特集 2016年5月23日

5月なのに暑い!冷ます雨が降るかに注目 あと出し天気予報

各地で30℃超えして、季節はずれの暑さ。東京は23日(月)に今年初の30℃超え。
各地で30℃超えして、季節はずれの暑さ。東京は23日(月)に今年初の30℃超え。
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。

(本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたはウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
1977年滋賀生まれ。お天気キャスター。的中率、夢の9割をめざす気象予報士です。 好きな言葉は「予報当たりましたね」。株式会社ウェザーマップ所属。
ツイッターでも気象情報やってます。(動画インタビュー)

前の記事:晴れ多い一週間 週末は北海道で30℃超えも!? ~あと出し天気予報

> 個人サイト ウェザーマップ・増田雅昭 ツイッター @MasudaMasaaki

1週間を振り返る(東京都心周辺)

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土曜日の雨に予報士もビックリしました

月曜(16日)は、晴れ予報のはずが、上空が思った以上に湿っていて曇りに。

「あす火曜日は雨ですから、今日中に洗濯を!」と伝えていたのに、「この曇りじゃ乾かないよ」という、ごもっともな声。
洗濯物が目に入るたびに、ドライヤーを当てにいきたい気分だった。

さらに、ひどかったのが、土曜(21日)。
夜、窓の外から聞こえてくる、「サーッ」という音。
「これ、なんの音?」と気象予報士でも一瞬おもったくらいノーマークの雨。
めちゃくちゃ青ざめた。

犯人は、関東のすぐ東にいた低気圧の周りの雨雲。
茨城県にかかりながら弱まるという読みだったが、弱まらずに南下。東京までかかってしまった。

これ、雨雲を犯人扱いしてるけど、雨に濡れて困った人にすれば、自分が犯人ですね。
あれこれ言いわけせず、罪をみとめて、今週でなおします。
突然の雨に、めちゃくちゃ青ざめた瞬間から、きょうの記事はこの写真を使うと決めていました。
突然の雨に、めちゃくちゃ青ざめた瞬間から、きょうの記事はこの写真を使うと決めていました。

北海道で30℃超え連発しました

先週後半は、北海道で30℃超えが連発。
週末は、全国で一番気温が上がったのが北海道だった。
週末は、全国で一番気温が上がったのが北海道だった。
さすがに5月の北海道で、連日30℃を超えるのは珍しく、びっくりですが、みなさんは驚かなったですよね?

先週の記事でちゃーんと、北海道で30℃が超えることをお伝えしてましたし。
心の準備できてましたよね?ね?
と、当ててたことを、さりげなく(必死に)アピール。


きょう(23日)は、東京都心でも今年初の30℃超え。
各地で、季節はずれの暑さとなっている。

まだ湿度が低いのが救いだが、それも今だけ。
沖縄・奄美が梅雨入りしていて、九州南部もそろそろ入る頃なので、湿度が高めの空気がじわじわと侵入してくる。

今週はなかばに全国的に雨。この雨が気温を左右する。

【今週のみこみ】空気をクールダウンさせる雨が降るか?

いま季節はずれの暑さになっているのは、雨が少ないことが一因。
晴れる日が多く、強い日差しによって、じわじわと暑い空気がたまっている。

この暑さがつづくか、ポイントは今週なかばに来る低気圧や前線。
雨がやってくれば、暑い空気はいったん退散。
雨がやってくれば、暑い空気はいったん退散。

 

火曜(24日)に西日本で雨が降りはじめて、木曜(26日)には各地で雨に。

この予測通りに雨がちゃんと降れば、空気はクールダウン。
あちこちで30℃を超えるような暑さは、一段落する。

雨がちゃんと降るかどうか。
暑さが苦手な人にとっては、雨ごいしたい一週間。

暑さも、雨も、苦手な人は…どちらかはあきらめましょう。

結果は来週の記事で!
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今週の格言
『5月は春と夏の合作。
春を引きずる湿度と、夏を先取りした気温が、5月をつくる。』

質問コーナー

ラニーニャ現象とエルニーニョ現象って交互に発生するようなもんなんですか?エルニーニョが終息した途端ラニーニャが発生しているイメージが有るのですが。
(注:ペルー沖など太平洋の東のほうの海水温が、平年より高い状態が続くとエルニーニョ、低い状態が続くとラニーニャと言われ、ともに大気の流れがふだんと変わることがあります。)

交互に発生するとはかぎらないです。

ラニーニャ→何もなし→ラニーニャとなった年もありますし、エルニーニョ→数年ほど何もなし→エルニーニョとなった年もあります。
あと2か月もすれば、焦げるような暑い日がやってくる
4ケタの数字は西暦。赤がエルニーニョだった時期、青がラニーニャだった時期(気象庁HPより)
今年は冬からエルニーニョが続いていたのが、今は終わりに近づいていて、夏にかけては急激にラニーニャに変わりそう、と予測されています。

冬→春→夏にそういった変化をしたことはあまりないのですが、数少ない例としては、2010年と1998年があります。

共通していたのは、台風の発生数が少ないということ。

今年も、今のところ発生数はゼロ。

となると…

と考えがちですが、それだけで先の天候が読めたら、苦労はないんですよね。

ちなみに、1998年は北日本・東日本で不順な夏、2010年は全国的に大猛暑、と両極端。

今年の夏も気になるところです。
(→この言葉、結論をボヤかしたいときに重宝してます)

詰め天気

先週の問題は、こちらでした。
正解と次の問題は、来週アップします!

追加のヒントは、「台風は北東へ進んでいます」です。

解答はこちらから↓
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