会社祝いに発泡スチロールのかたまり
先日、当サイトで僕の編集担当をしてくれている安藤さんと、ライターの大北さんが弊社を訪れ、「設立祝いに」と持ってきてくれたのがこれだ。※そのへんの経緯は
コチラをご覧ください。
発砲スチロール製の立方体。サイズは40cm角
正直いらない
見た瞬間は正直「いらない!」と思った。だが、せっかくのプレゼントをむげにはできない。僕の戸惑う姿を見てヘラヘラ笑う二人の善意に報いるためにも、会社の備品としての立方体の使い方を考えてみよう。
【使い方その1】ストレッチ器具として
まあまあ気持ちいい
立方体を支点に体を折り曲げるとけっこう気持ちいい。残業で疲れた腰や背中をリフレッシュするにはもってこいだ。ただ、一回ごとに体が発泡スチロールのくずまみれになるのが難点である。
【使い方その2】巨人みたいに見せる
40cmの立方体に乗ると身長2メートルの巨人になれて、来客をおどかすことができる。忙しい時の飛び込み営業や暴漢をひるませる程度の効果はあるかもしれない。
【使い方その3】イスとして使う
イスとして使うにはちょうどいい高さだ。安定感もあるし(さすが立方体!)、シンプルモダンなデザインはヤコブセンの新作に見えなくもない。ただ背もたれがないので長丁場の作業は少し辛い。
【使い方その4】社員として扱う
うちには社員がいないので寂しい。そこで、立方体を椅子に座らせてみた。日本オラクルという会社には社員犬がいるらしい。犬を社員にする会社があるのだから発砲スチロールを社員にする会社があってもいいと思う。
【使い方その5】台座として使う
次に考えたのは「台座」である。会社のインテリアとして、オブジェや美術作品を飾る台座として立方体はもってこいだ。ただ、そのままでは発泡スチロール感が強すぎるので、スプレーで加工する。
スプレーを全体に吹きつけ1時間乾かすと、こうなった。
見事な直線に切り出された石の台座
質感は石そのもの
ものすごく力持ち、みたいな写真も撮れる
見た目的には思いのほか立派な台座になった。ぜひ、ふさわしい作品を飾りたい。
オブジェは粘土で作ります
粘土を手にすると、とりあえずうんこを作ってしまうのは子どもの頃から変わらぬ習性
創作意欲のおもむくままに適当に作ったオブジェ。適当に作っただけあって、およそアートとは言い難い、ゴミっぽさ満点の作品となった。まあ想像通りの展開だ。
制作時間5分
完成。結局、うんこの域を出ない作品になってしまった
台座パワーでゴミがアートに
だが、こんな単なるゴミも、台座に乗せるとそれなりの権威を放って見えるから不思議だ。台座パワーおそるべし。
作品名および作者名は適当です
人間の本能と理性のせめぎ合いを表現しています、みたいな作品になった
でも、寄るとやっぱり隠しようもないガラクタ感
どうやら台座はそこに乗るものに権威を与えてくれるようだ。権威はぼくがお金の次に欲しいものである。台座に乗ればそれが手に入るのか。
しかし、なんか思ってたのと違う
大きな会社の入口に飾ってある創業者の石像は権力と尊敬の象徴。僕も台座の上に立つことで石像みたいになるかと思ったが、服装がカジュアルすぎてただのぽっちゃりしたマネキンでしかない。
もっと石像っぽく見えるアングルで攻めてみよう
位置を合わせるのが難しい
先ほどよりは近づいたが、まだどちらかというと処刑された生首寄りだ。顔に靴墨を塗って、もう少し石像っぽさを出そう。
シルバーの靴墨で顔から生気を奪う
なぜそこまでするのかといえば、石像を建てることはすべての社長の夢だからだ。
ぬん
こんばんわ
しかし、生の生首から生首の石像になっただけだった。残念だ。
会社祝いには向いてないのでご注意を
想像以上に使い道のない立方体。会社の備品としてはやや厳しいものがあるので、みなさんも設立祝いに立方体を贈るのは避けた方がいいと思われます。