特集 2011年12月6日

ファミレスの100円あたり最も高カロリーなメニュー

100円当たり何kcal摂取できるのだろうか
100円当たり何kcal摂取できるのだろうか
ファミリーレストランでメニューに悩んだ時、どうしてもカロリーが高い方を選んでしまう。
同じお金を払うなら、カロリーをたくさん摂取できた方が得だとお思うのだ。
逆にいうと、高いのにカロリーが少ない、ヘルシーメニューは損だと感じる。
ファミレスで金額当たり最も得な(=高カロリーな)メニューはなんだろうか。
1973年北海道生まれ。物心ついた頃から飽きっぽい。そろそろ自分自身にも飽きてきたので、神様にでもなってみたい今日この頃。

前の記事:アンドロイドはチキンカツにありつけるか・見てきてジャーニー

> 個人サイト 「月刊 馬泥棒」 ツイッター

高カロリー=お得という思想

昨今は健康ブームで、0カロリーの飲み物などがもてはやされている。
しかし僕は、せっかくジュースを買ったのにカロリーを摂取できないということに、大きな疑問を感じる。
なんだかものすごく損をしている気がするのだ。
同じような理由で、外食の際はできるだけカロリーの高い物を選ぶことにしている。
どうせお金を払うなら、カロリーが高い方が得をすると思ってしまうのだ。
食事をするということは、エネルギーを体に取り入れることが第一の目的であり、できるだけ低いコストで高いエネルギーを摂取することが最も効率的だと思っている。
もちろんこれに異論がある人もいるだろう。
しかし、僕はそう信じているのである。
やってきました、ロイヤルホスト
やってきました、ロイヤルホスト
この「高カロリー=お得」という思想は、かなり貧しい考え方であるというのは理解している。
「食うために生きるな、生きるために食え」という言葉があるように、食事というのは豊かな生活を営む上での基本である。
単にコストだけで考えてしまってはいけない。
もちろん僕だって、ざるそばが食べたい時に費用対効果を考えてハンバーガーを食べるなんてことはしない。
けれども、「さて何を食べようか」となったときに、より効率的に食事を摂取したいのである。

ロイヤルホストで100円当たり何kcalとれるか

いちばん得な(=高カロリー)メニューは何だろうか
いちばん得な(=高カロリー)メニューは何だろうか
ということで、いくつかファミレスを巡って、100円あたり最も効率的にカロリーを摂取できるメニューを調べてみようと思う。
条件として、
・メインの食事メニューであること。サイドディッシュやデザートは含めない。
・ステーキなどの単品メニューは、最も基本的なセット(ライス+スープなど)を加えた金額とカロリーで計算する。
・副菜やスープ、ソースなどが選べるメニューは、最も高カロリーな物をチョイスする。
・期間限定やランチメニューなどは含めない。

以上の4つを決めて調査した。

まずはロイヤルホストである。
意外なことに、こういう肉系メニューではない
意外なことに、こういう肉系メニューではない

平均 100円当たり75.87kcal

ロイヤルホストの代表的なメニューを抜粋し、カロリー÷価格で計算してみたところ、平均 100円当たり75.87kcalであった。
カロリーの高そうな、国産 黒X黒ハンバーグステーキ&2種のフライは標準的なライスセットを加えると、1780kcalもあるものの、価格が2310円と高めのため、100円当たり77.06kcalであった。
肉系メニューではミックスグリルがセットをつけて1567kcalの1911円で100円当たり82円となり、最もコストパフォーマンスが高かった。
チャンピオンはカレー
チャンピオンはカレー

ビーフジャワカレー 111.77kcal/100円

で、ロイヤルホストのメニューでいちばんコストパフォーマンスが高いのが、ビーフジャワカレーで100円当たり111.77kcalも摂取できる。

詳細なデータはこちら
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
大学生の時、友人が片思いをしている女性がロイヤルホストでアルバイトをしていて、彼女に会いたい友人に誘われて度々ロイヤルホストに連れて行かれていたが、学生の身分には高価な食事だったので、一番お得そうなカレーを注文していたのだが、それがきわめて正しい選択であったことが20年後にわかった。
さすがに松屋のカレーよりも高級感があった
さすがに松屋のカレーよりも高級感があった
ちなみに、今回はデザートとして扱ったのだが、パンケーキは472円と安い(ロイヤルホストとしては)にもか関わらず587kcalもあり、100円当たり124.36kcal摂取できるので、本気でエネルギー効率(というのだろうか)を極めようと思ったら、このメニューが正しい。
食事メニューとは言い切れない部分があるので除外した
食事メニューとは言い切れない部分があるので除外した
いったん広告です

デニーズではこれを食え!

デニーズはダントツにお得なメニューが存在した
デニーズはダントツにお得なメニューが存在した
こちらも肉系ではないメニューのコストパフォーマンスが高かった。
ちなみにデニーズの代表メニュー平均は100円当たり81.52kal摂取でき、ロイヤルホストよりも効率的だ。
なんとなく僕の頭の中でランキングしているファミレスヒエラルキーに沿った形となった。
やはり肉系はコストパフォーマンスが低め
やはり肉系はコストパフォーマンスが低め
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)

ぜったいダントツな担々麺

たしかにカロリー満点っぽいルックス
たしかにカロリー満点っぽいルックス
デニーズにおいては、この担々麺が絶大なるコストパフォーマンスを誇っている。
100円当たり163.33kcalと、二位以下をおおきく引き離すお得さだ。
1274kcakもあるのにたった780円である。
もう僕は、デニーズに入ったら担々麺しか食べないぞ。
うまいというのももちろん重要な要素だなー
うまいというのももちろん重要な要素だなー

肝心なのはスープだ

ちなみにメニューのカロリー表示には「スープも含む」という注意書きがある。
ということはもちろん、スープを飲み干さずしてカロリーは語れないと言うことになる。
当然飲み干すべきであるのだが、とてもコクのあるスープは、言われずとも飲み干すことができるおいしさだ。
ごちそうさまでした
ごちそうさまでした

ガストのカレーはすごい

かなりの高コストパフォーマンスなガスト
かなりの高コストパフォーマンスなガスト
ガストは主なメニューの平均が100円当たり108kcalと、まさかの100kcal/100円越えである。
これは、すごいことではないか!
いや、この数値がどういうレベルの値なのかどうか、いまいちよくわからないが、ともかく「すげー」と思ったのである。

詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
ガストオリジナルビーフカレーのLLサイズが怒濤の1551kcakに対して838円と、100円当たり185.08kcalまで持ってきた。
生半可ではないお得さである。
こいつはものすごいので、ぜひ食べたいところではあるのだが、残念ながらどう考えてもLLサイズのカレー(600gということなのだろうか)なんて食べきれるわけがないので今回は見送った。
このメニューの写真(→ガストのページへ)をみて、いけそうだと思った人は挑戦するといい。
いったん広告です

サイゼリヤの平均は 120kcal/100円

ひれ伏すばかりのお得感
ひれ伏すばかりのお得感
安くておいしいというイメージのサイゼリヤ。
カロリーベースで判断してもそのスペックの高さがわかる。
なんと、メインメニューの平均が100円当たり120kcalなのである。
これはもう、迷ったらとにかくサイゼリヤと言ってもいいのではないだろうか。
高コストパフォーマンスの大博覧会ともいえるメニュー
高コストパフォーマンスの大博覧会ともいえるメニュー

注目すべき299円メニュー

やはり特筆すべきは、299円で食事が取れてしまうメニューだろう。
ただ、ひとつ意外なことがあったのだ。
僕はミラノ風ドリアのコストパフォーマンスが高いと思っていたのだが、実際は違ったのである。
なんと、ミラノ風ドリアではなかった
なんと、ミラノ風ドリアではなかった

まさかのペペロンチーノ

サイゼリアのトップは、ペペロンチーノで100円当たり183.28kcalである。
ペペロンチーノというと、具のない素スパゲティーに近い物と思っていたのだが、実際は違った。
カロリーの元は具ではない
カロリーの元は具ではない
いや、たしかに具のあまり入っていないスパゲティなのだが、麺にオイルがたっぷりとかかっているせいで、おそらく高コストパフォーマンスなのだろう。
これは食べてみて実感することができた。
やはり、「油=うまい」という法則は正しい。
299円でこの満足感とカロリーは大変ありがたい
299円でこの満足感とカロリーは大変ありがたい
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
いったん広告です

ジョナサンは 平均84.80kcal/100円

平均的ファミレスという結果が
平均的ファミレスという結果が
さて、この記事で最後の紹介するのはジョナサンである。
主なメニューの平均が84.80kcal/100円と、ガストとデニーズの中間という、標準的なファミレスともとらえられる数値が出た。
ただ、ジョナサンには2品で500円というおつまみメニューがある。
個人的に好んで食べるために、今回の数値に含まれていないのが残念である(ルールは自分で決めたんだけど)。
肉が食いたきゃミックスグリル系がおすすめ
肉が食いたきゃミックスグリル系がおすすめ

法則性が見えてきた

これまで調査してきて、かなり法則性が見えてきた。
まず、ステーキやハンバーグなどの肉系は、えてして値段あたりのカロリーは低い。つまりコストパフォーマンスが悪いのである。
でもせっかくレストランにきたんだから肉系が食べたいわよという方には、ミックスグリルやミックスプレートなどの混合系がおすすめである。

そうでなくて、ともかくカロリー優先でと思った時には、カレーやオムライスなどのご飯系をチョイスすると間違いは少ない。
迷ったらオムライスかカレー
迷ったらオムライスかカレー

欲ばりなあなたにビーフシチューオムライス

けれども、肉も食べたくてさらに高コストパフォーマンスを求めるのなら、ジョナサンのビーフシチューオムライスがおすすめである。
肉も飯もカロリーも、すべての欲求を満たしてくれて、しかもうまいときている。
100円当たり122.23kcalである
100円当たり122.23kcalである
いや実際に、このビーフシチューはうまい。
さらにオムライスがついてくるんだから、お得感はすばらしい。
そしてカロリーバランス(価格との、ということだが)も優れているときたら、もう完璧ではないか。
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
詳細なデータはこちら(Googleドキュメントが開きます)
完璧な食事である
完璧な食事である

総合ランキング

ガストとサイゼリヤに食い込むデニーズの担々麺
ガストとサイゼリヤに食い込むデニーズの担々麺
やはりガストとサイゼリアが上位を占めているが、そこへさくっと入り込んだデニーズの担々麺は大奮闘だ。
ガストのビーフカレー600は、量が量だけにいつでも食べるというわけにはいかないので、それをふまえるとサイゼリヤのペペロンチーノとミラノ風ドリアは、やはりすごいといえよう。

ファミレス別ではサイゼリヤ

ファミレスチェーン別に見ると、主なメニューの平均値ではサイゼリヤがトップとなった。
できるだけ安くカロリーをとりたい人は、サイゼリヤに行くべきである。
二位のガストは、幅広いメニューがあるというのがうれしい。
三位のジョナサンは個人的にお酒が安いので好きだ。
デニーズは四位に甘んじたが、担々麺の魅力は大きい。
費用対効果よりもじっくりとおいしい食事をしたい人は、ロイヤルホストがいいだろう。

どの店にいった場合でも、
・肉はコストパフォーマンスが低い。
・でも食いたきゃミックスグリル。
・とにかく安くカロリーを求めるならオムライスかカレー。
というのをふまえておけば、まず損をすることはないだろう。
▽デイリーポータルZトップへ

banner.jpg

 

デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」がとどきます!

→→→  ←←←
ひと段落(広告)

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ