はっけんの水曜日 2012年1月11日
 

ちょうちん屋さんのちょうちん記事を書く

仕上げは、油引きで完成

文字を入れ終わったちょうちんは上下に黒い道具(木枠)をはめ込み、防水のために油を塗って仕上げだ。
意外と力強くゴリゴリ油を塗る
意外と力強くゴリゴリ油を塗る
油は防水効果だけではなく、ちょうちんに塗ると和紙に透明感が出てすこしおちついた色合いになるので、それもまたいいのだ。
完全に乾くまで一週間以上かかるらしい
完全に乾くまで一週間以上かかるらしい
油を引き終わったちょうちんはこのように吊り下げられて乾かされる。天候によっても変わるが、だいたい1週間ちかくかかるらしい。
夏場の湿度の高い時期はなかなか乾かなくて、ガレージがちょうちんだらけになってしまうそうだ。

古いちょうちんは肥やしになっていた

廃棄予定のふるいちょうちん
廃棄予定のふるいちょうちん
倉庫には使われなくなった古いちょうちんが山積になっていた。上下の黒い道具(木枠)は外して再利用するけれど、ちょうちんの部分は処分してしまう。
昔は、ちょうちん部分は農家が引き取り、畑で燃やして肥料にしていたらしいのだけど、最近はダイオキシンなどの規制が厳しくなり、そのような再利用が出来なくなってしまったのだ。なんだかもったいない話である。

想像以上に難しい絵付け

以上、一通りちょうちんの製作工程を見てみた。次はあの絵付けを自分でやってみたいと思う。
これがあなたのキャンバスよ!
これがあなたのキャンバスよ!
しかし、こういうときにいつも困るのが「一体何を書けばいいのか」……ということだ、悩んだ挙句無難に「デイリーポータルZ」と書くことにした。
まずは鉛筆で下書き 
まずは鉛筆で下書き 
ぼくは人前に出すのが恥ずかしいぐらい字が下手で、習字は本当に苦手なのだ。その上、ちょうちんの表面は凸凹していてただでさえ汚い文字がよりいっそう汚くなってしまう。
特に縦線がうまく引けない……なんで長音符 (ー)が二つもある言葉をえらんでしまったのだろうと早くも後悔。
下書き終わり! さっそく筆で文字を書く
下書き終わり! さっそく筆で文字を書く
ビクビクしつつ筆を走らす
ビクビクしつつ筆を走らす
下書きが終わり、筆で色を入れてみる。やはり縦線がどうしても難しい! さらにバランスが崩れないように全体を見ながら筆を入れていくのもかなり難しい!
さっきあんなにスラスラと文字を書いていた人たちが居たけれど、あれは夢か幻か?
みほんのちょうちん。どうやったらこんなにきれいに 書けるんだ!?
みほんのちょうちん。どうやったらこんなにきれいに 書けるんだ!?

悪戦苦闘しつつ何とか完成!

死にかけみたいな字、ダイイングメッセージ?
死にかけみたいな字、ダイイングメッセージ?
広報の方に「お上手ですよー」とか「なかなかですねー」などと励まされつつ、なんとか書き終えた。
文字の拙さに比べての笑顔がまぶしい 
文字の拙さに比べての笑顔がまぶしい 
センスのかけらもないちょうちんができてしまった……でも! ぼくはぼくなりにがんばったんです! 家に飾ります!

ちょうちんの奥の深さを垣間見た

参考に貰った商品パンフレットのタイトルがそのまますぎてかっこいい
参考に貰った商品パンフレットのタイトルがそのまますぎてかっこいい
で、結局この記事のタイトルを「ちょうちん屋さんのちょうちん記事を書く」にしたいです。ということは言い出せずに東京に帰ってきてしまった。
しかし、原稿の締め切りが迫ってきたので、さっき電話して広報の方にその旨を伝えたら「まあ、いいでしょう」とのことだったので、ほっと胸をなでおろしているところだ。
たしかに最初はダジャレきっかけで取材させていただくことになったのだけど、実際に行ってみて、ちょうちん制作の現場をみていると「ちょうちんに文字を書く」という行為だけでも、ずいぶん奥深いものがあるのだと身をもって体感することができた。
今後は寺や神社で見かけるちょうちんに向けるまなざしが、いくぶん違ったものになると思う。

取材協力
高橋提燈株式会社
〒600−8052
本社:京都市下京区綾小路柳馬場下がる塩屋町44
TEL(075)351−1768
http://www.chochin.jp/

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