はっけんの水曜日 2011年11月23日
 

なんでもメジャーリーグっぽく見えるクリアファイル

がんばった結果
がんばった結果
以前、寄席の紙切り芸人さんにインタビューをしたことがあった。
紙切り芸人さんは、注文を受けて切った作品を、見えやすいように色の濃い画用紙の上に置いて見せてくれる。
この色の濃い画用紙を、赤と青の画用紙に変えると、なんでもメジャーリーグっぽく見えるんじゃないか?
鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。
> 個人サイト 新ニホンケミカル TwitterID:tokyo26

あのロゴマークをマネしてみたい

アメリカメジャーリーグのロゴマーク。と言ってもピンとこない人が多いかもしれない。実際の画像を直接貼るのは大人の事情でできないのだけど、赤青のバックに、バッターが今にもボールを打とうとしてるその瞬間をとらえた白いシルエットのマーク。といえばお分かりいただけると思う。メジャーリーグのロゴマーク
赤と青と白という、アメリカ国旗の色使いそのままのシンプルな図案はとても印象に残る。
三色しか使っていないので、デザインの構成は簡単だ。ということは、赤と青の色画用紙を半分ぐらいづつに貼りあわせてクリアファイルに差し込み、コピー用紙を自分で好きな形に切り抜いてそのクリアファイルに挟めば、なんでもメジャーリーグっぽくかっこよくなるのではないか?
これはやってみるしか無い。さっそく文房具店で画用紙を購入してきた。
色画用紙を半分に切って
色画用紙を半分に切って
クリアファイルに入れただけ
クリアファイルに入れただけ
めまいがするほどにアメリカンな色づかいの赤と青の色画用紙を、半分に切って貼りあわせ、クリアファイルに入れてみた。このクリアファイルに、好きに切った紙を差しこめばメジャーリーグっぽく見えるという寸法だ。

己の技術に愕然とする

まず最初は何を切るか。息子にリクエストを取ったところ「ヘリコプター」という答えが返って来たので、ヘリコプターを切ってみることにする。
ヘリコプターね……
ヘリコプターね……
「えーと、ヘリコプターってどんな形だっけな……」と思い出しながら切り出し始める、が……。
ガーン 
ガーン 
ひどい。
注文した息子が絶句している。
妻に見せたところ「アレと同じレベル」と言われてしまった。アレとは、息子が先月末保育園で作ってきたジャックオーランタンの工作だ。
アレ 
アレ 
これは危険!
この企画自体のありようが根本から問い直される可能性が出てきた。いや、出てきたと言ってももう〆切まで時間がない。
いまさら来週の記事を「東京いい棒探し」とか「稲荷町の仏壇屋めぐり」とかにする気力はない。なんとかこの企画で押し通さなければいけない。
つ、次の紙!
醤油瓶、のつもり……
醤油瓶、のつもり……
こ、これは厳しい……。
なぜ醤油瓶なのか? という疑問はさておき、シルエットがまったくシュッとしてない。端的に言えば不細工だ。アレ?おかしいな。紙切り芸人さんに直接薫陶を受けたのに。 10分ぐらいだけど。その薫陶はどこにいってしまったのだろうか?

と、その時、たまたま家に遊びに来ていた友人が「参考写真を見ながらやればいいんじゃないの?」と助言してくれた。あ、そうか。写真を見てシルエットを切り出すぐらいなら別にいいか。

参考画像を見ながらだとなんとか……

さらに、友人の「最初はシルエットがはっきり分かるなにかのスポーツを切ればどう?」ということばにしたがい、ボクシングを切ってみた。
ボクシング(ちなみに、いきなり外になってるのは気分を変えるために公園に出てきたからです)
ボクシング(ちなみに、いきなり外になってるのは気分を変えるために公園に出てきたからです)
あ、なんだか少し上手にできたかもしれない。
参考にする画像をネットで探して、それを見ながら切ればなんとかできそうだ。
若干太めだけれど、サッカー
若干太めだけれど、サッカー
例のロゴ 
例のロゴ 
写真の表情に注目していただきたい。紙切りに慣れてきてコツがつかめてくるにしたがって、段階的に笑顔になっているのがおわかりいただけると思う。

シルエットがわかりやすいものって何だろう?

ところで、シルエットを一目見ただけでなんなのかがすぐに分かるものって、一体なんだろう?
で、考えたのがこれだ。
メジャーリーグ酔っぱらい
メジャーリーグ酔っぱらい
ただの白いシルエットなのに、がに股と寿司折りでたちまち酔っ払いになってしまう不思議。酔っぱらいの秘めるポテンシャルはすごい。
メジャーリーグはねつき
メジャーリーグはねつき
はねつきはどうか? 羽子板とぽっくりをはいた女の子を表現してみました。
メジャーリーグどじょうすくい
メジャーリーグどじょうすくい
どじょうすくいは若干わかりにくいかも、ということで、ザルをもっとわかりやすく切り抜いたものも作ってみた。
魚篭をがんばって表現
魚篭をがんばって表現
がんばったけれど、結果がそれについてきていない……ドヤ顔するほどの出来ではない。

生き物はどうなのか?

切り絵のコツが、下手なりにもだいぶんつかめてきた。ような気がする。次はそのへんのどうでもいい生き物もメジャーリーグにしてやろう。
まずは手始めにハトをメジャーリーグにしてみたい。
そのへんのハト
そのへんのハト
えーと、ハト…… 
えーと、ハト…… 
あ、逃げた!
あ、逃げた!
途中逃げられたりしながらもなんとか完成。
あれー、おかしい
あれー、おかしい
ハトむずい……
ハトむずい……
メジャーリーグというよりも、不動産屋の店頭にはってありそうな感じになってしまった。
全体の比率を考えながら切るのが実に難しい……。

もっとシルエットがしっかりしてる生き物……

そうだ、イカやタコはどうだろう。形が個性的なのでシルエットにしてもわかりやすいんじゃないか?
イカ、会心の出来! 足が足りないのはみのがして
イカ、会心の出来! 足が足りないのはみのがして
タコもなんとかできた。足が足りないけど
タコもなんとかできた。足が足りないけど
イカやタコは形をよく知っているので、切り易い。イカを切るときは脇の腕二本を長めに切ればそれっぽく見える。これは是非覚えておいて欲しい紙切り技だ。ここにまたひとつ、知ってどうするというようなメソッドが蓄積された。

子供は正直

公園で紙切りをしていると、息子と同じ保育園に通うRくんが遊びにやってきた。せっかくなので、さっきの酔っぱらいを見せて何に見えるか聞いてみた。
さっき切り抜いたイカをあげたけど、後で「もういい」つって返してくれた
さっき切り抜いたイカをあげたけど、後で「もういい」つって返してくれた
−−Rくん、これ(酔っぱらい)何に見える?
「サル!」
うん、大枠では合ってる!

もうちょっと考えてみます

しかし、いつの間にか「なんでもメジャーリーグに見える」よりも「うまく切り絵をする」という方にウェイトが移りつつあるような気が、じゃっかんしないでもない。もうちょっとこうメジャーリーグとはかけ離れているものをメジャーリーグっぽくしてみたい。
メジャーリーグパーでんねん
メジャーリーグパーでんねん
メジャーリーグAIBO
メジャーリーグAIBO
メジャーリーグねじ式のひと
メジャーリーグねじ式のひと
メジャーリーグねぎま
メジャーリーグねぎま
どうだろう、ギリギリの線で意外とメジャーリーグっぽくなって見えないだろうか?      
地の色づかいがはっきりしていて真ん中のシルエットは真っ白なので、結構どんな形でもメジャーリーグっぽくはなる。
しかしAIBOのシルエットなどはAIBOだって言われないと絶対にわかんない。おしゃれすぎて座りにくいだけの椅子にしか見えない。

紙切り楽しい

左右逆だけど、メジャーリーグスパゲッティのサンプル
左右逆だけど、メジャーリーグスパゲッティのサンプル
しかし、紙切り芸人さんは注文を受けて、なにも見ずに切ってあのレベル。ぼくは参考の写真とにらめっこしながらやっとこのレベル。あの職人芸のすごさを再認識してしまう。
紙切りは、やはり難しい。しかし、難しいけれどなんとなくコツがつかめてだいたいの形が切り抜けるようになると、下手なりにもかなり楽しいことがわかった。思い通りに切れそうだけど、微妙に思い通りに行かない加減もなかなか面白い。
ハサミと紙があれば今すぐできるので、ぜひやってみていただきたい。
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