ロマンの木曜日 2012年3月1日
 

納戸町、箪笥町...新宿区の小さな町歩き

こんな高層ビル街と同じ区内の話です
こんな高層ビル街と同じ区内の話です
地図を眺めていて、昔から気になっていた場所がある。

大都会の真ん中に、とても小さくてちょっと変わった名前の町が密集しているエリアがあるのだ。

気になったので、どんなところか歩きまわってみた。
1974年東京生まれ。最近、史上初と思う「ダムライター」を名乗りはじめましたが特になにも変化はありません。著書に写真集「ダム」「車両基地」など。 個人サイト:ダムサイト

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小さな町がぎっしり

まずこの地図を見てほしい。

大きな地図で見る
これほど小さな町が密集している場所なかなかない
およそ1km×1kmの範囲の中に、50近い数の町がぎっしり詰まっている。いったいこれはどこだろう。思いっきりタイトルに書いちゃったけど。

少し郊外に行けば今でもこういった地割りを見ることができるけど、なんと都心も都心、新宿区の東側の方にこんな旧態依然とした区割りのエリアが残っているのだ。

これがどのくらいの密集度かを実感するために、以前に当サイトライター三土さんが作った「くらべ地図」で比べてみた。( →地図を見る

同じ縮尺で、それぞれ中心に新宿駅と牛込神楽坂駅を置いてみたのだけど、どうだろう。

たとえば新宿西口にある都庁から東口の伊勢丹あたりまで歩くだけで、このエリアだと市谷山伏町、市谷甲良町、北山伏町、箪笥町、北町、横寺町、神楽坂、白銀町、筑土八幡町...と多くの町を抜けていくことになる。町がマーケットみたいな状態である。

だから、大規模な施設は複数の町に跨がってしまう。小さな町の中を歩いていたら巨大な印刷会社があって、事務所や工場が道を挟んでいくつも建っていた。
巨大な印刷会社があった
巨大な印刷会社があった
事務所や工場が建ち並んでいる
事務所や工場が建ち並んでいる
道端に、事務所や工場への道案内の看板があったのだけど、ここに書いてある建物だけでも、市谷E棟と研修会館は市谷長延寺町、左内町第1ビルとC&Iビルは市谷左内町、市谷工場は市谷加賀町と市谷鷹匠町にまたがり、営業ビルと企画ビルは市谷加賀町に建っている。そのほか、周辺の隣接した町にも工場や寮や関連会社が散らばっていた。でもみんな徒歩数分で行き来できる距離。
ひとつの会社がいろんな町に跨がる(マウスオンで町が分かれます)
会社名が町の名前になっているトヨタ町やスバル町と逆の意味で、物のスケールが分からなくなる現象だと思った。

時代を感じさせる町名

もうひとつ、時代を感じさせる、というか、最近にはないセンスでつけられている町名が多いのも目を引く。
江戸時代からそのままかという町名が並ぶ
江戸時代からそのままかという町名が並ぶ
この中でもたとえば市谷加賀町は、加賀藩主の屋敷があったのかな(正確には加賀藩主前田光高の正室、清泰院の屋敷)、市谷鷹匠町は鷹匠が住んでいたのかな、などと想像できるけど、払方町、納戸町、細工町なんてどんな由来だろう。ほかにも箪笥町、水道町、改代町、揚場町なんてのもある。

いったいどうなっているんだ。とりあえず全体をぐるりと歩いてみよう。

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