特集 2017年2月11日

どんなものでも文春っぽく描くと上品になる

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どんなちょっとしたものでも、週刊文春の表紙っぽく描くと、品が出て、上品になるのであった!
多摩在住のイラストライター。諸メディアにおいて、フマジメなイラストや文章を描くことを専門としながらも、昼は某出版社でマジメな雑誌の編集長をしたりするなど、波乱の人生を送った後に、新たなるありのままの世界へ。そんなデイリーポータルZでのありのままの業務内容はコチラを!(動画インタビュー)

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週刊文春。その記事内容は、僕のような下世話人間にはたまらない、げひ…世俗的で素晴らしいのは言わずもがなだが、文春って実はその表紙がすごく印象的。
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いつもこんな感じの、なんか上品な、品のある絵になっているのである。業界での噂によると、その記事内容がときにげひ…世俗的ゆえに、表紙くらいは逆に上品にしている、とのこと。あらステキ。
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そんな文春の表紙をあらためて分析したみたところ、無理矢理まとめると

●画面の中央に! ●対象を実直に描き! ●背景の余白をべたっと塗る!

という傾向が明らかになった。つまり、どんなものでも、このように描けば文春の表紙っぽくなり、品が出て上品になる、のではないだろうか!! …そこで、実際にいろいろ描いて調べてみたいと思う。
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まず描いてみたい、ちょっとしたものがこちら。
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僕らも大好き
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うまい棒。うまそうだよね。とりあえず静物画のモチーフとしては、「美術」じゃかなり描かない類のものであろう。しかも買ってしまったのが、よりによって
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なっとう味。油断していた。せめてチーズ味かと思っていた。
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はいらない。と、やや落胆はしたものの、開けた瞬間、
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ももゾッコン。万物を魅了する恐ろしい棒なのであった。ではこんな棒も、
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文春っぽくしたらどれだけ上品な絵になるのか、描いていこうではないか。まず、キャンパスのできるだけ中央に
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デッサン開始。この棒をできるだけうまそうに描いておこう。
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もも、棒ガン見。絵が描きにくいレベル。
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だいぶ邪魔。なっとう味だとわかっているのだろうか。
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そんな妨害にも負けず、描き進める。下描きが終わったら、本格的に
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油絵に突入。うまい棒なりのうまそうな色にて
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塗りたぐっていく。
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陰影も油絵的に絵の具を重ねていき、緑のノリもまぶして、
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あら、うまそう。そこそこの棒になったであろう。
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では完成!と、言いたいところだが、これだけだとただのヘボいクソ絵。ここで文春マジックを施すべく、先ほどの分析に基づき、空いた余白部分を
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ベッタァァァァァと塗りたぐる。
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そして上部には、
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タイトルを描写。
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文春のロゴっぽく
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各字をレタリング。そんなこんなでこれにて! 完成してしまった、文春っぽく描いたうまい棒の油絵が、これだ!!
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おぉ、っぽい! ぽいよね、ね。たぶん。


まぁよく見たら雑誌タイトルが
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「棒春」だけれども。棒だけに。どんな季節かはわからない。ちなみにもしこんな雑誌「棒春」があるとしたら、記事内容としては、
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などがスクープされそうだが、それはまた別の話。
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というわけで、うまい棒でさえもこんなに品が出てしまう、驚異の文春マジックなのであった!
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と、どうせなので、仮説検証のために、まだ他にも描いてみたいと思う。続いて描いてみたいのがコチラ。
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プレステである。しかもプレステ1。なぜ今これを。掃除していたら出てきたんだね。しかもコントローラーがないため、無機物感がパない。でもこんなプレステでも、上品になれるのかどうか、また描いてみたいと思う。
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ではまた中央に下描きだが、
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コントローラーがないので、
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アウトオブコントロール。まさに無用の長物。
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でもまた同様に描き進め、
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文春っぽく描いてしまったプレステがコレだ!
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品! 品は出たのではないだろうか。そしてタイトルは、プレステだけに
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「プ春」ということでね。プシュン。そんな「プ春」ゆえもし記事があるとしたら、
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などになるかもだが、それはまた別の話。
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と、コントローラーが無くなすスベないプレステすらも、こんな上品になる文春マジックなのであった!
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どうせなのでさらにしょうもないものを、ってことで、最後にコレも描いてみよう。
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トイレのね。なんか落ちてたんだよね、部屋に。
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これもまた同様に
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文春っぽく
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仕上げっていった結果、
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描きあがってしまったペーパーの絵が、コレだ!
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品ッ!! 上品ッ!! ペーパーまでも見事な上品さである。そして流れ的にもタイトルは
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「ぺ春」。「プ春」に続き「ペ春」だね。まぁどうでもいいよね。もしこんな「ぺ春」があったら、その記事としては
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などが考えらるが、それはまた別の話。
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というわけで、ペーパーまでも文春っぽく描いたら、上品になってしまったのであった!
以上、見てきたように、そんな驚異の表現手法であった文春マジック。
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もし何を描いても下品になってしまう場合には、このように文春っぽく描くと、品が出て上品になるので、ぜひ試してみていただけたら幸いです。ではまた、おやすみなさい…。

はい、以上いかがでしたでしょうか今週の「文春では池上さんの連載が好き」。文春ってスクープ記事以外もいい内容なので、みなさんも読んでいただけたらと思います。ではまた失礼いたします。
犬も文春に夢中。
犬も文春に夢中。
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