土曜ワイド工場 2011年8月13日
 

山形の馬肉ラーメン食べ歩き

馬肉スープに馬肉チャーシュー。山形県長井市周辺にだけ存在する馬肉ラーメン。
馬肉スープに馬肉チャーシュー。山形県長井市周辺にだけ存在する馬肉ラーメン。
山形県に住む友人から、馬肉ラーメンの存在を教えてもらった。私も学生時代は山形市に住んでいたが、そのラーメンは初耳だ。

なんでも昔から長井市周辺でのみ食べられているラーメンで、その伝統も今は数件を残すだけだという。

馬肉のラーメン、馬乳のお酒くらい味が想像できないので、実際に食べてみることにした。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
> 個人サイト 私的標本 趣味の製麺

一軒目、かめや食堂

最初に訪れたのは、馬肉ラーメンとしては一番有名なお店だという、かめや食堂。創業が昭和28年の老舗で、初代から伝わる味にこだわっているらしい。

豚でも牛でも鳥でもない、馬のラーメン。馬肉のダシがどういう味なのかがまったくイメージできない。クセがあるような、ないような。
創業は古いのですが、新しく建て直したらしく、きれいで大きなお店です。
創業は古いのですが、新しく建て直したらしく、きれいで大きなお店です。
店の外観からは馬肉ラーメンを連想させるものはまったくなく、予備知識がなければ蕎麦屋かなにかかと思うかもしれない。いっそナボナが売られていてもおかしくない。かめやだけにだ。

メニューには中華そばの文字

店内の様子も、やっぱりラーメン屋というよりは、蕎麦屋っぽい雰囲気。そしてメニューは中華そばのサイズ違いのみとストイック。
おいしい板蕎麦が食べられそうなお店だが、馬肉ラーメンのみのお店です。
おいしい板蕎麦が食べられそうなお店だが、馬肉ラーメンのみのお店です。
メニューに馬の文字が一つもない。もしかして、馬肉を使っているのは内緒なのだろうか。
メニューに馬の文字が一つもない。もしかして、馬肉を使っているのは内緒なのだろうか。
私の勝手な予想では、入口あたりに「馬」と書かれたでかい将棋の駒(天童将棋)が飾られていて、壁には先代の三遊亭円楽師匠の肖像画が描かれているような、全面的に馬押しかと思ったのだが、店内に馬の要素は皆無。

「そんなのいわなくても長井のラーメンは馬肉に決まっているべ」ということか。それだけ地元に根付いているラーメンなのだろう。

一応注文するときに、メニューにある中華そばが馬肉ラーメンなのかを聞いてみたら、「んだよ」と返事が返ってきた。んだか。
馬肉ラーメンを教えてくれた山形の友人に同行をお願いしたら、「山形の夏は暑いんだよ!ラーメン食べ歩きなんて無理!」といわれたので、千葉県民のH君に同行してもらった。
馬肉ラーメンを教えてくれた山形の友人に同行をお願いしたら、「山形の夏は暑いんだよ!ラーメン食べ歩きなんて無理!」といわれたので、千葉県民のH君に同行してもらった。

これが馬肉ラーメンだ

これから食べ歩くのだから小盛りを頼むべきだという保守的な思いと、ここの普通を知りたいので普通盛りを頼むべきだという思いを天秤に掛け、30円しか変わらないのだったら普通盛りの方が得だろうという間違ったもったいない精神で普通盛りを注文。あ、この一文、どうでもいいですね。

出てきたラーメンは、醤油ベースのスープに、太めの縮れ気味ストレート麺。具は馬肉のチャーシュがたっぷりと、メンマにネギ、そしてなぜか魚肉ソーセージ。
奥さん、これが馬肉ラーメンだそうですよ。
奥さん、これが馬肉ラーメンだそうですよ。
魚肉ソーセージが乗っている謎を除けば、見た目は普通の醤油ラーメン。

一口スープをすすってみると、ご飯に合いそうな醤油の濃さの奥に、なるほど馬のダシがはっきりと効いている。カツオブシなどの魚介のダシも入っているのかな。初めて食べるが、確かにこれは馬肉ラーメンだ。
馬肉のチャーシューは、ビーフジャーキーのように噛みごたえタップリ。そういえば昔のチャーシューって固かったよね。
馬肉のチャーシューは、ビーフジャーキーのように噛みごたえタップリ。そういえば昔のチャーシューって固かったよね。
魚肉ソーセージの意味はよくわからないが、きっと昔から乗せられていたのだろう。メロンソーダのチェリーみたいなものか。
魚肉ソーセージの意味はよくわからないが、きっと昔から乗せられていたのだろう。メロンソーダのチェリーみたいなものか。
醤油濃い目の馬ダシスープに、ツナピコ(親戚の家でおつまみとして出てくる銀紙に包まれたマグロの四角いやつ)くらい味が染みた馬肉チャーシューの組み合わせ。

確かに今まで食べたラーメンとは違うのだが、まだ自分の中でこの味を消化できておらず、これがおいしいのか、おいしくないのか、まるっきり判断がつかない。メンマがおいしいのはよくわかるのだが。

中華そばという食べなれたメニューを注文して、これだけ頭の中にハテナマークが浮かぶとは思わなかった。
左が普通盛り、右が小盛り。小盛りで普通サイズくらいある。食べ歩くなら迷わず小盛りが正解だが、両方頼んだからこそわかる違いなので、後悔はしていない。
左が普通盛り、右が小盛り。小盛りで普通サイズくらいある。食べ歩くなら迷わず小盛りが正解だが、両方頼んだからこそわかる違いなので、後悔はしていない。

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