特集 2016年3月19日

コラム・友の部屋 本業編

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こんにちは。デイリーポータルZ編集部 石川です。土曜日にやってくるコラムのコーナー、今回で最終回です。

当サイトにはいま40人ほどのライターがいます。専業でやっているフリーライターの人もいますが、実は半分以上は本業を持っていて、その合間に取材をしたり工作をしたり奇行をしたりして記事を書いてくれています。友の部屋・最終回の今回は、そんな副業ライターの本業の様子が垣間見られるコラムを集めました。
その隙間に有料コンテンツのご紹介をさせていただきますね。
インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

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まずは高校教師でもあるライター加藤さんが、野球の連盟の理事長になった時のコラムから。

チミたちに銀メダルをあげよう!(加藤まさゆき)

理事長は理事長なのに基本的に裏方だから、表に出ることは少ないね。でも一度だけ表に出たんだ。大会の開会宣言さ。
「ただいまより、第●●回高校軟式野球大会を開催します!」ってセリフ。
これは緊張したねえ……。王子、滑舌の悪さにかけては国内で右に出るものがいなくて、カミカミ王子という称号までもらってるからね。ときにはお風呂で、ときには公園で、ときには夜の柏駅前の路上で、ときにはタイタニック号の先端で、それは何度も何度も練習したものさ。
本番にて練習の成果を発揮。噛みませんでした。
本番にて練習の成果を発揮。噛みませんでした。
で、これで終わりかと思ったらもう一回あったんだよ!喋らないんだけど、閉会式で準優勝のチームに銀メダルをかけていく仕事。これはかわいそうだったねぇ……。
負けたチーム20人に無言でかけるのもアレだから、「頑張ったね」とか言いながらかけたんだけど、かけた瞬間に泣きだしちゃう選手も多くてさ。思わず胸にグッときたよ。
まさかメダルかける人が変化球の区別もできない人とは思ってないだろうな、本当にごめん、ってさすがに思ったね。
ちょっと選手には不憫だったので、今後はこんなことが無いように、王子としても来年までには、銀メダルはメダル業者から選手の自宅へ、直接に宅配する政令を発布しようかと思うよ。

デイリーポータルZ友の会コラム「焼きそば王子 理事長になる」より

理事長というと理事長室のでっかい椅子に深々座って葉巻吸ってるイメージですが、実は「とにかく段取り、段取りの毎日」だそうです。他にも弁当の注文からFAX送信、モップ掛けまでオールマイティーにこなす雑務ぶり。
しかも当の加藤さんが野球を全然知らない。ストレートと変化球の区別がつかない。そんな理事長生活を赤裸々に書き綴った全5回のコラムでした。

友の会の紹介は記事の最後にしますが、早くも気になってしまった方はこちらのページへどうぞ。
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続いては、農大で講師をしていたライター地主さんのコラム。

「見えない」

高校時代にピンポーンとインターホンがなり、玄関を開けると「奥さんいらっしゃいますか?」と言われた。私はふけ顔なので、高校生に見えなかったらしい。その後も誰かに年齢を聞かれ答えると、「えー」とサザエさんのマスオさんのような驚き方をされる。

年齢を驚かれるのはまだ分かる。私は父に似ていて、その父がふけ顔なので、しっかりと血を受け継いだということだ。

問題はそうでない「見えない」である。
ふけ顔 & 怪しい
ふけ顔 & 怪しい
先日、狩猟免許を取るべくテストを受けた。そのことを記事にしようと思い、ほかの受験者に「どうして狩猟免許を取るんですか?」と聞いて回っていた。そのような会話をすると、どうしたって「あなたはなぜ?」となるので、「農大で非常勤講師をしていて取ろうと思いまして」と答える。すると、だいたいが、見たことのない食べ物を食べる時のような顔になる。ランチはディナーのあとで、のような意味が分からない顔をするのだ。

話を聞いた人に名刺を渡していたので、後でメールが来た。ネットで私の名前を調べたら、本当に農大の非常勤であると分かり驚いたらしい。怪しい雰囲気でそうは見えませんでした、と素直にメールに書かれていた。

素直というのは時に鋭利なナイフのようなもので、しかも、怪しいことは自分でも少し自覚があるので、だけど言われると打てる球を空振りしてしまったような敗北感を感じる。

子供のような無垢なかわいさを手に入れたいと思っている。子供らしさを手に入れるために、最近「妖怪ウォッチ」と見ている。これで年末頃までには子供らしくなるだろう。より怪しくなりそうだけれど。
無垢になります!
無垢になります!
デイリーポータルZ友の会コラム「ランチはディナーの後で」より

このころの地主さんといえば「一人で彼女とキスしている写真を撮る方法」の記事が世界中で紹介され、一躍有名人に。その後どんなキャリアが開けるかと思えば、たどり着いたのは農大講師。学生と一緒に農業やら狩猟やらをゴリゴリ手掛け、文中にもあるとおり狩猟免許まで取得していました。人生わかんねえな、と思った数年前のコラムです。
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最後はヨシダプロの登場です。某社の某誌で編集長を務めておられます。

会社員エヴァンゲリオン(ヨシダプロ)

今日も今日とて多摩から!会社での僕の真相をお送りしている当コラムだが、
編集長の仕事としては、
メンバーから提出される企画書やラフをチェックして、
メンバーにFB(フェイスブック)、いやFB(フィードバック)
することになるわけだが、
シャイな無口っ子としては
なかなかにそれがハードルの高い作業。
どうも人とフランクに話すことができず、
基本的には、他人行儀に誰にでも敬語。
年下の若手にも敬語である。
誰に対しても他人行儀全開、
エヴァでいうところの
!
ATフィールド全開で、
接することが多いのだ。
となるとやはり、
このような苦悩をする必要もなくなると思われる、
ひとり一人のATフィールドをすべて取り払い、
人類を一人の集合体にしてしまおうという人類補完計画には
その点では賛成である。
ただ、その集合体がユイ(レイ)となるべきかどうかは、
ゲンドウとまだ議論の余地はある。
!
デイリーポータルZ友の会コラム「多摩から!フマジメ男のマジメ編集長日記」より

「おもしろサイトのライター」というと、ネタを続々考えるユーモア、そして自分の体験を読者に伝えるコミュニケーション能力を併せ持った、快活を絵にかいたような人間ばかり!と想像してしまいますが、ことデイリーに関しては(記事からにじみ出ている通り)そうでもありません。実生活よりもネットに自己表現の場を見出した文化系の集まり。そんな一面が色濃く出た、ヨシダプロのコラムでした。

そんなわけで紹介してまいりましたコラムの数々。こんなふうに、友の会ではエッセイ~ネタのはざまを漂うミニコラムを週に2本ずつ公開しております。
最後に、そんなデイリーポータルZ友の会のご紹介です。

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というわけで、コラム紹介は今回で最終回。コラムを楽しんでいただけた方はぜひこの機会に、そうでない方もタカシマヤ友の会やユザワヤ友の会と間違えてうっかり入会していただれば幸いです。
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