はっけんの水曜日 2012年6月6日
 

小林製薬の製品名が面白い

アイボンって、ボンの意味は「生まれる」の「Born」らしいです。
アイボンって、ボンの意味は「生まれる」の「Born」らしいです。
小林製薬の製品名が好きだ。独特の言語感覚、ダジャレみたいだったり、横文字のようでいて全然日本語だったり。名前を読むだけで楽しくなってしまう。

今回は小林製薬の製品名を探って、ぼくもあのネーミングセンスを身につけてみようという試みです。
あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。 1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ」「30日間マクドナルド生活」の2冊。買ってくだされ。
> 個人サイト keiziweb DIY GPS 速攻乗換案内

今回の構成

今回の記事はこういう構成になっています。

1ページ目と2ページ目、小林製薬の製品名を分類、傾向を探ります。3ページ目と4ページ目は色んなものをリネーミングしてみたいと思います。
ズラリならぶ色んな製品。
ズラリならぶ色んな製品。

まずはネーミングを知ろう

まずは小林製薬の製品がどんな名前なのか改めて調べなくてはならない。近所のドラッグストアとホームセンターに行ってみた。

並んでた小林製薬の製品名はイメージ通りにいい感じだった。売り場でもよく目立つ。
アンメルツヨコヨコ。ポップにも「ヨコヨコ!の響きでお馴染み☆」って書かれてる。ヨコヨコは塗る部分は横を向いてるからだそうな。
アンメルツヨコヨコ。ポップにも「ヨコヨコ!の響きでお馴染み☆」って書かれてる。ヨコヨコは塗る部分は横を向いてるからだそうな。
アイボン。4文字の名前で強烈なインパクトです。
アイボン。4文字の名前で強烈なインパクトです。
熱を冷ますから熱さまシート。「熱さましシート」ではないところが小林製薬っぽい。
熱を冷ますから熱さまシート。「熱さましシート」ではないところが小林製薬っぽい。
喉に塗るから「のどぬーる」。最後の部分を伸ばす名前も多い。
喉に塗るから「のどぬーる」。最後の部分を伸ばす名前も多い。

一応傾向はあるっぽい

他にも色々と小林製薬の製品を見つけた。あと、Webサイトを見たらすごくたくさん載っていた。全部は無理だったけど、代表的な製品名を系統別に分けていったら一応傾向っぽいものが見えてきた。

ケア系

・コムレケア(こむら返り)
・サカムケア(指のさかむけ)
・ブレスケア(息リフレッシュ)


対象の後に「ケア」が付くタイプである。ケアは保護、心配、気をつけるなどの意味があり、語感的には治療するイメージがある。ファイナルファンタジーってゲームでは回復魔法がケアルって名前だ。

それぞれこむら返りやさかむけに対応する治療薬って事で名前から意味がわかりやすい。
これは成分の「リドカイン」をもじったんじゃないかと思う。ラナはポーランド語で傷って意味があるらしいが、ちょっと違うか。
これは成分の「リドカイン」をもじったんじゃないかと思う。ラナはポーランド語で傷って意味があるらしいが、ちょっと違うか。

ノン

・アットノン(傷跡を目立たなくする)
・ズッキノン(肩こりからの頭痛に効く)
・チクナイン(ちくのう症、慢性鼻炎に)

ケア系と同じで、対象の後に「ノン」が付くタイプ。傷跡や痛みを無くすという意味で、薬の名前として判りやすい。

チクナインは何かの痛みを和らげるのかと思ったらちくのう症の「チク」だった。言われてみれば判りやすい。
去年指切った後しばらく塗ってたけど、いまいち効果はよく判らなかった。
去年指切った後しばらく塗ってたけど、いまいち効果はよく判らなかった。

ラック

・イララック(気持ちを穏やかにする)
・シビラック(手足の痺れに)

これも接尾語系で、「ラック」が付く。おそらく「楽」と掛けている。薬なので「運」の意味のラックではないだろう。

そういえば便秘薬には「ラック」が付く物が伝統的に多い。そこら辺にも引っかけてるのかも知れない。
これはエスエス製薬の便秘薬「スルーラック」。
これはエスエス製薬の便秘薬「スルーラック」。

ピタン

・ナリピタン(耳鳴り)
・カゼピタン(鼻づまり)
・ガスピタン(お腹の張り)

これも判りやすい。ナリピタンは語尾に「〜なり」って付いちゃうコロ助とかに飲ませると、あの変なしゃべり方が直る薬である。

風邪ピタン、ガスピタンなんかも判りやすい。僕はおならがどうにも多く、僕がプリプリとおならをすると妻がプリプリと怒るので、あとでガスピタンを買ってきてみようかなって思った。
おそらく、今僕が最も飲むべき薬。
おそらく、今僕が最も飲むべき薬。

文字重ね

・熱さまシート(冷感シート)
・サカムケア(さかむけ)
・なめらかかと(かかとをしっとり滑らかに)
・ケシミン液(シミを防ぐ)

名前と機能の間の音が同じ場合に重なってる部分を1文字削っちゃうパターンだ。「熱冷ましシート」「さかむけケア」「なめらかかかと」「ケシシミン液」って書いちゃうと、声に出しても文字で書いてもわずらわしい印象がある。

薬剤師などに名前を伝える場合でも言いやすいってのは重要だ。その点、小林製薬の製品名はよく考えられていると思う。
パッケージデザインも判りやすい。
パッケージデザインも判りやすい。

ダジャレ

・ファイチ(ファイト+血=貧血薬)
・ツージーQ(お通じ)
・ヒガサンヌ (UVカットスプレー)

貧血薬がファイト+血でファイチってのは、ダジャレとしては相当な冒険だと思う。これだったら、例えば疲れ目に聞く目薬はファイメで良い事になる。

ツージーQは便秘薬だが、ロック歌手のスージー・クアトロをもじってるんじゃないかと思う。これもかなりダイナミックなネーミングだ。

ヒガサンヌは日傘を差してる女性のイメージで、UVカットスプレーを表している。良く出来た名前だと思う。
見つけたとき「マジかよ」って思った。
見つけたとき「マジかよ」って思った。

名詞+なぜか伸ばす

・のどぬ〜る(喉に塗る)
・ナイシトール(内臓脂肪を取る)
・しみとり〜な(服の染みを取る)
・シコンコート(歯根を守る)
・フェミニーナ軟膏(女性用かゆみ止め)

薬の名前としてよくあるのがこれ。例えば「のどぬ〜る」は「ノドヌル」って4文字カタカナにしてもありそうだが、敢えて平仮名で伸ばしてみるってのが良い。

「しみとりーな」は洋服の染みを取る液体で、「シミトリン」とか名前を付けると「ケシミン」とかぶるから敢えて外したのだろう。
これも語尾を伸ばす系。デリケートゾーンって表記にドキドキする思春期脳。
これも語尾を伸ばす系。デリケートゾーンって表記にドキドキする思春期脳。

命令形

・メグリナ(血の巡りを良くする)
・トマリナ(歯茎下がりを防ぐ)
・しみとり〜な(服の染みを取る)

頭に「ちょっと」って付けたくなるタイプがこれら。僕の中では、「ちょっとトマリナ!」って、スカートと髪の毛が長いスケバンに後ろから命令されるイメージである。

南野陽子さんみたいな人(2代目麻宮サキのイメージ)に「ちょっとメグリナ!」とか「ちょっと染みとりーな!」って言われるわけだ。ゾクゾクする。

描写系

・トイレその後に
・チン!してふくだけ
・髪の毛集めてポイ
・トイレットペーパーでちょいふき
・ブルーレットおくだけ

もう、なんの説明もないパターン。名前が機能や使い方をそのまんな表している。これぞ小林製薬!というネーミングである。

小林製薬の製品はパッケージのおもて面だけ見れば使い方も機能も全て判るのがすごい。
裏面を見る必要がないくらいすごいパッケージだと思う。
裏面を見る必要がないくらいすごいパッケージだと思う。

なんとか中

・食器洗い機洗浄中
・クエン酸洗浄中
・ステンレス水筒洗浄中
・ポット洗浄中
・電気ケトル洗浄中


「おまえどこ中?」「ポット洗浄中」って、そんな話じゃなくて。

これらも小林製薬っぽい。例えば、バルサンを家で炊くときにドアに「バルサン中」って書いた張り紙を貼ったりするが、それをそのまま名前にしちゃってるのだ。

ポットの横に「ポット洗浄中」の箱があったら、「ああ、洗浄中なのね」って一目でわかる。
トイレ洗浄中ってのもストレートでいいが、「さぼったリング」ってのも秀逸。
トイレ洗浄中ってのもストレートでいいが、「さぼったリング」ってのも秀逸。

分類出来ないけど小林製薬っぽい

・鼻スースースティック(かぐと鼻がスースーする)
・あせワキパット(脇の汗を吸うパット)
・天使のミミクリン(耳掃除セット)
・ボーコレン(膀胱炎治療薬)
・フキディア(吹き出物治療薬)
・キズアワワ(傷を泡で消毒)
・キズドライ(傷をサラッと消毒)
・ナイトミン(夜+睡眠)


これらは上手く分類出来なかったけど小林製薬っぽい製品名。名前を見れば大体機能がわかるし、口に出して言いやすい。どこかドラえもんの秘密道具っぽい雰囲気もあり、ナイスネーミングの宝庫であった。
小林製薬3連発。パッケージデザインもよく出来てると思う。
小林製薬3連発。パッケージデザインもよく出来てると思う。
次のページでは、他社の製品名はどうなのかを見ていきたいと思います。

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