特集 2012年3月7日

オペラグラスでモニターを見るとスゴイ!

眼鏡型のオペラグラス。$4.30なので今だと350円くらい。ちょっと攻殻機動隊のバトーさんみたい。
眼鏡型のオペラグラス。$4.30なので今だと350円くらい。ちょっと攻殻機動隊のバトーさんみたい。
今回伝えたいのは表題の通り「オペラグラスでモニターを見るとスゴイ」と言う事だ。だが、文章や写真で伝えるのが凄く難しいので記事として紹介するか悩んでいた。

でもやっぱり伝えたい。だって、本当にスゴイから。もしかしたらテレビやYouTubeの見方が変わっちゃうかも知れない提案について書いてみたいと思います。
あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。

1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ」「30日間マクドナルド生活」の2冊。買ってくだされ。(動画インタビュー)

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> 個人サイト keiziweb DIY GPS 速攻乗換案内

景色を遠くから撮ってる写真や動画が特にスゴイ。
景色を遠くから撮ってる写真や動画が特にスゴイ。

言いたい事はタイトルで書いてしまった

今回の記事を通して言いたい事はタイトルの19文字で言い切ってしまったので、正直言ってもう書く事がない。まとめに移るか。

いやいやいや。

それもあんまりなので、どうスゴイかとか、オペラグラスの入手方について書こう。

100円ショップか海外通販で買えます

今時、オペラグラスは100円ショップでも売られている。ダイソーとキャンドゥに行ったら売っていたので2個買ってきた。
左がダイソー、右がキャンドゥ。
左がダイソー、右がキャンドゥ。
キャンドゥのは折りたたみタイプで倍率は2.5倍。
パッケージ写真からして黒いのかと思ったら赤かった。
パッケージ写真からして黒いのかと思ったら赤かった。
倍率が2.5倍あるのは良いのだが、調整しても近くが見づらいのが欠点。接眼レンズの幅を変えられないのでその点もマイナスである。

一方、ダイソーのオペラグラスは双眼鏡型で目と目の幅に合わせてレンズの位置を変えられる。
ダイソーのオペラグラス。
ダイソーのオペラグラス。
倍率は2倍で、視度の調整も出来るのでパソコンのモニターやテレビを見るのに適している。
広げられるので使いやすい。
広げられるので使いやすい。
100円ショップで買うならダイソーのオペラグラスがいいと思う。が、一番のお勧めは中国の通販サイトで買った眼鏡型のオペラグラスである。

以前「プラモデルカメラで写真は撮れるのか?」という記事でチラッと登場した。どうも使い道がないなーと思っていたのだが、遂に最高の使い方を見いだしのだ。
これがかなり良い。
これがかなり良い。
大きめの鼻当てがあったが、邪魔なので取ってしまった。
大きめの鼻当てがあったが、邪魔なので取ってしまった。

超お勧めしたい

買ったのはココ。今の値段は$4.30なので$1が80円として344円。海外通販といっても支払いはPaypalだし送料も無料なので難しい事はない。

倍率は3倍で、レンズは3種類切り替えられる。視度調整もあるので近くから遠くの物まで無理なく見られる。安物だが、割りと良く出来ている。

買ってそのままだと少し使いにくいので、鼻当てを切り取ってしまった。接眼レンズと目は近い方が僕の目的の場合都合が良いのだ。
鼻当てを切り取ったままだと鼻が痛いのでエポパテで鼻の形に合わせた鼻当てを工作。ゴムも着けて密着感を高めた。
鼻当てを切り取ったままだと鼻が痛いのでエポパテで鼻の形に合わせた鼻当てを工作。ゴムも着けて密着感を高めた。

手放しで使えるのが良い

普通のオペラグラスは手で持って見なければならない。リモコンとかマウスを操作するのに邪魔である。
手で持たねばならない。
手で持たねばならない。
が、眼鏡型オペラグラスは、手で持つ必要がないので楽だ。
手で持つ必要がないので楽。
手で持つ必要がないので楽。
こういう便利さやレンズの倍率などからこの眼鏡型オペラグラスはかなりお勧め出来る。

さて、どうスゴイのか?

例えば、雄大な景色の写真をモニターに写したとしよう。見えるのは写真だけかと言えばそうじゃなくてモニターの周りにあるスピーカーやキーボード、ゴチャゴチャした小物も見えてしまう。これでは没入感もへったくれもない。
ああ、モニターで風景写真を見てるなぁという印象でしょう。
ああ、モニターで風景写真を見てるなぁという印象でしょう。
これを、オペラグラスを通して見るとこんな具合に見える。
まるで、その場からオペラグラスで景色を見ているかのような没入感!蓼科に登りたい!
まるで、その場からオペラグラスで景色を見ているかのような没入感!蓼科に登りたい!
上の例の場合、一度に見える範囲は赤い線で囲ったくらい。モニターから離れればもっと広い範囲が見えます。
上の例の場合、一度に見える範囲は赤い線で囲ったくらい。モニターから離れればもっと広い範囲が見えます。
こういうゴチャゴチャした写真を全画面表示してオペラグラスで見ると楽しいです。クリックすると原寸大(1100万画素)の写真が表示されます。
こういうゴチャゴチャした写真を全画面表示してオペラグラスで見ると楽しいです。クリックすると原寸大(1100万画素)の写真が表示されます。
部屋を暗くして見ると更に凄い。まるでその場にいるような現実感や没入感を得られるのだ。

よく、ヘッドマウントディスプレイの性能を表現するのに「20m先にある750インチの画面を見ているかのような没入感」なんて表現を使うが、これも大体そんな感じ。目の前の20インチモニターが60インチになるのだ。大画面である。
凄いよ。
凄いよ。
しかも、首を動かして視点を変えれば見える景色も変わる(一度に画面全体を見られないから)。言ってみればヘッドトラッキングである。これはソニーのヘッドマウントディスプレイを超えた特徴だ。

もちろん静止画だけでなく、動画を見ても凄い。例えばYouTubeのフルハイビジョン動画とか。
オペラグラスを通して見ると、ISSに乗っているかのような臨場感です。見る場合は全画面表示にして下さい。
僕が生きているうちに宇宙旅行出来るかってのは夢の話だが、宇宙旅行をしているかのような気分なら今すぐにでも味わえる。オペラグラスとYouTubeがあればいいのだ。ロシアに30億円払ったりツライ訓練を受けたりする必要もない。お手軽である。

一人称視点の動画は没入感や臨場感を味わうのに向いている。例えば車載カメラの映像をオペラグラスを通して見ると楽しい。思わずカーブの先に視点が動いてしまう。
レースゲームやFPSなんかも楽しいです。難易度的には上がるけど。のような臨場感です。見る場合は全画面表示にして下さい。
映像によってはモニターやテレビから少し離れた方が良い感じに見えるものもある。例えば下の動画は、モニターから1mちょっと離れてオペラグラスで見ると良い感じに見える。モニターに近づいたり離れたりして試してみてください。
自転車に乗って撮った動画です。モニターから少し離れて見た方がスピード感と没入感を感じられます。
メネメネした音楽とメネメネした動画をオペラグラスで見るのも楽しい。ずっと見てると心が体を離れるような浮遊感を感じられる。
フラクタルがメネメネして気持ちいいです。
催眠術の動画っぽいですが、オペラグラスを通して見ると万華鏡みたいで綺麗です。
残念なのは、おろらくこれを読んだ多くの人がすぐに試せない事。会社や学校にオペラグラスを持ち込んでる人はいないだろうし、持ち込んでいても暗い場所で見るのは難しいだろう。

試して貰いたいが試す環境を整えるのが難しい気もするのがもどかしい。その点については是非頑張ってください。

3D写真を見るとまたこれがすごい!

ソニーのヘッドマウントディスプレイは有機ELパネルを2枚使って自然な立体視を実現している。酔っぱらった時ならウッカリ買ってしまいそうな程魅力的な商品だが、このオペラグラス式バーチャルリアリティでも立体視が可能だ。

赤青眼鏡とオペラグラスの両方を使うのだ。
3Dポータルでもらったやつ。
3Dポータルでもらったやつ。
こうやって見る。
こうやって見る。
オペラグラス式バーチャルリアリティに向いているのは、遠景を写した立体写真である。例えばコレとか。
そのまま赤青眼鏡で見たときは、いまいち立体感がなくてつまんない写真になっちゃったなと思っていたが、オペラグラスを通したら山で双眼鏡を覗いているような気分になれたのだ。

この写真はオペラグラスを通して見るのが正しい見方だったのだ。1年経ってようやく気付いてしまった。
この穴の3D写真も赤青オペラグラスで見ると凄かった。近くの穴と遠くの景色に距離感を感じて凄く良いのだ。普通に見るのとは違った面白さである。

一人称モノの映像を見るとスゴイです

たった数百円で、ある意味ではソニーのヘッドマウントディスプレイにも負けない没入感と臨場感を得られるライフハックである。もしうちにオペラグラスが転がっていたら試していただきたい。

特にスゴイには、一人称視点の映像なので是非そういった映像があったらオペラグラスを通して見ていただきたい。風景を写した映像、レースの映像、ゲーム画面、ここには書きにくい大人の映像など様々な一人称映像を楽しんでいただければと思います。

注意点としては、部屋を暗くしてレンズの向こうの映像に集中する事と、その場に自分がいると思い込む自己暗示である。その二つが揃えばまるで自分の目で見て、その場にいるかのような体験を出来るはずです。頑張って下さい。

あ。最後の最後になんだけど、もしかしたら視力が悪くて眼鏡かけてる人はオペラグラスの視度調整が上手くいかないかもしれません。眼鏡かけてオペラグラスを覗いた場合は視野が狭くて臨場感は得られないかもしれません。その場合は、コンタクトレンズを使うかレーシックしてください。
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