特集 2012年2月29日

いつでも万歳アタッチメント

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いつもローテンションな生活をしていると、いつもうつむきがちで腕もだらんと下げて、実に元気のかけらもない状態になってしまう。その結果いつまで経っても低空飛行な生活から抜け出せない。

でも気持ちの変化をいきなりつけるのは難しい。ならば行動から変えていくのはどうだろう。 いつも万歳するのだ。おめでたい行動を常にしていれば、心もそれにつられておめでたい気分になるのではないか。

とはいえ常に万歳するのはとても疲れる。 ここはひとつ、万歳してなくても万歳してるように見える道具を作ることで対応したい。
1985年生まれ札幌市出身。髪がとても硬いため寝癖がなかなか直りにくい体質。そのためよく帽子をかぶっています。

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> 個人サイト こざとへんなところ+++

いつでも万歳

まずは今回発明した、常に万歳できる道具、名付けて「万歳アタッチメント」をいきなり見てもらいたい。
万歳アタッチメント、というより棒。万歳棒。
万歳アタッチメント、というより棒。万歳棒。
これは左右の腕を万歳した状態をガムテープで型を取ったもの。手は先端に手袋を重ねることで再現している。

この上から大きめのシャツを羽織り、袖に万歳アタッチメントを通して万歳してるように見せるのだ。
シャツの下で水着に着替えてたりはしません。
シャツの下で水着に着替えてたりはしません。
バンザーイ。
バンザーイ。
どうだろうか。かなり万歳してるように見えるのではないだろうか。 もちろん薄めで見たりする努力はお願いしたいところではあるが、 少なくとも万歳的な、とか万歳をインスパイアした、とは言える状態だと思う。

作り方

材料はラップ、ガムテープ、新鮮な腕。
材料はラップ、ガムテープ、新鮮な腕。
作り方を簡単に説明すると、腕にサランラップをぐるぐる巻いてギブスのようにガムテープで固定するだけである。
いま一言で説明してしまったので、何も言うことがありません。
いま一言で説明してしまったので、何も言うことがありません。
何も言うことがありませんパート2。
何も言うことがありませんパート2。
改めて自分の腕の細さを確認。
改めて自分の腕の細さを確認。
無意識に手が「Good!」になっている。左手が良い巻き具合だと褒めてくれているのだろうか。ありがとう、左手。

手首から肩の辺りまで固めることが出来たら、ハサミで身長に切開し縫合、 中に綿を詰めていく。
言うなれば自分のぬいぐるみを作る作業。
言うなれば自分のぬいぐるみを作る作業。
最後に持つ棒を差し込んで完成。
最後に持つ棒を差し込んで完成。
右腕と左腕で大きさが違うのは、人間の体が左右非対称であることの証明とかではなく、単にミスです。
右腕と左腕で大きさが違うのは、人間の体が左右非対称であることの証明とかではなく、単にミスです。
このような工程があっての以下の結果なのです。
バンザーイ。
バンザーイ。
万歳かつピースという常人では到底不可能な、平和と喜びを同時に表すポーズ。
万歳かつピースという常人では到底不可能な、平和と喜びを同時に表すポーズ。
しかし取り回しは難しい。
しかし取り回しは難しい。
この時点ではさすがにまだ明るい気分にはそんななってない。だがなんとなく「おめでたい人」という雰囲気は出てきてる気がする。
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おめでたい人登場

万歳アタッチメントが完成したので、いつものように暗い心とアタッチメントを持ち出して外に出た。
おめでたくなる途中。
おめでたくなる途中。
いまにも雨が降りそうな曇天、冷たく吹きつける風、代わり映えのない日常。 絶好の万歳しない日和である。

そんな日こそ万歳アタッチメントで強制的に万歳して元気になろう。
無条件におめでたい。
無条件におめでたい。
実際には服の下で棒を持っているだけ。しかし事情を知らない人から、なんて(良い意味で)おめでたい人なんだろうと思うだろう。周囲がそういう風に思ってくれれば自然と気持ちも上向きになってくる(周りに人いないけど)。
ただ歩いてるだけでもデューク更家みたいに。健康!
ただ歩いてるだけでもデューク更家みたいに。健康!
ただし腕が落ちやすい。
ただし腕が落ちやすい。

落ち込んでても万歳

誰でも落ち込んでるときは暗くドンヨリした雰囲気を出してしまうもの。 そうなると周りから人も離れていって余計落ち込んでしまう、 だからといってムリヤリ明るく振る舞うのはかなりの負担。

だが万歳アタッチメントならば、そんなムリをしなくとも落ち込みながら明るく振る舞うことが出来るのだ。
一人ベンチに座って悩んでても万歳。
一人ベンチに座って悩んでても万歳。
悲しさとおめでたさが混在してる。
悲しさとおめでたさが混在してる。
ブランコに乗って思い悩み、万歳する。
ブランコに乗って思い悩み、万歳する。
降りるときさえおめでたい。
降りるときさえおめでたい。
落ち込んでるの?はしゃいでるの?
落ち込んでるの?はしゃいでるの?
はしゃいでる-。
はしゃいでる-。
少しは落ち着けといいたくなるほどのはしゃぎ具合だが、 表情は全然暗いので元気だせよと言いたくなる複雑さ。
滑り台で大はしゃぎ出来る大人。
滑り台で大はしゃぎ出来る大人。
普通に滑っているだけでもこんな少年の心持った大人になれる。かわいい。
移動時もフェスティバル。
移動時もフェスティバル。
左右に腕を振るウェーブをしながら歩いてるように見える。 どこまでもなんて陽気な人なんだろう。人望も厚いに違いない。
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照れくさい記念写真も自然に

例えば観光地などでポーズを決めたり、はしゃいだ感じで写るのは恥ずかしかったりする。

そんなときでもこの万歳アタッチメントがあれば、あくまでも普通にしてるだけで、 楽しい記念写真が撮れる。
楽しい記念写真。
楽しい記念写真。
これはなんだか少し、にじみ出る暗さに万歳が負けてる気がしないでもないが、 たぶん日が落ち気味だからだろう。
万歳はしたい、でも大切なバックを地面に置きたくないの。そんなニーズにも応えられる。
万歳はしたい、でも大切なバックを地面に置きたくないの。そんなニーズにも応えられる。
置き引きの不安がないため、治安の悪い国などで特に有効ではないだろうか。
地面の荷物を取ろうとすると、三脚巴みたいになる。(参考→wikipedia:三脚巴)
地面の荷物を取ろうとすると、三脚巴みたいになる。(参考→wikipedia:三脚巴

高いところにいると叫んでるように見える

万歳写真を撮っていて気づいたことがある。 それは万歳を高いところでやると、叫んでるように見えることだ。
滑り台!ウォー!
滑り台!ウォー!
ウォー!通行止め、ウォー!
ウォー!通行止め、ウォー!
ノーウォー。
ノーウォー。
万歳アタッチメントを下ろすと、すごい手の長い人になる。濃い影が怖い。

待ち合わせでも目立つ陽気な人

万歳は自分を、そして日本を元気にする動作でだが、 一番の効果は「目立つ」ことである。

これは特に待ち合わせで有効かもしれない。
人並みに飲まれ社会の影となった男。
人並みに飲まれ社会の影となった男。
待ち合わせをしていてもこれでは誰にも見つけられない。いやむしろ地縛霊だと思われて そのまま見なかったことにされてしまうかもしれない。
そこで万歳。一気にハレの男に。陰から陽に。
そこで万歳。一気にハレの男に。陰から陽に。
いやそこまでおめでたい人になったとは思えない。でも明らかに目立つようになってる。 これならどんなに影の薄い人でもすぐ見つけてもらえるに違いないのではないか。
周りに妙な空間が出来るから。
周りに妙な空間が出来るから。

Keep 万歳ing

実際のところこの万歳アタッチメントで元気が出たかと言われると、 そうでもない。

ただフェイクでも万歳をしつづけることによって、「おめでたい人」にはなれた気がする。 それによって周りも明るくなり、つられて本当の元気が出せるのかもしれない。

つき続けた嘘がいつか真実になるように・・・。
移動時の躍動感。
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