特集 2013年11月1日

男らしいあやとりをする方法

男らしくあやとりをします!
男らしくあやとりをします!
男たるもの「男らしく」生きたいものである。「男」ではなく「漢」として生きたいのだ。何をしていても「男らしい」と周りの女性がもらしてしまうような生き方を今の世は求めているのだ。

しかし世の中には男らしくないものも多々存在する。たとえば「あやとり」。やはりどこか少女趣味という言葉が浮かぶ。そこで男らしいあやとりを紹介したいと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

あやとりとは少女趣味なのか

あやとりという遊びがある。毛糸を使い行うもので、アニメ「ドラえもん」ではのび太の特技として登場している。ただしのび太はこの特技「あやとり」を「男の子らしくない遊び」とバカにされている。
あやとり
あやとり
確かに家の中でも簡単に、しかも動かすのは手だけでできてしまうので、その評価は理解できる。どんなに漢を目指したとしてもあやとりではどうしても漢を感じることはできないのだ。しかし男たるものあやとりとて男らしくないとダメである。
どこか女の子っぽい!
どこか女の子っぽい!
家の中で小さな動きを繰り返すことが男らしくない原因かもしれない。病弱な感じがして男性がやっていても漢を感じないのだ。今こそ人々は外の世界に飛び出すべきなのである。
かわいそうな感じがする
かわいそうな感じがする
雨降りで病弱な感じはなくなったが病的な感じがしてきた。外に出れば男らしくなるということではないのだ。まだ家の中でやっている方がいいように思える。では、あやとりでは漢を感じることはできないのか。決してそうではないのだ。方法はある。
尖っているものを準備しました!
尖っているものを準備しました!

毛糸を有刺鉄線に!

あやとりは基本的に毛糸で行うものであるが、これが男らしくない原因である。毛糸というフワフワと柔らかいその質感が漢を遠ざけているのだ。「ケイト」とカタカナで書けば英語圏の女性名にもなる。英語でも男ではないのだ。原因は毛糸だ。
ということで、有刺鉄線で!
ということで、有刺鉄線で!
男らしくない原因であった毛糸を有刺鉄線に代えた。有刺鉄線は侵入を拒むという実に男らしいアイテムである。尖った針金の先は誰をも許さない。漢のお手本のようなアイテムだ。これであやとりを行えば漢である。
孤高という言葉がしっくりとくる
孤高という言葉がしっくりとくる

荒縄という答え

ただし問題がある。有刺鉄線は漢だけれど、ケガをしたくないという理由であやとりをする側が漢になれない。男らしくはなりたいがケガはいやなのだ。ケガなく健康に健やかに生きたいのである。
荒縄で!
荒縄で!
ケガをしたくなくて有刺鉄線ではあやとりはできなかった。そこで「荒縄」である。縄ではない。荒縄だ。男らしい風が強すぎるほど吹いている。有刺鉄線とは違いあやとりをするのも困難ではない。男らしいあやとりとは荒縄なのだ。
比べてください、(Before)
比べてください、(Before)
この男らしさ(After)
この男らしさ(After)
最初のあやとりから比べれば男らしさがあやとりに生まれている。しかしまだこれでは男であり漢までには至っていない。環境なのだ。これではまだ家に毛糸がないあやとり好きとも取れる。環境を変えればもはやあやとりは漢の遊びとなるのである。
ということで、曇天の激流にやってきました!
ということで、曇天の激流にやってきました!
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曇天の激流

夏の海にはパラダイスがあり、春の草原にはうららかな平和がある。そして曇天の激流には漢があるのだ。川の上流は水が冷たく流れも速い。空は曇りそこに光というものを感じない。漢である。これが漢の環境なのである。
曇天の激流こそ漢である
曇天の激流こそ漢である
曇天の激流でのあやとりこそが男らしいあやとりの要である。ただしそれだけではまだ盤石な漢とは言えない。衣装である。着ているものも漢らしくする必要があるのだ。たとえばサンリオキャラクターのシャツでは漢ではない。衣装が最後の漢への架け橋なのである。
これは漢らしくないが、(Before)
これは漢らしくないが、(Before)
漢だ!(After)
漢だ!(After)

漢とは祭りだ

漢らしいあやとりの最も適切な衣装は「法被」である。「はっぴ」ではなく「法被」と漢字で表現したい。法被とは祭りの時に着るも。男たちはこれを着て神輿を担ぎ街を練り歩くのだ。「おまつり」ではない。「祭り」だ。
これで漢らしいあやとりができます!
これで漢らしいあやとりができます!
荒縄に法被、曇天の激流、もはや乙女という要素はない。漢以外の何者でもない。これが漢のあやとりである。後は激流をものともしなければいい。激流なのにまるで人通りの少ない道を歩くかのように平然とあやとりを行うのだ。
激流にあらがいながら、
激流にあらがいながら、
あやとり
あやとり

漢のあやとり完成

水は冷たく、流れは速く、濡れた法被は体温を奪う。素晴らしき漢のあやとりとなった。女の子がこんなあやとりをするとは思えない。男もこんなあやとりはしないだろう。だって寒いんだから。帰りたいんだから。だからこそ漢のあやとりなのだ。
寒さに打ち勝ち、
寒さに打ち勝ち、
あやとり
あやとり
あやとりではいろいろなものを作ることができる。橋やカニ、天の川だって可能だ。そこに漢らしさを取り入れる方法もあるが技術が必要であり、不器用では難しいということも考えられる。私には無理だった。ただし不器用も漢の証拠だ。ものごとは自分のいいように取って行くべきなのだ。
漢らしいあやとり(基本的にほうきしか作れません)
漢らしいあやとり(基本的にほうきしか作れません)
ちなみにではあるが先の雨の中のあやとりにより私は風邪をひいてる。川に入りたくなくて1時間ほどただただ流れる川を見ていた。寒いのでココアも飲んだ。父親をたまにパパと呼ぶ。これらを聞けば男らしくないが、結果として激流であやとりをしたのだから漢なのだ。
冷えピタをはっている
冷えピタをはっている

漢とは激流だ

おやとりの男らしくない評価を変えようと思い男らしいあやとりに挑んだ。見事に男らしいあやとりを実現できたのではないだろうか。寒くて震えが止まらなかったことや、水に入るまでに決心が付かずかなりの時間迷っていたことなどは写真には写らない。漢とは見かけなのだ。今後も漢を極めて行こうと思う。
終わった後の漢らしくなさ
終わった後の漢らしくなさ
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