
スプーン一杯の・・・。
プラ板工作の中でも、特にオーブントースターを使ってマスコットを作る、アレ。子供の頃やってみた方は多いだろう。しかし私には、このプラ板工作、どうも釈然としない部分もあるのだ。そのもやもやを解消すべく、プラ板と心静かに向き合ってみた。
乙幡啓子(おつはたけいこ)
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。
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オツハタ万博
主な用途はマスコット
もちろん自分も子供の頃、プラ板工作に興じていた。絵が描かれたプラ板がオーブントースターの熱でにゅにゅっと縮み、マスコットのようなものができていくさまには、心惹かれたものである。自分の手で、何やら工業製品っぽいものができていく楽しみ。幼心に響きまくりだ。
ここで実際に、その過程を再現してみよう。東急ハンズなどの材料店でプラ板を買ってきた。
白と透明とを買ってみた。100円ショップでも、別の透明なタイプが売られていた。
当サイトのマスコット・Z君の、文字通りマスコットを作ってみようか。
油性ペンでトレース。
オーブントースターに入れてスイッチオン(予熱しておく方法もある)。
入れて1〜2分、少しづつクネクネしてきたZ君。
「スタイリースタイリー状態」(古い)になって動きまくるZ君。
熱でプラ板がみるみる縮んでいく!だが、いつ取り出せばいいのか。ハラハラと見守るうち、数十秒後、クネクネは収まって平らになってきた。おお、そうだったそうだった。そこで、ピンセットで恐る恐る取り出し、すぐに固い平らなもので押さえつけるんだったっけ。
腰がひけつつギューッ。
あらかじめパンチで穴を開けておいたが、その穴も縮み切って、ボールチェーンがやっと通る程度にまで小さくなった。とりあえず完成だ。
ちっちぇー。
元絵と比較。縦・横それぞれの長さは半分に、面積は1/4になっていた。
面積と反比例して、厚みは4倍に。アクリル板に近い感触に、ちょっとした満足感がこみ上げる。今あらためてやってみても、面白いじゃないか。
ならば、冒頭書いたような、釈然としない感覚とは何か。
・なぜ、いったん熱で縮めるのか
いや、わかっている。「描いた絵がギュギュッと密な感じになって、完成度が高くなる」からだ。そして「薄いままのほうが、自由に裁断しやすい」からでもある。
なるほどですねー。確かに、アクリル板などでやろうとしても、真っ直ぐ切断するだけでもすごく大変だ。いわんや曲線をや。薄いプラ板なら、レーザーカッターなどで厚いアクリル板を切るまでもなく、複雑な形を作れそうである。
しかし、熱で縮めるという工程の必然性は、それだけなのだろうか。考え出したらどんどんわからなくなってきた。この感じ、伝えきれてないような気がするのだが大丈夫だろうか。熱で縮めることの意味を、もっと確固たるものにしたい!そんな義理も義務もないのだが。
縮めること、そのこと自体に意味があるものって何だろう。小さくなる性質を利用して、プラ板にしかできないような何かって何だろう。