ひらめきの月曜日 2012年4月9日
 

古すぎてかっこいい!骨董自転車とは

猫ですら風景と認める自転車がある。
猫ですら風景と認める自転車がある。
ほとんど骨董品なんじゃないかと思う自転車がある。

さび付いてボロボロ、泥よけやカゴが取れてタイヤが曲がっていたりする。でも現役で使われている。

そんなゴミと遺産と実用の、ギリギリのところに位置する骨董自転車を眺めて回りました。

舞台は中国とインドです。
1975年愛知県生まれ。行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。
> 個人サイト むかない安藤 ツイッター

中国・広州の骨董自転車事情

中国は抱いていたイメージ通り自転車がとても多かった。車道でも歩道でも自由自在に自転車が走る。町のリズムに自転車の速度が合っているのかもしれない。

これだけ自転車が多ければ今回のお目当て、古い自転車もそれだけ多いはずだろう。
これは車道。大きな交差点の様子。車と自転車、そして歩行者が入り乱れるスクランブルぶり。
これは車道。大きな交差点の様子。車と自転車、そして歩行者が入り乱れるスクランブルぶり。
大きな町ではレンタサイクルが充実していた。もちろんこういう自転車は手入れが行き届いていてかなりきれいである。

自分で乗るならこっちの方がいいけど、今眺めたいのはそうじゃない。もっと古い自転車はないのか。
もちろん管理も行き届いている。中には電動のレンタサイクルもあった。さすが中国、自転車大国。
もちろん管理も行き届いている。中には電動のレンタサイクルもあった。さすが中国、自転車大国。
表通りのマクドナルドでは日本とあまり変らない価格でハンバーガーが売られていて、コンビニでは普通に菓子パンが買えた。地下鉄もバスも便利でほとんど日本にいるのと変わらない。

でも一歩路地を入るとやはりそこは中国、広い大地と長い歴史が産み出した骨董と呼ぶにふさわしい自転車にいくつも出会うことができた。

たとえばこれ
間違いなく骨董品。
間違いなく骨董品。
骨董自転車である。

前輪のリム(タイヤの内側にある金属)が崩壊しているのをはじめ、全体がほとんど自然に還ろうとしている。それをシダ植物が優しく迎える。

それなのに何重にもカギがかけられており、大切にされているのか放って置かれてあるのか判断しづらい。

正直ボロい。しかし骨董自転車という観点で見ると、かなりレベルの高い作品である。見る人が見れば自転車の販売価格を骨董的価値が追い抜いているんじゃないだろうか。物は一度価値が無くなった後、再び高くなることがあるのだ。

こちらも中国・広州で見つけた骨董自転車。
へたー。
へたー。
全体的に下につぶれた感じがする。タイヤもブレーキも生きているのでまだまだ現役で走行可能だとは思うが、シートの朽ち果て方がなかなか芸術的で、常に立ちこぎを強要されるだろう。一つ前の骨董に比べるといささか若い気もするが、だからこそこれからの成長が期待できる一品である。これからも厳重にカギをかけて放って置いてもらいたい。

骨董手前だがなかなか味のある自転車もあった。
無骨なデザインから本気度合いがうかがえる。
無骨なデザインから本気度合いがうかがえる。
股の部分のフレームがパイプ二本である。一本折れても走れるんだぜ、そんな男気あふれるフォルム。単に一本だと売るの不安なだけかもしれないが。

あとこの自転車にはカゴに猫が寝ているのがいい。猫にとってもはやこの自転車は動かない物として認識されているのだ。
ぐたー。
ぐたー。
ほかにも中国の自転車には荷台を改造して人が座れるようになったものが多かった。
荷台のクッションは自作だと思う。
荷台のクッションは自作だと思う。
後ろに女の子を乗せるときのための備えだろうか。家のソファーをひっぺがして乗っけときました!的な工作がまたマッチョな魅力を倍増させている。

こっちも自作が光る一品だ
かごが灯油のタンク!
かごが灯油のタンク!
荷台にクッションまではなんとなく読めたが、かごに灯油のタンクは予想できなかった。さすが中国、奥が深い(そして自転車がボロい)。

今回の記事の趣旨とは違うが、他にもどうかしちゃってる自転車も見つけたのでおまけに紹介したい。
なんだろう、このもやもやするかっこよさは。
なんだろう、このもやもやするかっこよさは。
子供が欲しい部品全部選んで組み上げた、みたいな自転車である。プラモで出たら買うレベル。

業務使いいろいろ

中国、そしてあとで紹介するインドでもそうだが、骨董価値に加え、業務使いされている自転車をたくさん見かけた。日本だとすぐに軽トラを使いたがるが、このくらいならば自転車でいけるんだ、と認識を改めさせられる。
かなり使い込まれた自転車にガスボンベを装着している。無茶だ。重くてバランス悪いのではないか。やはり常に右へ右へと振れていた。
かなり使い込まれた自転車にガスボンベを装着している。無茶だ。重くてバランス悪いのではないか。やはり常に右へ右へと振れていた。
こちらもほとんど骨董の域に達しつつある自転車に大量のサトウキビをオン。正面衝突したらサトウキビが全部相手に突き刺さる。
こちらもほとんど骨董の域に達しつつある自転車に大量のサトウキビをオン。正面衝突したらサトウキビが全部相手に突き刺さる。
自転車大国中国はやはりすごかった。これを超える国があるのか、と思っていたがインドがなかなかいい線行っていたので紹介したい。

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