フェティッシュの火曜日 2012年7月3日
 

伊豆でハリネズミを探す

本当にいたよ!ハリネズミ!!(みなさんはハリネズミを見つけても素手ででは触らないでください。)
本当にいたよ!ハリネズミ!!(みなさんはハリネズミを見つけても素手ででは触らないでください。)
伊豆では本来日本にはいない動物であるハリネズミがたくさん繁殖していると聞いた。
あのハリネズミが日本にいる!?外来種問題が取り沙汰される中、実にけしからんことである。だがそれはそれとして、本当にかの有名な観光地をハリネズミが闊歩しているならちょっと見てみたい。
1985年生まれ。生物を五感で楽しむことが生きがい。好きな芸能人は城島茂。

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伊豆初訪問は夜中

というわけで伊豆は伊東市へとやってきた。僕にとって初となる訪問だ。
伊豆といえば見るべきもの、訪れるべき場所が尽きない名所の宝庫である。しかし今回は個人的な都合で関東から終電で現地入りし、徹夜で捜索したのちに翌朝の始発で帰るというタイトスケジュールを余儀なくされた。
どうやら今回の旅はハリネズミ探し一色で終わりそうだ。
一度来てみたかった伊豆シャボテン公園。しかし当然ながらすでに閉園時間。
一度来てみたかった伊豆シャボテン公園。しかし当然ながらすでに閉園時間。
事前に調べたところ、どうやらハリネズミは伊豆高原に多く生息しているらしい。伊豆高原というとあれか。伊豆シャボテン公園の辺りか。
かわいいシャボテン公園のマスコット(?)も闇夜に照らし出されるとちょっと怖い。
かわいいシャボテン公園のマスコット(?)も闇夜に照らし出されるとちょっと怖い。
というわけでハリネズミ探索行のスタート地点はひとまずシャボテン公園とした。
公園の看板を見て初めて、「ああ、伊豆に来たんだなあ」と思えた。とっくに閉園時間だから入れないけどね。

見るものすべてがハリネズミに

さて、ハリネズミの探し方だが至って簡単。林道とその脇の怪しい茂みをひたすら目視でチェックしていくだけだ。
延々と山沿いの道を歩く。「幽霊が出そう…」的なことを一瞬でも考えたら負けだ。
延々と山沿いの道を歩く。「幽霊が出そう…」的なことを一瞬でも考えたら負けだ。
まだ見ぬハリネズミについて、「大きさはハンドボールより一回り小さいくらいかな?」「ライトで照らしたら白っぽく見えるんだろうな。」などとイメージを膨らませながら歩く。
しかしそれがいけなかった。
あっ!ハリネズミ!?…じゃない。ゴミは持ち帰ろう!
あっ!ハリネズミ!?…じゃない。ゴミは持ち帰ろう!
疑心暗鬼というのか。視界に飛び込んでくるものがゴミだろうが木の枝だろうがなんでもかんでもハリネズミに見えてしまうのだ。
こんなハリネズミとは似ても似つかぬものまで本気で見間違えた。暗闇って判断力を鈍らせるね。ゴミは持ち帰ろう(怒)!
こんなハリネズミとは似ても似つかぬものまで本気で見間違えた。暗闇って判断力を鈍らせるね。ゴミは持ち帰ろう(怒)!
ゴミに一喜一憂していると視界の隅で何かがキラリと光った。
玉虫色に輝くキミは…。
玉虫色に輝くキミは…。
タマムシだ!綺麗!本命のハリネズミじゃないけど心躍る。
いい加減、道端を這っている虫やらヘビやらを脊髄反射で拾う癖を治したい26の初夏。

ハリネズミ発見!

捜索開始から3時間。拾ったタマムシをサクラの木の枝に放した直後の出来事だった。
ふとライトで照らしだした路上に奇妙な物体が転がっているのに気付いた。
ん?
ん?
巨大ないが栗のようなタワシのような何か。これはもしや…。
間違いない!
間違いない!
ハリネズミだー!!本当にいたのか!脳みそが瞬時に活性化するのがわかる。やったぜー!
ちょっかい出しても逃げず。
ちょっかい出しても逃げず。
しかしこのハリネズミ、動かない。
木の枝で小突いても微動だにしない。よほど針の武装に自信があるらしい。
実際、指先で針を触るとチクチクと痛い。これは良い防衛手段だ。
体毛(針)を拡大。これはちょっと素手では触れない。怪我するだろうし、野生動物は雑菌が怖い。
体毛(針)を拡大。これはちょっと素手では触れない。怪我するだろうし、野生動物は雑菌が怖い。
顔やおなかの写真を撮りたいのだが、顔を伏せて縮こまったまま一向に動かない。
実際はおびえていたのだろうが、このときの僕にはなぜか「ふん。捕まえられるもんなら捕まえてみろよ。出来ないんだろ?」とでも言わんばかりの態度に映ったので、皮手袋をはめて捕まえると言う強行手段に出た。すると!
ぎゃああああああああああ!
ぎゃああああああああああ!
ギュウウウっと全身を使って指を絞めあげられた!
痛てえええええええええ!!いや、皮手袋はめてるから大して痛くはないんだけど、これが素手だったらと思うと叫ばずにはいられない。
何!?こんなアグレッシブな攻撃手段があったの!?
丸まりたいだけだったみたい。ちなみにこの写真はお腹側を上にして撮ってます。どこが顔だかどこが足だか全然わからない。
丸まりたいだけだったみたい。ちなみにこの写真はお腹側を上にして撮ってます。どこが顔だかどこが足だか全然わからない。
このハリネズミは敵に襲われるとダンゴムシのように体を丸めることができるのだ。指を絞められたのはトランスフォーム中にたまたま巻き込まれただけだったのかもしれない。ちなみに丸まっても数十秒放置すると元の体制に戻る。
やっと見せてくれた御尊顔。大変かわいい。
やっと見せてくれた御尊顔。大変かわいい。
ところで、どうやらこのハリネズミは中国大陸からやってきたアムールハリネズミ(別名マンシュウハリネズミ)という種類らしい。かわいらしいので昔ペットとして輸入され、持て余した心無い飼い主が遺棄した個体がここ伊豆で野生化してしまったようだ。
これだけかわいければ飼いたくなる気持ちもわかるが、最後まで面倒を見ないのはいただけない。

さらに二頭!

一頭目発見から約一時間、道路沿いの茂みからカサカサという小さな音が聞こえたので覗いてみると…。
ハリネズミ!
ハリネズミ!
しかも二頭!!
しかも二頭!!
林床に寄り添うように二頭のハリネズミが!つがいだろうか?
一晩で三頭も見つかってしまうとは!本当にたくさんいるんだなー。
正面顔もかわいい。
正面顔もかわいい。
あまりの嬉しさに一人茂みの中で夢中になってシャッターを切った。
ふと東の空を見ると、もう夜が白み始めていた。

飼ったり移動させたりしちゃダメ!!

ところで、今回観察したハリネズミは不本意ながらその場に放置した。
本当は動物園など、しかるべき施設に持ち込んで保護してもらいたかったのだが、現在アムールハリネズミは「特定外来生物」として飼育や生きたままの輸送が禁止されているのだ。法律で決まっていては従うほかあるまい。
ちなみに神奈川県小田原市ではナミハリネズミという別種のハリネズミが繁殖しているそうだ。近いうちにそちらも探しに行きたいなあ。
道中に突如出現した恐竜。びっくりした。
道中に突如出現した恐竜。びっくりした。
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