特集 2011年11月27日

楽しい、美味しい、美しい利き酒会

女優に日本酒を注いでいただいて10種類飲み比べてきました。
女優に日本酒を注いでいただいて10種類飲み比べてきました。
日本酒の利き酒会と聞くと、どんなイメージがありますか?口うるさそうなオッサン達が集まって酒について色々言いながら飲んでいるようなイメージでしょうか。

実際のところ、利き酒会というものはもう少し気楽なものです。それほどお酒を飲めない方でも楽しめるような場であることがほとんど。

今回はそんな利き酒会の中でも、更に気楽で楽しい利き酒会に行ってきました。現役の女優の方が開催しています。誰でも参加可能です。
1972年生まれ。元機械設計屋の工業製造業系ライター。普段は工業、製造業関係、テクノロジー全般の記事を多く書いています。元プロボクサーでウルトラマラソンを走ります。日本酒利き酒師の資格があり、ライター以外に日本酒と発酵食品をメインにした飲み屋も経営しているので、体力実践系、各種料理、日本酒関係の記事も多く書いています。(動画インタビュー

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> 個人サイト 酒と醸し料理 BY 工業製造業系ライター 馬場吉成 website

舞台やドラマ、CMなどで活躍されています

今回参加した利き酒会は「ほっこり利き酒会」というもの。「一生に一本に巡り合う為の会」というコンセプトで、毎月最終金曜日に開催されています。私が参加した回で28回目の開催。
東急目黒線の西小山駅から歩いて3分ほど。路地を少し入った奥にあります。
東急目黒線の西小山駅から歩いて3分ほど。路地を少し入った奥にあります。
こちらが今回の利き酒会の会場となる割烹料亭のかっぱ亭。利き酒会というと、広いイベント会場に長机を並べて行われているようなことが多いです。しかし、この利き酒会では酒に合う料理の出てくる様々な会場で行われています。
福山亜弥さん。小柄な和服美人。この方が酒を注いでくれたり、日本酒の説明をしてくれたり。
福山亜弥さん。小柄な和服美人。この方が酒を注いでくれたり、日本酒の説明をしてくれたり。
そしてこちらが会を主催している福山亜弥さん。舞台やドラマ、CMなど各方面で活躍されている女優でありながら、利き酒師という異色の肩書きを持つ方です。

美女と日本酒。

いいですね。

1つの蔵から10種類

「ほっこり利き酒会」では毎回1つの蔵を特集しています。多くの蔵が集まり沢山の日本酒を飲み比べる利き酒会と違って、1つの蔵の酒の違いをじっくり味わう形式。
今回は50人程の方が参加。
今回は50人程の方が参加。
酒リストは全部福山さんの手書き。酒ごとに合わせる料理が書かれています。
酒リストは全部福山さんの手書き。酒ごとに合わせる料理が書かれています。
第28回の特集蔵は石川県の御祖(みおや)酒造株式会社。創業明治30年。食事と共に楽しめる、力強くも優しい日本酒を造る酒蔵です。
御祖酒造の藤田代表取締役。東京生まれで水産会社OLから船乗りになって、玩具メーカーに勤めて、能登に移住して御祖酒造へ。この方の話もいずれ詳しく聞きたい。
御祖酒造の藤田代表取締役。東京生まれで水産会社OLから船乗りになって、玩具メーカーに勤めて、能登に移住して御祖酒造へ。この方の話もいずれ詳しく聞きたい。
用意される酒は10種類。純米、吟醸、大吟醸。蔵で作られる各種の酒が幅広く取り揃えられます。また、毎回1種類市場にはほとんど出回る事のない秘密の酒もあります。
手書きのスペック表。参加者各自が感想を書き、最後に今日の一番人気を決めます。
手書きのスペック表。参加者各自が感想を書き、最後に今日の一番人気を決めます。
大規模な利き酒会では色々な蔵の酒を一度に楽しめるものの、数が多過ぎて全部飲むことはなかなか出来ません。1つの蔵、しかも10種類ぐらいなら、落ち着いて飲み比べることが出来ます。そこがこの利き酒会のいいところの1つ。50種類とか一度に飲むと舌が訳分からなくなりますからね。
福山さん自ら酒の説明をして、更に全員に注いで回ります。大忙し。注がれる方は楽しい。
福山さん自ら酒の説明をして、更に全員に注いで回ります。大忙し。注がれる方は楽しい。
同じテーブルになった方と乾杯し、酒談議に花が咲く。
同じテーブルになった方と乾杯し、酒談議に花が咲く。

料理も充実の利き酒会

そして「ほっこり利き酒会」のもう1つのいいところは、酒に合う料理がしっかり用意されていること。
小鉢の菊のおひたしと子持ちわかめ。ほまれ純米吟醸と。
小鉢の菊のおひたしと子持ちわかめ。ほまれ純米吟醸と。
だし巻き玉子や昆布締め、合鴨甘煮など。出てくる酒との相性は酒リストでチェック。
だし巻き玉子や昆布締め、合鴨甘煮など。出てくる酒との相性は酒リストでチェック。
利き酒会では何かしら酒の肴は用意されてはいますが、大規模な利き酒会では大雑把な物しか無い場合が多いです。また、酒との相性まで考えて用意されていることはあまりなく、ひたすら酒を飲むだけになりがちです。
蔵人自ら注いで回ります。蔵の話も直接聞ける。ちないみに、酒とは全く関係ないが藤田さんは独身で福山雅治ファンだそうだ。
蔵人自ら注いで回ります。蔵の話も直接聞ける。ちないみに、酒とは全く関係ないが藤田さんは独身で福山雅治ファンだそうだ。
参加者が飲んでいる間、会場内を動き続ける福山さん。昔は一度に1升ぐらい飲めたそうだ。最近はすぐ眠くなるとか。私も同じです。
参加者が飲んでいる間、会場内を動き続ける福山さん。昔は一度に1升ぐらい飲めたそうだ。最近はすぐ眠くなるとか。私も同じです。
その点、この利き酒会では出てくる酒との相性を考えて料理も考えられていて、酒も料理もセットで楽しめます。うまい酒にはうまい肴が是非欲しい。
酒を仕込む際に使う水もチェイサーとして用意してある。その蔵の酒の特徴を掴むためにも是非飲んでおきたい。悪酔い防止にもなる。
酒を仕込む際に使う水もチェイサーとして用意してある。その蔵の酒の特徴を掴むためにも是非飲んでおきたい。悪酔い防止にもなる。
そして、今回の利き酒会では蔵元の方のみ来ていましたが、回によって様々なゲストの方も来る事があり、トークや生演奏などが行われるそうです。
各自の酒の感想が書かれた用紙を集める福山さん。イベント終了まで動き続けていた。
各自の酒の感想が書かれた用紙を集める福山さん。イベント終了まで動き続けていた。
最後は特別な日本酒が貰えるじゃんけん大会。私はあっさり敗退。
最後は特別な日本酒が貰えるじゃんけん大会。私はあっさり敗退。
利き酒会の最後は今日1番のお気に入りを集計します。福山さん曰く、今日1番だった酒を聞くとその人の酒の好みなど分かって楽しいのだとか。

それだけ日本酒好きな方が全く飲まずあれだけ動き回っていて大丈夫か?と思いつつ、酒、料理、各種催しと2時間盛りだくさんの楽しく美味しい会でした。あと、美しい何かを眺めながら飲むのは実にいい。
ほろ酔い加減で福山さんと記念撮影。楽しい会、ありがとうございました!
ほろ酔い加減で福山さんと記念撮影。楽しい会、ありがとうございました!

エンターティメント性ある利き酒会

福山さんは、多くの人に日本酒に親しんでもらい、お気にいりの日本酒を探すお手伝いが出来ればとこの会を毎月開催しています。

酒だけに力が入りすぎた会だとマニアだけの難しい場所になってしまう。そこに女優という職業ならではのエンターティメント性を入れることで、間口が広がり初心者の方でも入りやすくなる。

こういう利き酒会いいですね。うっかり飲み過ぎそうな所が危険ですが。また行こう。
日本酒を題材にした朗読劇も開催されています。深夜食堂朗読版のイメージ。劇中に出てくる日本酒を飲みながら楽しめる。行きたい。
日本酒を題材にした朗読劇も開催されています。深夜食堂朗読版のイメージ。劇中に出てくる日本酒を飲みながら楽しめる。行きたい。

福山亜弥さんのオフィシャルブログ

ぴょんぴょん小町
http://ameblo.jp/aya-fukuyama/

ほっこり利き酒会やその他イベントの情報はオフィシャルブログに詳細が掲載されています。
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