ちしきの金曜日 2013年11月22日

早くしないと再開発されちゃう町めぐり

日本橋。足下の昭和に、向こうから21世紀が迫ってくる。
日本橋。足下の昭和に、向こうから21世紀が迫ってくる。
東京の湊という町に、古いビルがポツポツと歯抜けのように建つ不思議な地区があって驚いた。

調べてみると、そこでは再開発事業が進んでいるようだった。

そういう場所をいくつか巡ると、三丁目の夕日が今まさに暮れて新しい日になろうとするような独特な光景が広がっていた。
1976年茨城県生まれ。地図好き。好きな川跡は藍染川です。

前の記事:「駅の間のどの街ともいえない感」
人気記事:「不動産のチラシでマンションが光る」

> 個人サイト ツイッター(@mitsuchi)

解体される都営霞ヶ丘アパートを見に行った

東京の千駄ヶ谷にある国立競技場は、こんどの東京オリンピックに合わせてかなり大きくなる予定だ。それで追い出されるのが、すぐ南側の都営霞ヶ丘アパートだ。
霞ヶ丘アパートは右下の紫のところ。新競技場は赤いラインまで大きくなる。写真は「東京・大阪 都心上空ヘリコプター遊覧飛行」から許可を得てお借りしました。
霞ヶ丘アパートは右下の紫のところ。新競技場は赤いラインまで大きくなる。写真は「東京・大阪 都心上空ヘリコプター遊覧飛行」から許可を得てお借りしました。
そもそも前回の東京オリンピックに合わせて作られたこの団地、今はどんな様子なのだろうか。
入り口がすでに素敵
入り口がすでに素敵
千駄ヶ谷駅から歩いて約10分、霞ヶ丘アパートは年季を感じさせながらも素敵な雰囲気を残す団地だった。
都営団地でよく見られる、住民の手入れによるプチ林。
都営団地でよく見られる、住民の手入れによるプチ林。
柿もなっていた。
柿もなっていた。
裏に回ると、かわいい団地内商店街があった。
「外苑マーケット」という商店街の入り口には、
「外苑マーケット」という商店街の入り口には、
外苑マーケソ
外苑マーケソ
外苑マーケットには、生鮮食料品店の他、クリーニング、文房具店などがかつてはあったそうだ。今では店主高齢などの事情でどんどん店が畳まれ、常時営業しているのは井上青果店のみとなっている。
クリーニング屋さんを含め、軒なみ休業
クリーニング屋さんを含め、軒なみ休業
「一身上の都合」の貼り紙
「一身上の都合」の貼り紙
井上青果店は元気に操業中。「おれ以外はだいたい辞めちゃったんだよね。」
井上青果店は元気に操業中。「おれ以外はだいたい辞めちゃったんだよね。」
コアラのマーチを買いながらお話を聞いた。

この団地がつぶれてしまうということはほぼ確定で、すでに役所と話し合いが始まっているとのこと。住人の移転先は具体的には未定。
自転車小屋は盛況
自転車小屋は盛況
移転先が未定だから、いつまでに出て行けという話もまだない。ただ、何十年も暮らしてきた街だからやっぱり寂しいよねえ、とのことだった。
そこそこ大きな団地。住人は約400人。
そこそこ大きな団地。住人は約400人。
このアパートは、競技場の関連敷地になる予定だ。

1964年の東京オリンピックに合わせて作られた霞ヶ丘アパートが、2020年の東京オリンピックに合わせて壊されようとしている。なんとも不思議な運命。

DPZトップへ

この記事を送る



イッツ・コミュニケーションズ株式会社