特集 2012年4月28日

朝5時の団子が一番うまい

みたらし団子が一番美味しい時間を探ります!
みたらし団子が一番美味しい時間を探ります!
夜中に食べる何かが異常に美味しかったりすることがある。太るかもしれない、次の日胃もたれするかもしれない、そんな危険と表裏一体なのが、美味しさにつながっているのだろうか。

しかし、「夜中」といっても長い。せっかく危険を冒すのならより美味しく食べたい。そこで、一番美味しく食べられる夜中を探してみたいと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

夜中の団子がいまマイブーム

先日、夜中に目が覚め、小腹がすいていたので家にあったみたらし団子を食べた。いつも食べている大量生産された手作りでも、手作り風でもない普通の105円で買ったみたらし団子だ。それが感動するほどに美味しかった。日中のみたらし団子とは違う深みというものが感じられたのだ。真夜中マジックである。
いつも食べているみたらし団子
いつも食べているみたらし団子
高級な食材を使うでもなく、好きな女性が作ってくれたものでもなく、普通のものなのに夢のような美味しさ。これを分析するというのがこの企画だ。夜中の何時がいったい一番美味しいのかを探るのである。睡眠時間は7時間がベスト、というような夜中に団子を食べるならこの時間! みたいなものがあるはずなのだ。
せっかく食べるなら美味しく食べたいじゃない!
せっかく食べるなら美味しく食べたいじゃない!
実験方法は簡単。今日は1時、明日は2時と毎日一時間ずつ時間をずらし、夜中に団子を食べるだけ。なるべく同じ条件にするべく食事は19時と決め、メニューも全日もやしを炒めたのを豆腐に乗せたものとした。寝る時間は0時である。これにより本当に美味しい団子時間が分かるはずだ。
早速実験開始です! まずは1時
早速実験開始です! まずは1時

1時のみたらし団子

0時に布団に入ったけれど、「みたらし団子を食べるんだ!」とクリスマスイヴの子供のように興奮してしまい寝付くことができず、1時を迎えてしまった。単純。こんなにみたらし団子を楽しみに思ったことはない。その時点で普段より美味しく食べられる気がする。
やっぱり美味しい!
やっぱり美味しい!
クールが売りの反抗期の少年でも笑ってしまうほど美味しい。普段食べるみたらし団子が果汁10%だとすればコチラは、もうその果物自体を齧っているような感じだ。間違いなく夜中に食べる団子は美味しいようだ。
この先も寝起きの私の写真が続くので、ここでお花の写真をどうぞ!
この先も寝起きの私の写真が続くので、ここでお花の写真をどうぞ!

甘みの2時

次の日は2時に起きてみたらし団子を食べた。目覚ましをかけて起きるには、様々な理由があると思うけれど、団子を食べるため、というのは僕の人生では初めてのことだ。2時といったら寝付いてすぐ。しかし、みたらし団子が楽しみで寝起きはよかった。
0時に寝て2時に起床!
0時に寝て2時に起床!
猫騙しを食らったかのように起き上がり団子をほお張る。するとどうだろう。みたらし団子の甘みが体中に染み渡る。料理漫画なら1話まるまる美味しいという表現に費やすほど美味しいのだ。1時より確実に2時の方がみたらし団子が美味しくなっている。そして、2時から寝癖も発生するようだ。
美味いよ! (1時にはなかった寝癖ができている)
美味いよ! (1時にはなかった寝癖ができている)

印象に残らない3時4時

夜が深まれば深まるほど美味しく感じるのではと思ったけれど、そうではないと知ったのは3時4時のみたらし団子だった。昼間に食べるみたらし団子と変わらない。その時間に起こされたキツさの方がむしろ際立った。
3時のみたらし団子(普通の美味しさはあるけれど)
3時のみたらし団子(普通の美味しさはあるけれど)
睡眠にレム睡眠とノンレム睡眠があるように、舌にも多感な時期と反抗期みたいなものがあって、時間によって味の感じ方に違いがあるのかもしれない。あるいは舌が寝ているとも考えられる。起きて遅くても1分後にはみたらし団子を食べているのだ。その時に書いたメモを見ないと、僕自身団子を食べたこと自体もそんなに覚えていないレベル。みんな寝ぼけているのだ。
4時のみたらし団子、普通
4時のみたらし団子、普通

コクの5時

2時が美味しい団子のピークなのかとあきらめかけた5時に感動が訪れた。連日のみたらし団子に感動が薄れかけている5日目だったが、美味しさの嵐ともいえるこの実験でのハイライトが起こったのだ。眠気も覚める感動だ。
空も明るくなりかけている
空も明るくなりかけている
口に団子を放り込んだとたんに感じるコク。2時は甘さが体に染み渡ったが、5時は違う。みたらし団子のコクを深さを感じることができたのだ。その時に書いたメモには「甘みの2時、コクの5時」と書かれ「大人は5時だと思う」と続けれられていた。コーヒーでいえばブルーマウンテンのような上質な味なのだ。
来たよ、来たよ、美味しさの嵐!
来たよ、来たよ、美味しさの嵐!
5時に起きてよかったと心から思う。安いものを美味しく食べるにはこちら側の努力も必要なのだ。運動した後に食べるのも美味しいかもしれない。空腹は最高の調味料と言ったりもする。しかし、運動はキツいし、空腹は耐えられない。それが5時に起きるだけで感動の美味しさ。食べたらまた寝ればいい。寝て食べて寝る。天国じゃない。
テンションが上がってピースをしてしまう
テンションが上がってピースをしてしまう

大人の団子は5時、子供は2時

この後も6時7時と実験は続けたけれど、5時の美味しさを超えることはできなかった。美味しい団子を食べるには5時なのだ。子供は甘ささえあればいいだろうから2時でいいだろう。5分で食べて、5分で歯を磨き、そしてまた寝る。楽に美味しさを味わえる。

年を取ると早く目覚めるが、この時間に何かを食べると美味しいと体が知っていて目が覚めるのではないだろうか。同じ食べるなら美味しく食べようと思う無意識な欲求によって目が覚めるのだ。有意義な実験であった。
次は豚しゃぶで実験したい!
次は豚しゃぶで実験したい!
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