特集 2011年8月13日

中国で福袋を買った

山積みされた福袋の山。中国で初めて見つけた福袋、一目惚れして買ってしまった。
山積みされた福袋の山。中国で初めて見つけた福袋、一目惚れして買ってしまった。
中国のコンビニで福袋を見つけてしまった。それは初めての出会いだった、中国では。

値段は50元。円高な今どきの日本円にして600円だからランチ一回分。袋にぎっしり詰まっている様は「超値特売福袋(スーパープライス特売福袋)」という言葉にふさわしいが、さりとて中国では決して安い額ではない。

それでも福が来るに違いない、そう思って福袋を1袋買って、ホテルに持ち帰った。
変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「 中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。

前の記事:アジアのマネキンを見比べる

> 個人サイト 旅ライターユニット、ライスマウンテンのページ

漢字では「迷うあなたの島(ミーニーダオ)」とかく
漢字では「迷うあなたの島(ミーニーダオ)」とかく
長テーブルの上に電話機も置いてあった
長テーブルの上に電話機も置いてあった

食べれる喋れるかけられる

中国に長居しながらはじめて福袋をみかけたのは、そこが日本のコンビニだったからだ。

そこは「食べれる喋れるコンビニエンス♪」で知られるミニストップ。中国のミニストップも食べれて喋れて、ついでに電話もかけられる。いわゆるローカライズだ。


日本の福袋文化も中国でウケがいいか、とりあえず売ってみたのだろう。売っているものはもちろん中国の商品ばかりだけど、そんな日本のコンビニ発で日本の福袋文化が広がるとしたらなんだか不思議だ。陰ながら応援したい。

ところでミニストップのCMを思い出しつつ「食べれる喋れるコンビニエンス♪」と歌いながら書いていたら、ATOK先生に「ら抜き表現ですよ」と水を差された。

やたらでかい

福袋を買って、大きな袋を担いでホテルに戻る。

買った福袋は50元の割にはやたらでかい。パンパンに何かが詰まっている。下手に袋が小さいよりも、袋は大きい方がいい。

でも袋が大きいということは、「したきりすずめのつづら」のように、大きい方を選ぶと失敗するかもしれない。

今でも使える昔話って素晴らしい。全部同じサイズの大きさだったんですけどね。
福袋の広告。この中には何が。。。
福袋の広告。この中には何が。。。
買い物袋としても使えて嬉しい。
買い物袋としても使えて嬉しい。
中には紫色の袋がまず顔を出す。
中には紫色の袋がまず顔を出す。

福袋だった

紫色の袋はポテトチップスだった。なるほど空気がパンパンに入っていて袋が膨らんでいたわけだ。コンビニらしい。

でもそれだけではない。いろんなお菓子に、ジュースが数本、ペンケースにボールペンも入っていた。
ポテトチップス ポテトチップス
りんごチップ りんごチップ
サンザシ サンザシ
グリコのチョコクッキー グリコのチョコクッキー
伝統的お菓子「沙琪瑪」は キャラメル味のブロック 伝統的お菓子「沙琪瑪」は キャラメル味のブロック
カラフル熊ガム カラフル熊ガム
ブルボンのいちごラングドシャ ブルボンのいちごラングドシャ
クッキー クッキー
ウェットティッシュ ウェットティッシュ
ロッテのブドウ糖炭酸飲料 ロッテのブドウ糖炭酸飲料
またもロッテのバナナ味のジュース またもロッテのバナナ味のジュース
かなり甘い紅茶の大ボトル かなり甘い紅茶の大ボトル
亀ゼリー 亀ゼリー
ペンケースと4色ボールペン ペンケースと4色ボールペン
ペンケースの中には ソフトクリーム交換券 ペンケースの中には ソフトクリーム交換券
50元、日本円で600円の袋には16個のものが入っていた。袋もいれれば17個。600円を17で割るとそれぞれ平均価格35円。中国の物価は日本よりも抜群に安いけれど、それどころじゃないくらいお得だ。

コンビニで売っているものの詰め合わせだからハズレなし。普通の家庭で一袋買うと大喜びされそう。

日本ではジョークグッズとして不幸袋なんてのも福袋の季節に売り出されているが、これはなかなかどうして福袋だった。
お得すぎだよ、これ。
お得すぎだよ、これ。
よくよく見てみたら最初から中身が広告でわかっている憎い仕掛けだった
よくよく見てみたら最初から中身が広告でわかっている憎い仕掛けだった

余っても福

購入の翌日ぼくは飛行機に乗った。できるだけ沢山食べて飲んだけど、昇華しきれなかった。お菓子はその後食べれたけど、ジュースはそうはいかなかった。

中国では機体に液体を持ち込んではいけない。空港のセキュリティチェックで見事にペットボトルが入ったカバンでエラー音が鳴った。

「機内持ち込み禁止のものを出しなさい」

そういわれたのでドラえもんの四次元ポケットが如く、1本、2本、3本とペットボトルを出して空港職員を驚愕させ、次に笑われた。緊張した空間がほのぼの空間になった。

飲みかけのボトルはゴミ箱行きだったが、未開封のボトルは職員が保管した。なぜかぼくは「飲んでください」とねぎらった。

空港職員は笑顔になった。

福が来た。
▽デイリーポータルZトップへ

banner.jpg

 

デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」がとどきます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ