特集 2016年4月8日

ご当地パン「クリームボックス」が来ている

夢が詰まったクリームボックスを食べます!
夢が詰まったクリームボックスを食べます!
ご当地パンというものがある。その土地では当たり前のパンだけれど、違う土地では食べられていない、というか知られてもいないパン。それがご当地パンだ。

福島県の郡山にそんなご当地パンが存在する。クリームボックスがそれである。クリームなのだ。それがボックスなのだ。夢が詰まっているようではないか。ぜひ食べてみたいと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

福島県の郡山

福島県郡山市。東北地方で二番目の人口を誇る、県庁所在地でもないのに大きな街だ。日本で4番目に大きな「猪苗代湖」があり、東北地方で2番目の規模を誇る古墳「大安場古墳」も存在する。
ご当地パンをご存知ですか?
ご当地パンをご存知ですか?
上記の写真は九州のご当地パン「マンハッタン」である。九州以外では基本的に買うことができないパンである。それがご当地パンであり、その限定性こそがご当地パンの魅力である。それが郡山にもあるのだ。
ということで、郡山に来ました!
ということで、郡山に来ました!

クリームボックス

クリームボックスは、1976年に誕生した郡山のご当地パンだ。食パンのようなものに、ミルクのようなクリームが乗っている。それがクリームボックス。最初にクリームボックスを作ったのが「ロミオ」というお店だ。
アンジェロに来ました
アンジェロに来ました
郡山にある「アンジェロ」というレストランで、「ロミオ」のクリームボックスを買うことができる。基本的には特製のクリームが乗っているものだが、アーモンドが乗っているクリームボックスなど、ちょっとした工夫がなされたものもある。
これがクリームボックスです!
これがクリームボックスです!
美味しい!
美味しい!
食べてみるとこれが驚くほど美味しい。パンが軽くトーストしてあり、周りはサクッと中はもちもち、そしてクリームは甘すぎず。甘いパンなのに爽やかなのだ。初めて食べたのに懐かしさを感じる。クリームボックスは日本人のDNAに刻まれた味なのかもしれない。
これはかなり美味しいよ!
これはかなり美味しいよ!

変わらぬ味

ロミオから誕生したクリームボックスだけれど、現在ではいろいろなパン屋さんで販売されている。それぞれのパン屋でオリジナルのクリームボックスを作っているので、食べ比べる楽しみもあるのだ。
大友パンに来ました!
大友パンに来ました!
地元の人にオススメのクリームボックスを聞いた。先の「ロミオ」と「大友パン」が、昔から変わらぬ味だそうだ。クリームボックスの立ち位置は「おやつ」で、今も昔もよく食べると言っていた。
これが大友パンのクリームボックスです!
これが大友パンのクリームボックスです!
大友パンにはカフェオレと普通のクリームボックスが売られていた。パンをトーストしていないのも特徴。そのため底抜けにもちもち。そこに甘すぎないクリームが乗っていて、酸味を抜いた初恋みたいな味だった。
美味しいよ!
美味しいよ!

様々なクリームボックス

郡山でのクリームボックスは確固たる地位を築いている。どのパン屋に行ってもクリームボックスがあり、彼の柔軟な対応で、形も、味も、いろいろな展開が見られるのだ。郡山だけのパンが郡山だけで独自の進化を遂げている。
フォンデュでは、
フォンデュでは、
5種類のクリームボックス
5種類のクリームボックス
丸いパンのクリームボックスもある。四角だけではないのだ。クリームボックスは長い時間をかけて、丸くなったのかもしれない。味も「普通」「桃」「みかん」「コーヒー」「チョコ」の5つがあり、季節により違う味もあるそうだ。
駅前のスーパーの中にあるパン屋でも、
駅前のスーパーの中にあるパン屋でも、
クリームボックス!
クリームボックス!
郡山駅に隣接するスーパー「ピボット」の中にあるパン屋「ポンパドウル」では、4種類のクリームパンに出会えた。「普通」「モカ」「ミルクティー」「レモン」なのだ。お店ごとに味を変えられるのもクリームボックスの魅力だ。
もれなく美味しいです!
もれなく美味しいです!
そして、どのクリームボックスももれなく美味しい。「ポンパドウル」は横浜元町で生まれたパン屋らしいが、クリームボックスが売られている。横浜を飲み込むような勢いをクリームボックスは持っているのだ。
スーパーにも、
スーパーにも、
クリームボックス!
クリームボックス!

郡山から

いくつもの郡山のパン屋を巡った。どこのパン屋に行ってもクリームボックスは必ず売られていた。さすが郡山のクリームボックスだ。東京のパン屋では見ることはなかった。クリームボックスを食べるには郡山にこなければならないのだ。
たくさん買いました!
たくさん買いました!
という話を郡山の方にしたら、「東京でも売ってますよ」と言われた。18切符で5時間かけて郡山までクリームボックスを食べに来たけれど、東京でも売っているらしい。え、そうなの、ってなる。
ということで、新宿に戻ってきました!
ということで、新宿に戻ってきました!
新宿のパン屋に来ました!
新宿のパン屋に来ました!
売ってるね
売ってるね
郡山で訪れた「ポンパドウル」は、新宿にもあって、去年からクリームボックスの販売を始めたらしい。クリームボックスが近くにあった。ただ味は普通のだけで、丸いのや、違う味は郡山でないと食べられないようだ。
もちろん買いました!
もちろん買いました!
昔から愛されたクリームボックスを郡山以外でも食べられるのは嬉しい。そこでハマったら本場に行けばいいのだ。日本の歌手が海外にレコーディングに行くみたいなことだ、きっと。いまクリームボックスが来ている。東京にも来たので、もはやシルクドソレイユと同じポジションだ、きっと。
訪れたお店をマッピングしました!

パンは郡山にあり!

憧れのクリームボックスをたらふく食べるべく、郡山に行った。どれも本当に美味しかった。せっかくなので回ったお店をマッピングもした。そして、その美味しさは東京にも来ている。今後は全国展開もあるのではないだろうか。ご当地感が欲しいので、全国展開をしないで欲しい気持ちもある。ただ近場でも食べたい。揺れる気持ち。ZARDの気持ちがわかった気がする。

ラスクにもなってた!
ラスクにもなってた!
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