水に浸けていたときに落ちたのだろうか、ビックリした。なんだか嬉しかったので、お手軽無限豆苗とか言わず、こいつを一年間育ててエンドウ豆を収穫できるように育てたいと思う。がんばれ、豆。
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