ちしきの金曜日 2011年12月9日
 

海外ボードゲームの箱がでかい

写真はイメージです。
写真はイメージです。
海外製のボードゲームの箱がでかい。

日本のデジタル機器なんかだと小さな箱の中が複雑に仕切られ、実にコンパクトに収まってたりするものだが(⇒参考記事)、海外のボードゲームの場合はまったく逆で、大陸的なゆったりとした作りをしている。

そんな様子をひたすら眺めていきたい。

この記事を読めば明日からあなたもボードゲームの箱博士だ。
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。
> 個人サイト 長崎ガイド

高まるゲーム熱と箱の塔

個人的に今、ゲーム熱が高まっている。

ゲームと言っても、「Wii」とか「DS」とかいったデジタルなゲームではなく、ボードゲームやカードゲームといったアナログゲーム。
ひたすら箱を積んで眺めるだけの日々。 問題はその箱が中身に対して妙にでかいことだ。
ひたすら箱を積んで眺めるだけの日々。 問題はその箱が中身に対して妙にでかいことだ。
ボードゲームと言うと日本では「人生ゲーム」がその代表で、あまり大人がまじめにやるものではない印象があるが、海外…特にドイツでは非常に盛んで、大人向けの知的な雰囲気のゲームが数多く作られている。

その特徴として、
・ルールが比較的簡単で、初めての人でも入りやすい。15分程度あるいは1回プレイすればだいたい理解できる。

・運と実力の要素がほどよいバランス。初心者とベテランが混じっても楽しく遊べる。

・コンポーネント(盤や駒)が洒落てる。
といった特徴がある。

こういったアナログゲームの良いところは、誰か一緒にやる人がいないとできないところ。デジタルなゲームと違って一人黙々とやり続けて廃人になってしまう心配がないし、自然とコミュニケーションの促進になる。

反面、一人ではできないことはデメリットでもある。学生時代ならともかく、大人になるとなかなかそういう時間と場所を確保するのは難しい。結果、「やりたくてもできない」ということになってしまう…。

それが今の私だ。
興味あるゲームがたくさんあるので、少しずつ買い集めてるが、やる機会がなく、ひたすら箱を積み眺めるだけの趣味となっている。(時々開けて匂いを嗅いだり)

そしてさらに問題なのは、その箱が中身に対して妙に大きいため、箱の塔がどんどん高くなっていってることだ。
「にわとりのしっぽ」 (1998年ドイツキッズゲーム特別賞受賞)
「にわとりのしっぽ」 (1998年ドイツキッズゲーム特別賞受賞)

● にわとりのしっぽ

というわけで、ひとつひとつ見ていくことにしよう。まずは、子供向きゲームである「にわとりのしっぽ」。

横に置いてあるiPhone、みかん、硬貨などからその大きさを感じ取ってほしい。とにかく箱がでかいのがわかるかと思う。
箱の厚みも相当ある。
箱の厚みも相当ある。
箱は面積だけでなく、高さもけっこうある。

一体、この中にどれだけのモノが入ってるかと箱を開けてみると…
オープン!
オープン!
パッと見は、アイテムがぎっしり入っていて何の問題もないように見える。

が、バラバラになっているものを整理して並べてみると…
あの箱のでかさは何だったのか!?
なんと、三分の一くらいのスペースに収まってしまった。

もしこのコンパクトパッケージで販売してくれていたらどれだけありがたかったことか…。
大人がどんなにがんばっても子供に勝てないという希有なゲーム。
大人がどんなにがんばっても子供に勝てないという希有なゲーム。
ちなみにどんなゲームかというと、「神経衰弱」の発展系。中央に置かれた裏になってるタイルを1枚めくり、それが自分のニワトリの前のタイルと同じ絵柄なら1マス進める。こうしてニワトリを動かしていき、相手のニワトリを追い抜いたら、しっぽをもぎ取る。全員のしっぽをむしり取れば勝ち。
駒がまた、「こんなにでかい必要があるか?」という大きさなのだが、これがまたかわいくて、しっぽを取られたくないという思いをプレイヤーに抱かせる。
駒がまた、「こんなにでかい必要があるか?」という大きさなのだが、これがまたかわいくて、しっぽを取られたくないという思いをプレイヤーに抱かせる。
子供用ゲームなので、これは箱を眺めるだけでなく家族でプレイしてる。しかし「記憶ゲーム」というのは大人の脳ミソには厳しく、私はあまり積極的にプレイしたいとは思わないゲームだ。(一方、子供その1はこれが一番好きだと言っている)

「ケルト」 (2008年ドイツ年間ゲーム大賞、2008年ドイツゲーム大賞受賞)
「ケルト」 (2008年ドイツ年間ゲーム大賞、2008年ドイツゲーム大賞受賞)

●ケルト

次に見るのは、ライナー・クニッツァというその筋では超有名なゲームデザイナーによる作品、「ケルト」。

見ての通り、箱がでかい。
さきほどの「にわとりのしっぽ」とまったく同じ大きさの箱。開けてみると…
オープン。一番上には折りたたんだ状態のボードが載っている。
オープン。一番上には折りたたんだ状態のボードが載っている。
ボードの下にはカードと、駒、チップ等。
ボードの下にはカードと、駒、チップ等。
これもパッと見はイイ感じに(しかもちょっと芸術的に)内容物で満たされているように見える。が…
え?!
え?!
ためしにトレイを外し、中身だけにしてみるとご覧の通り。ボード以外は元の箱の6分の一ほどのスペースに収まった。
みかんが小さく見える。
みかんが小さく見える。
こちらはボード。
おそらく、このボードがでかいが故に箱もあのサイズになったものと思われる。が、そもそもボードをこんなに大きくする必要あったのだろうか…?

この「ケルト」というゲーム、メインはトランプのように数字が書いてあるカードゲームで、ボードは単なる得点盤。カードを1枚出すたびに盤上のコマを1マス進める。たくさん進めるほど多く点数が入る。
カードを1枚出すたびに手前にうじゃっとあるコマを1マス進めていくゲーム。
カードを1枚出すたびに手前にうじゃっとあるコマを1マス進めていくゲーム。
なので、コンパクトに作ろうと思えばいくらでもそうできそうなのだが、おそらくそんな意思は端から無いのだろう。

ネット上のレビューを読むと、このでかさがイイ的な記事も見受けられる。そして相当これは面白いらしい。(自分は買っただけで未プレイ)

「カルカソンヌ」 2001年ドイツ年間ゲーム大賞、2001年ドイツゲーム大賞受賞。
「カルカソンヌ」 2001年ドイツ年間ゲーム大賞、2001年ドイツゲーム大賞受賞。

●カルカソンヌ

続いては、これまたドイツ年間ゲーム賞とドイツゲーム大賞をダブルで受賞している傑作、「カルカソンヌ」。

箱は、厚みはけっこうあるものの、面積は先ほどの2つよりは幾分小さくなった。
開けるとまずは得点板が。
開けるとまずは得点板が。
開けるとまずは箱と同サイズの得点板が載っている。その下には…
人型のコマと、タイル(厚手のカード)の山(と、無駄なスペース)
人型のコマと、タイル(厚手のカード)の山(と、無駄なスペース)
明らかに無駄なスペースがあるではないか!
スッキリ。
スッキリ。
ためしに敷居を外してみるとご覧の通り。
得点板を折りたたみ式にすれば、少なくとも半分にはできそうだ。
絵柄が合うようにつなげていく。
絵柄が合うようにつなげていく。
「カルカソンヌ」はタイルを繋げて街を作っていくゲーム。ルールも簡単だし、まったりとした雰囲気でできるとてもいいゲームだ。(幾つかのルールを省略すれば子供でもできる)

「ディクシット」 2010年ドイツ年間ゲーム大賞受賞
「ディクシット」 2010年ドイツ年間ゲーム大賞受賞

● ディクシット

フランス産のゲーム、「ディクシット」。
箱を開けてみると…
こんな感じ。
こんな感じ。
非常におしゃれなデザイン。
これもパッと見は必要な箱の大きさに見えるのだが、
印象的な絵のカードが84枚入っている。
印象的な絵のカードが84枚入っている。
「ディクシット」は、出題者がカードの絵を見て物語なり詩なり、なんらかの話をする(なんでもいい。ひと言でも音でもいい)。回答者はそれを聞いて、どのカードかを当てるゲーム。

というわけでメインはカードで、箱部分は単なる得点板。紙と鉛筆で思いっきり代用できる。
箱は非常にオシャレでかわいらしいが、単なる得点板。(このパターン多いな)
箱は非常にオシャレでかわいらしいが、単なる得点板。(このパターン多いな)
ためしに箱をバラしてみると・・・
みかんもiPhoneもまだまだ入る!
みかんもiPhoneもまだまだ入る!
こんなコンパクトサイズで売ってくれていたら…
こんなコンパクトサイズで売ってくれていたら…
というように、日本人としては海外のボードゲームは
「もっと小さくできるだろう!!」
という気持ちが沸き起こるパッケージが多いのである。

(これで終わってもよさそうな内容の今回の記事ですが、驚くべきことにこのあとまだ3ページも続きます)

 ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZ新人賞

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ