特集 2016年2月29日

キモいイカ料理はうまい

見た目はキモいですが、余計な物ではありません。うまいです。捨てずに食べましょう。
見た目はキモいですが、余計な物ではありません。うまいです。捨てずに食べましょう。
いきなり気持ち悪い写真ですいません。生のイカから肝を抜いたところです。頭の横から指を入れ、つながっている部分を切って引っ張れば簡単に肝が抜けます。

見た目はキモいですが、肝を使った料理はとても美味しいです。余計な部分ではありません。是非捨てずに食べてください。
1972年生まれ。元機械設計屋の工業製造業系ライター。普段は工業、製造業関係、テクノロジー全般の記事を多く書いています。元プロボクサーでウルトラマラソンを走ります。日本酒利き酒師の資格があり、ライター以外に日本酒と発酵食品をメインにした飲み屋も経営しているので、体力実践系、各種料理、日本酒関係の記事も多く書いています。(動画インタビュー

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> 個人サイト 酒と醸し料理 BY 工業製造業系ライター 馬場吉成 website

混ぜて焼いたり、煮たり、炒めたり

イカの肝を使った料理は難しくありません。調味料に混ぜて焼いたり、煮たり、炒めたり。それだけで旨味や栄養価が格段にあがります。その料理を幾つか紹介していきます。
1匹のイカからはそれほど多くの肝はとれません。
1匹のイカからはそれほど多くの肝はとれません。
まずはネギ味噌肝入り焼きイカ。
噛むほどに旨味が出て酒が進む。
噛むほどに旨味が出て酒が進む。
刻んだネギに味噌を大さじ1杯ほど。そこにイカのキモを1匹分。酒、醤油を少々。出来たネギ味噌肝をイカの中に入れ、爪楊枝でフタをして魚焼きグリルで焼けば出来上がり。酒が進む1品です。

ちなみに、イカには肝の部分にビタミンAやタウリンを多く含み美肌効果や、コレステロールを減らす効果などがあるなんていわれていて・・・と、そんな余計話は別にいいですね。

次のイカの肝を使った料理はイカの肝炒め。
サッと炒めただけで酒にもご飯にも合う味。
サッと炒めただけで酒にもご飯にも合う味。
イカの肝1匹分に醤油と酒を大さじ1ほど混ぜて、粉山椒を少々足します。イカをサッとフライパンで炒めて、最後に混ぜ合わせた調味料を絡ませたら出来上がり。酒でもご飯のオカズにもいける、簡単でおいしい肝料理です。

ちなみに、イカは足が10本と言われますが、10本中2本長い物がありまして、触腕と言います。獲物を捕らえたりするのに使われるので、細かい事をいうとイカは足が8本、手が2本となります。タコは長い手は無いのですが、右第3腕が太く短くなって生殖に使われ・・・とそんな余計な話はいいですね。

次のイカの肝を使った料理はイカと大根の肝汁。
濃厚な海の味のスープ。
濃厚な海の味のスープ。
イカと大根をダシで煮て、醤油やミリンで味付け。イカの肝を入れて煮込めば出来上がりです。濃い海の香りと旨味が美味しい汁物です。

ちなみに、イカと大根を一緒に煮ると大根のジアスターゼの効果で柔らかくなるなんて言われていますが、ジアスターゼは加熱に弱いので単に大根と煮ても柔らかくならないようです。それよりも魚介のタンパク質が変質しはじめる60度前後を保つように調理する方が柔らかくなる・・・とそんな余計な話はいいですね。

イカの肝うまい

イカの肝料理いかがでしたか。簡単なので是非作って食べてください。

ちなみに、何か特別な人が組織に加入するときなど、「きもいりで参加した」みたいな言われますが、あれは「肝入り」ではなく本来「肝煎」と書きます。双方の間を取りもって心を砕き世話を焼くことの意味で・・・とそんな余計な話はいいですね。

まあ、何はさておき、肝いイカ料理はうまいですよ。
肝料理、酒が進むわー。ちなみに、「キモい」は江戸時代では「狭くて窮屈」なんて意味あったとか・・・もういいですね。
肝料理、酒が進むわー。ちなみに、「キモい」は江戸時代では「狭くて窮屈」なんて意味あったとか・・・もういいですね。
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