特集 2011年7月25日

うちの炊飯器と人んちの炊飯器を比べる

のんのん生きている毎日、自分の家の白いご飯の味に疑問を持つことはほとんどない。家族の間でおかずの味や品揃えになにがしか問題が出ることはあるが、ご飯についてやいのやいのすることというのは今までなかった。

私は自分の家のご飯が毎日おいしい。

それでいいと思う。

でも実際ご飯の味は各家庭でかなり違うはずだ。この世の中には、格別おいしいお米というのがちゃんとあるし、格別おいしく炊けるという炊飯器もある。

特に気になるのは炊飯器だ。みんなどんな炊飯器を使ってるんだろう。

みんながいつも普通に使ってる炊飯器でご飯を炊き比べてみたい。
東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてデイリーポータルZの編集部員に。趣味はEDMとFX。(動画インタビュー)

前の記事:バーゲンの名前観察 東京編

> 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes

きっかけはTVの高級炊飯器の炊き比べ

各家庭によってそれはもう食べているご飯のあり方は違うと思う。

お米の種類や産地、炊きかた、炊き加減などなど、味の違いの要素もさまざまだ。そんななかで今回スポットを当てたいのは炊飯器である。

というのも、高価格帯の炊飯器でのご飯の炊き比べ、という企画をテレビで見たときのこと。
メカっぽい炊飯器=高級、と思ってたのですが、最近はメカテイストのにも手ごろなのがあったり色々なんですな
メカっぽい炊飯器=高級、と思ってたのですが、最近はメカテイストのにも手ごろなのがあったり色々なんですな
「これは、、残念なご飯ですね・・・」

何種かの高価格の炊飯器と比べるために1種だけ用意されていた、いわゆる普通の炊飯器で炊いたご飯を食べた食の専門家的な誰かが言ったのだ。

残念な、ご飯!

ガビーン! と思った。残念なご飯ってなに! だって、私の家の炊飯器は、かなり安いやつなのだすよ。

安くても、それでも信頼してかなり長期にわたって使っている。保温機能には若干心もとなさがあるが(ヘンな蒸れ方をしてしまうことがあるのだ。さすがには寿命が近いせいか)、炊き立てのご飯は普通においしいと思って食べている。
がんばれメカメカしくない炊飯器!
がんばれメカメカしくない炊飯器!

リアルな炊飯器で炊き比べたい

テレビではそれこそ10万~5万くらいする高級な炊飯器数台と手ごろな炊飯器を比べていたわけで、あれでは普通の炊飯器にはあまりにも部が悪かった。

多くの家庭は最新型の高級炊飯器を使っているわけではない。 もっとリアルな炊飯器の炊き比べをしてみたらどうだろう。各家庭で何年も使っている年季の入った炊飯器で、だ。

というのが今回の趣旨である!

説明が長かった。でも仕方がない。家族が毎日食べてる自分ちの白いご飯の話だ。こんなにデリケートなトピックが他にあるだろうか。どれだけ長くても説明は必要だ。
で、4台集めた
で、4台集めた

炊飯器貸して、と、友達に頼みづらかった

今回あつめた炊飯器は全部で4台。実はこのうち3台がわが古賀一族の保有する炊飯器なのだ。私の家の物と、あとは祖母の家のもの、両親の家のものを借りた。

本当は知人友人からかき集めるべきだったのだが、「炊き比べるから炊飯器貸して」 と人に頼むのはやはり勇気がいってできなかった。

友達に借りた炊飯器で炊いたご飯がもし万が一まずかったらと思うと汗が出る。記事に「まずい」なんて書いたら絶交ものだ。 近しい人の毎日食べてるご飯を否定するなんてできない。

白いご飯が友情を壊す。「美味しんぼ」じゃなくてもあり得る話だと思う
この3台が古賀領
この3台が古賀領

1台のみ高級機

それでも3台では炊き比べとしてちょっと寂しい。せめてあともう1台・・・と思って頼んだのが当サイトの編集部 工藤さんだった。

編集部の面々であれば、記事に使うのだから炊飯器を貸すのも仕事のうちだ。ビジネスライクに炊飯器を貸してくれればそれでいい。
ビジネスライクに炊飯器を貸してくれた工藤さん(ビジネス中)
ビジネスライクに炊飯器を貸してくれた工藤さん(ビジネス中
工藤さんはこれぞ快諾という具合で了承してくれた。どうやら最近買い換えたばかりということで、自分ちのご飯にかなり自信ありのようだ。まさか、と思って聞いてみると、やはりちょっと値の張る機種らしい。

なるほど、そっち側か!

いやしかし、こちらは3台も年季の入ったごく普通の価格の炊飯器をそろえたのだ。高級機はたったの1台。勝機は十分にある。

いや、数で戦える問題ではないんだけど。
工藤さんの「あっち側」の炊飯器
工藤さんの「あっち側」の炊飯器
祖母宅の渋い塗りのテーブルにもまさかのマッチング
祖母宅の渋い塗りのテーブルにもまさかのマッチング
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炊く前からショッキングな違い

さて、4台そろったところで早々に炊きはじめたいところなのだが、並んだ炊飯器を眺めただけで結構な発見があった。

いろいろとかなり違うのだ。私にとってはちょっとショッキングといえる違いすらあった。

まずは各機をじっくり眺めていきたい。生産年の若い順から紹介していこう。
日立IHジャー炊飯器 RZ-KV100K メタリックレッド 蒸気カット 極上炊き 圧力&スチームIH
日立IHジャー炊飯器 RZ-KV100K
メタリックレッド
蒸気カット 極上炊き 圧力&スチームIH

今回唯一の「圧力IH」

さきほどからご紹介のとおり、編集部 工藤さんちの炊飯器である。

2008年発売、借りたものは2011年の日本製であった。なんとまだ0歳児じゃないか。

炊飯器には大きく分けてIHタイプとマイコンタイプがある(あとガスタイプもあるか)。

IHというのは内釜自体が直接発熱するのだそうだ。 全体に一気にムラなく熱が伝わっておいしくご飯が炊けるらしい。

さらに炊飯時に圧力をかける圧力IHというのが高級タイプの主流で、このRZ-KV100Kはまさにその圧力IH。 この機種は以下、圧力IH号と呼ぼう。

そういえば、炊飯器を使わずに圧力鍋でご飯を炊くという家もある。圧力。それだけでなんだかご飯がおいしそうだ。
中のお釜も「打込み鉄釜」と勇ましく、重量もすごい
中のお釜も「打込み鉄釜」と勇ましく、重量もすごい
お釜だけじゃなく、本体そのものも重んだ。フタも重くて、ボタンであけたときに「よっこらしょ」って感じで開いた
お釜だけじゃなく、本体そのものも重んだ。フタも重くて、ボタンであけたときに「よっこらしょ」って感じで開いた
今回あつめた4機種中、マイコン式のものは私が使っている1機種のみだった。マイコン式は底のヒーターの熱が釜に伝わって炊飯する。IHに比べ熱が弱いらしい。

IHの(しかも圧力IH!)炊飯器で炊いたご飯を食べて自分ちのご飯が今後食べられなくなったらどうしよう。ちょっと、いやだいぶ心配になってきた。
他の炊飯器の羨望のまなざしが刺さる
他の炊飯器の羨望のまなざしが刺さる

祖母の3合炊き

次に若かったのは2005年中国製の祖母の3合炊き。一気に6年前の商品だ。

6歳。小学1年生か。祖母は今年91歳なので85歳のときの買い物である。6年が長いのか短いのかわからない書き方になってしまった。
National 電子ジャー炊飯器 SR-CJ05 ホワイト 遠赤 厚釜
National 電子ジャー炊飯器
SR-CJ05ホワイト
遠赤 厚釜
品番で検索してみると、生産は終了しているものの商品情報のページにいきあたった。

・お茶わん1杯からおいしく炊き上げる「遠赤厚釜」
・持ち運びに便利な「マグネットプラグ」採用
・メニューいろいろ「クックタイマー」「かんたんケーキコース」

触れ込みもちゃんと華やかだ。

「遠赤厚釜」というだけあって、お釜も思ったよりちゃんとしている。意外に期待できるんじゃないか。

この機種は以下3合炊き号と呼びますね。
お釜がわりとしっかりしている(そしてテーブルの模様がやはり渋すぎる)
お釜がわりとしっかりしている(そしてテーブルの模様がやはり渋すぎる)

タイ生まれの「保温釜」

次は2001年タイ製。私の家の炊飯器だ。

婚前から夫が使っていたものをそのまま使っている。夫が実家を出るため家電一式をそろえたときに手ごろなものを買ったそうだ。タイ生まれとは全くしらなかった。

気になるのは名前である。「保温釜」なのだ。炊飯器じゃないのか。炊飯器ですらないのかうちのは! あせったが、どうも東芝は炊飯器を保温釜とも呼んでいるようだった。なによもー。おどかさないでよー。
TOSHIBAマイコン保温釜 RCK-10DA かまど炊き黒釜
TOSHIBAマイコン保温釜 RCK-10DA
かまど炊き黒釜
こちらもメーカーのホームページに商品紹介がちゃんと残っていた。

・黒釜
・着脱丸洗い蒸気口
・内蓋なし

というのが触れ込みらしい。そっけなさは否めない。せめてかっこいい「黒釜」という名前だが、そのお釜がこれだ。
ここまでの2機種に比べての圧倒的な薄さ、軽さ。写真を大きめに掲載することで私の狼狽をあらわしました
ここまでの2機種に比べての圧倒的な薄さ、軽さ。写真を大きめに掲載することで私の狼狽をあらわしました
私はこの炊飯器と毎日一緒に暮らしているので不思議に思ったことはなかったのだが、圧倒的に、薄い。

ぺらぺらといっても過言ではないお釜の薄さ。だ、大丈夫だろうか。

いや、私は信じてる。自分ちの炊飯器の力を。

この機種は以下、黒釜と呼ぼう。
黒釜が一番黒くない。ざわざわ
黒釜が一番黒くない。ざわざわ

満身創痍のミレニアム炊飯器

一番の長老は実家の10合炊きだった。2000年マレーシア製。日本、中国、タイときて最後はマレーシアからの参戦だ。炊飯器がこんなにグローバルな家電だったとは。

で、これ、11年前の製品だが使われ方がすごい。

巻き取り式のコードはとっくに引っ込まなくなっており、蓋もしっかり閉まらないらしく、ぎゅっと締めても若干隙間がある。
National SR-MM18 ホワイトベージュ 遠赤打ち出し厚釜(コードがこれ以上巻き取られない)
National SR-MM18 ホワイトベージュ
遠赤打ち出し厚釜(コードがこれ以上巻き取られない)
大家族(実家は全員そろうと7人家族です)に向けて蓋が閉まりにくいことを連絡
大家族(実家は全員そろうと7人家族です)に向けて蓋が閉まりにくいことを連絡
てっきりマイコン式だと思っていたが立派なIH式で、しかもIHのはしりの商品らしい。へえ。品番検索の結果出た商品の触れ込みこうだった。

・キッチンすっきりコンパクトデザイン
・厚釜&遠赤効果でふっくら炊き上げ
・ヘルシーな「分づき米・玄米・おかゆ」もおいしく

それなりに勢いはある。先ほどの3合炊き号と同じく松下の製品であるこちら、やはりお釜にこだわりのある物のようだ。

「遠赤打ち出し厚釜」とあった。へえと思って中から出してみた。こ、これは・・・。
なんかもう、ぼこぼこ
なんかもう、ぼこぼこ
ぐにゃっとしてるところもある
ぐにゃっとしてるところもある
どこに出してもはずかしくない使い込まれぶり。減価償却されてなお執拗に米を炊かされたのがよく分かる。ちなみにこの炊飯器は現役だ。

「偉い」という言葉がまず頭にうかんだ。

以後は10合炊き号と呼ぶ。

いよいよ炊きます

炊飯器だけ見ても早くも炊けたお米の味の違いが感じられてしまう気がするが、そこはもちろん炊いてみなければわからない。

4機種、同じお米を同じように炊いてみよう。
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お米はこちら(5kg1880円の2kg包装版。2kgだと980円)
お米はこちら(5kg1880円の2kg包装版。2kgだと980円)
準備完了!(、ひとつだけ蓋の開く向きが違ってちょっとかわいい)
準備完了!(、ひとつだけ蓋の開く向きが違ってちょっとかわいい)

炊飯スタートにも機種に差

炊飯を開始すると、圧力IH号と10合炊き号には炊き上がりまでの残り時間が表示された。 うわ、そうなんだ。

実は黒釜号(私のやつ)は時計がついていないのだ。そのため予約炊飯をするときも時刻ではなく「○時間後」で設定する。

なんだかもう全般的に弱い我が家の炊飯器であるよ。
「何時間後に食べたいか」ってちょっと食いしん坊っぽい
「何時間後に食べたいか」ってちょっと食いしん坊っぽい

炊飯スタートから25分後、停電

あとは炊けるまで待つばかりか、と梅干などご飯のお供を準備していたとき。炊飯を開始してから25分くらいだろうか。はっと気づくと炊飯器をつないだ電源タップのランプが落ちていた。

うへー。

並べて炊飯している様子の写真を撮りたいと思い、なにも考えずにタップにつないで炊飯していたのだ。

使っていたタップは1500Wを越えると自動的にすべての電源が落ちる仕様。そりゃあ4台もひとつのプラグにつなぐのは無茶だった。

あわてて炊飯器を部屋の各地の電源につなぎなおす。今日電力を消費した分、明日は節電に努めねば。
分散!分散!(どうでもいいですが、左下は弟の食べていたオリジン弁当)
分散!分散!(どうでもいいですが、左下は弟の食べていたオリジン弁当)
このドタバタが炊飯に影響しないか心配だったが、基本的に時計機能のある炊飯器は内臓の時計で電力がストップした際も復帰すると続きから炊飯してくれるそうだ。

黒釜号は時計機能はないものの、15分以内の電源オフの場合何事もなかったように引き続き炊飯すると説明書にあった。

日本の家電すごい!

そうして、無事に炊飯が再開され、各機から蒸気が出始めた。
10合炊き号は蒸気が出てしかるべき場所(1番の矢印)以外、2番のようなすきまからも蒸気が漏れてる。本当にきみは大丈夫なのか
10合炊き号は蒸気が出てしかるべき場所(1番の矢印)以外、2番のようなすきまからも蒸気が漏れてる。本当にきみは大丈夫なのか

炊飯器から蒸気が出ないという未来

各機静かに蒸気を出しながら炊飯をするなか、ひとり冒頭から「ウィーン」という機械音を発して異彩を放っていた圧力IH号。

だが、音は出すものの蒸気が出ないのだ。そういう機能を搭載しているらしい。蒸気を出さないことで、置き場所を選ばずキッチンもきれいに保てる! ということだそうだ。
淡々と汗もかかずにご飯を炊いておる
淡々と汗もかかずにご飯を炊いておる
一方蒸気を出しまくる10合炊き号は、画面が蒸気で曇って読めなくなった
一方蒸気を出しまくる10合炊き号は、画面が蒸気で曇って読めなくなった
なるほど、いわれてみれば炊飯器から蒸気が出ないのはありがたい話だが、「ああ、炊飯器から蒸気が出なければなあ」とは、どうだろう、なかなか思いもしなかったんじゃないかしら。

思いもしないが、叶うとうれしいという微妙なサイズ感の夢だ。これを熱意を持ってかなえてくれるメーカーのすごさ。

私が研究員だったら炊飯器ぐらい成熟した文化にはもう「納期早める」くらいの進化しか思いつかない。まさか蒸気をなくすとは。

未来は思わぬところにやってくる。蒸気が、蒸気が、まさか、蒸気がー。今夜は甘んじてうなされよう。

そうして、夜うなされる覚悟ができたころにご飯も炊けたのだった。
祖母と、居合わせた父、弟は隣でオリジン弁当を食べはじめた。おかずだけあればご飯はたくさん炊くよって言えばよかった
祖母と、居合わせた父、弟は隣でオリジン弁当を食べはじめた。おかずだけあればご飯はたくさん炊くよって言えばよかった
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音もなく炊き上がる黒釜号

全種、50分弱で蒸らしまで完了した。

他の3機種が音楽だったりブザーで炊飯の完了を知らせるなか、 我が家の黒釜号だけが無音である。

この機種、特に音は出ないのだ。ランプが炊飯から保温に切り替わるのが炊けた合図だ。

慣れるとランプが切り替わるときにほんの少しなる「チッ」という小さな音に気づくようになる。どうだ、すごいだろう。
圧力IH号炊き上がり・ご飯の粒が立ってます
圧力IH号炊き上がり・ご飯の粒が立ってます
3合炊き号炊き上がり・圧力IHに比べ、ぺったりと押し付けられたよう
3合炊き号炊き上がり・圧力IHに比べ、ぺったりと押し付けられたよう
黒釜号・こちらもぺったり
黒釜号・こちらもぺったり
10合炊き号・ぺったり。そしてやはりお釜がぼろぼろ
10合炊き号・ぺったり。そしてやはりお釜がぼろぼろ
どれほどの実力かと思った圧力IH号だったが、蓋をあけたらお米が立っていた。うわ、こういうことか。

他の3機種は私が見慣れている、ペッタリした炊き上がり。急いでしゃもじで下からほぐす。
10合炊き号はお釜のテフロンがほぼないのでくっつくくっつく
10合炊き号はお釜のテフロンがほぼないのでくっつくくっつく
オリジン弁当を2個食べた後というコンディションの弟もまさかの参加
オリジン弁当を2個食べた後というコンディションの弟もまさかの参加
旅行で行った新潟で食べたご飯を思い出した
旅行で行った新潟で食べたご飯を思い出した

一粒一粒がしっかりしている圧力IH

当然というか、やはり圧力IH号で炊いたご飯はおいしかった。一粒一粒がしっかり感じられて、口に入れてしばらくしてから甘さが広がる。

そうだ、こういうのが「おいしいご飯」って言うんだよな、という感じ。

冷めた状態ではさらに甘さが強くなったように感じた。1時間の保温もご飯のコンディションは変わらない。炊き立てから温度が下がったな、くらいの感じだ。

なるほど、すごいわ。言ってしまうと、この炊飯器は欲しい。まんまと欲しい。もう笑おう。わはは。
意外な健闘
意外な健闘

3合炊き号は本領発揮?

実は、この3合炊き号のご飯が思った以上においしかった。炊き上がりもきれいだし、一粒一粒にそこそこ力を感じる。

3合炊きだけに、2合という少量を炊くのは得手だったのだろうか。

しかも冷めてもおいしさは変わらなかった。ただ私好みの硬さだったということかもしれない。

ただ保温は若干パサっとした部分とべちゃっとした部分が出てしまった。
なすの漬物でちょいと休憩
なすの漬物でちょいと休憩
味オンチの自分でも分かる自分ちご飯に感激
味オンチの自分でも分かる自分ちご飯に感激

黒釜号、これうちのご飯!

一瞬で「あ、うちのご飯だ」と分かった。

一粒一粒の感じはあまりないのだが、べちゃっとしているわけでもない。普通に毎日食べている私の家のご飯。

ちょっとほっとした。人んちの炊飯器のご飯と食べ比べても、決して残念な味ではないと思ったのだ。

ただ、保温は予想通りかなりパサついてしまった。うちは保温は使わないから、いいや。
しっかりした炊き上がりといえばそうともい言える
しっかりした炊き上がりといえばそうともい言える

10合炊き号、硬い

3合炊き号のケースの逆で、10合炊きの炊飯器で2合を炊くのは部が悪かっただろうか。ちょっと硬く仕上がってしまった。冷めた状態でもより硬くなった。

でも、特別まずいわけではない。あ、この家は硬めのご飯なのね、くらいだ。

保温はやはり硬い部分とやわらかい部分が混在した結果に。そういうものか。

というか、あんなにボロボロの炊飯器でここまで炊けたのはすごいことなんじゃないか。

炊き立てのご飯はおいしい

炊きたてはどの炊飯器のご飯もそれぞれにちゃんとおいしかった。

圧力IH号の強さにはおそれいったが、それ以外もちゃんと健闘していたのだ(2合という量が功を奏したのかもしれない)。

食べ比べにつきあってくれた弟は、最後よく分からなくなって「ご飯のうまいの定義がわからなくなった・・・」と言って箸をおいていた。

確かに、毎日食べている白いご飯だけに、集中して食べると逆に分からなくなる感覚はあった。

・・・いやいや、弟は単純におなかいっぱいすぎて分からなくなったんだと思う。お弁当2個食べた後にまた白いご飯食べられるなんてどういうことだ。
撮影日は丑の日だったけど、うなぎを乗せちゃうとうなぎが主役の記事になっちゃうのでタレだけかけるか
撮影日は丑の日だったけど、うなぎを乗せちゃうとうなぎが主役の記事になっちゃうのでタレだけかけるか

「家電は家族」って本当だ

今回は圧力IHの炊飯器の迫力にかなりびびったし、結果的に本当に炊けたご飯(も、冷めたご飯も保温のご飯も)もおいしくて笑ってしまった。

でも炊飯器のスペックにかかわらず、だいじなのはそれぞれの炊飯器の炊きぐせを知って自分好みの水加減することなのかなとも思った。性格を知って長くつきあう。家電は家族って聞いたような話だが結構本当なのかもしれない。

私は自分の炊飯器の癖は結構知っているつもりなので、しばらくはこれでいこうと思います。自信がつきました。でもいい炊飯器もやっぱり欲しいですわ。
かなりおなかいっぱいになったあと、もう一口確認しておきたくて梅干と一緒に食べたら余計分けわかんなくなった
かなりおなかいっぱいになったあと、もう一口確認しておきたくて梅干と一緒に食べたら余計分けわかんなくなった
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