特集 2012年7月3日

Ziplocでうきうきしよう

見るとうきうきしてくる、これがジップロックだ!
見るとうきうきしてくる、これがジップロックだ!
ジップロック。ご存知食品保存ビニールパックや同じく保存ケースのブランド名だ。

以前から私はこのジップロックが袋も箱も好きだった。なんでだろうと思うのだが、周囲の様子を見渡すと概ね女性に同じような気持ちを抱く人が多いようなのだ。

今日はこのジップロックの魅力について改めて向かい合ってみたい。
東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてデイリーポータルZの編集部員に。趣味はEDMとFX。(動画インタビュー)

前の記事:フォー専門店が女性専用車両のようだ

> 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes

ジップロックは「ジップロック」だけじゃない?

ジップロックを愛する気持ちについて「同じような気持ちを抱く人が多いようなのだ」と冒頭に述べたが、そうでない、そもそもジップロックというものをぼんやりとしか分からないという方も多いと思う。

ジップロック、こういうやつである。
食品保存袋としてのジップロック
食品保存袋としてのジップロック
食品を入れ、ぴったりとジッパーで密封できる袋だ。

冷凍→電子レンジによる解凍が可能なタイプや、冷蔵保存に適したもの、主に収納するだけのものなどの種類がある。

さて、上記写真はいわゆるジップロックだが、以下のようにジップロックブランドではない食品保存用のビニールバッグも世の中には多数存在する。
スーパーに売っていたプライベートブランドの保存袋。純正ジップロックより安い
スーパーに売っていたプライベートブランドの保存袋。純正ジップロックより安い
どうだろう。

いや、「どうだろう」と急に言われても困りますよね。

私は上の写真もまあまあジップロックでいいかな、と思っているのだ。発言する場合は「ジップロック的なもの」ということが多いだろうか。

要するに「ジップロック」といわれて指すものはブランドそのものではなく、食品保存用のジッパーのついたビニール袋、ということで今回はすすめさせていただきたいのです。
ちなみに、ジップロックブランドはコンテナーと呼ばれる容器も展開している。これも女の生きる道にとって超重要ではあるのだが、とりあえず今日は袋の方に絞ろう
ちなみに、ジップロックブランドはコンテナーと呼ばれる容器も展開している。これも女の生きる道にとって超重要ではあるのだが、とりあえず今日は袋の方に絞ろう

ウキウキするジップロック、しないジップロック

まず私が主張したいのは、ジップロックには良し悪しがある、ということだ。

純正品とそうではないジップロックがあるからには、ジップロックの世界に良し悪しがあるのも当然である。

重要なのは、ここでいう良し悪しは製品レベルの話ではないこと。あくまでもテンション的な意味合いなのだ。持ってウキウキするかどうか、である。

ウキウキするジップロックは「良し」そうでないジップロックは「悪し」だ。

基本的に純正ジップロックはすべて良しだと私は思っている。なにしろロゴがかっこいい。

実は純正ジップロックもちょっと前まで表面にロゴが小さくしかプリントされておらず若干残念だったラインもあった。が、最近新しく買ったらロゴ押しに規格変更されていた。

メーカー側もジップロックに必要な「ウキウキ」について気がついたのではないか。
左:フリーザーバック、右:イージージッパー。 Ziplocのロゴがいかす。以前はフリーザーバックの方はロゴが小さくしかプリントされていなかった
左:フリーザーバック、右:イージージッパー。 Ziplocのロゴがいかす。以前はフリーザーバックの方はロゴが小さくしかプリントされていなかった
ちなみにさきほどご紹介したプライベートブランドのジップロック的なもの。丈夫で使いやすく製品としては申し分ない。が、ウキウキするかどうかというとしない。

すごく個人的なものの見方ではあるが、なんとなくわかっていただけるのではないでしょうか。

用途の広がり、そしてジップロックのファッション化

持ってウキウキするかどうかで良し悪しが決まる。

これでピンと来た方もいるだろう。そうなのだ、洋服と同じなのである。ジップロックはもはや単なる台所用品ではないのだ。ファッションなのだ。

実際、輸入物のジップロックをおしゃれに紹介するような主婦雑誌もある。

ジップロックのファッション化を加速させたのは、その用途の広がりだろう。この写真を見て欲しい。
かわいいジップロックにハンカチが
かわいいジップロックにハンカチが
これ、私が友人から貸したしたハンカチを返してもらったときの写真である。

貸したものを返すくらいなので、大げさなラッピングはいらない、でも裸で返すのもどうかと思う。そこでジップロック、しかもかわいいジップロックが活躍するというわけだ。

実用品でありながら、ラッピング用品にもなる。それがジップロックなのだ。

「かわいい」ジップロックの台頭

さらに別の友人も見たことのないかわいいジップロックで私に忘れ物を届けてくれたことがあった。その際の会話を聞いて欲しい。

「ありがとう! わたし、ジップロック大好きなの!!」
「わたしも!!」

こんな会話が成立するほど、ジップロックのファッション性、萌え度も高くなってきているのだ。
そのとき友人が忘れ物を入れてくれたジップロック(的なもの)は今でも薬入れに使っている
そのとき友人が忘れ物を入れてくれたジップロック(的なもの)は今でも薬入れに使っている

セレブの財布はジップロック

ファッションといえば、セレブにはジップロックを財布として使っている方々がいる。

現在までに私が確認したのは2人。料理愛好家の平野レミさんとパリス・ヒルトンさんである。

つけた「さん」に違和感があるほどパリス・ヒルトンともなると遠い存在だが、財布がジップロックだと思うとまた急に近しい。パリスちゃんと呼んでもいいくらいだ。

ちなみに平野レミさんはTwitterで自身の財布がジップロックであると公言、パリス・ヒルトンさんはジップロック財布を使っているところをパパラッチされていた
というわけで、私も財布をジップロックにしてみました。おかげで現在の所持金が176円しかないことが判明。便利!
というわけで、私も財布をジップロックにしてみました。おかげで現在の所持金が176円しかないことが判明。便利!
あわててお金をおろし、そしてまたジップロックを買った
あわててお金をおろし、そしてまたジップロックを買った
正直、財布がジップロックってどうよと思っていたのだが、透明で中身が見えるのは財布残額の管理が下手でよくレジで「すみません、財布にお金がありませんでした」と告白する私にはぴったりだ。

カード類は分けて、現金だけジップロックというのもありかもしれない(そうすれば、高額な支払いの場合はカードケースからすっとクレジットカードを出せばよく、格好もつくじゃないか)。

……と、思っていたがコンビニで、知人の店で、飲み会でとジップロック財布を使ううちにやはりどうしようもなく恥ずかしいことに気づいてやめたのだった。

セレブへの道は遠い。

ペンケースには専用品も

文房具専用ジップロックというのもある
文房具専用ジップロックというのもある
上の写真のジップロックはバー文具のきだてマスターにいただいた宝の1枚、Heftyというメーカーの「スクールバッグ」。

これ、文房具専用のジップロックである。ペンケースなのだ。

こんなジップロックもあるんだ! とうれしすぎて、もったいないので何も入れずに毎日持ち歩いていたところ、酔っ払ったときに通常のジップロックと間違えてチャーハンを入れてしまい翌日泣きながら洗った。

そしてチャーハンはしっかり密封されていた。文具専用でもそこはビニールバッグである。

財布ははずかしかったが、ペンケースがジップロックというのは間違いなくありだ。

かわいいジップロックはどこにあるか

さて、話を戻そうか。

友達とのやりとりに使ったり、ましてや財布やペンケースにもしたりする。そうなるといよいよジップロックもかわいらしい方がいいだろう。

そんなかわいいジップロックはどこに売っているか。答えは家具屋だ。
IKEAのジップロック的なもの
IKEAのジップロック的なもの
いけてるジップロックとしてIKEAのバッグはファンの間では有名だと思う。

IKEAというと家具屋であるが、みんなしょちゅう行っている印象がある。そんなに家具なんて必要ないだろう、なぜそう何度も行くのか。

そう、みんなジップロックを買いに行っているのだ。

ヒカリエのすごさをジップロックで思い知る

さら渋谷のヒカリエもかわいいジップロックにおいて気をはいていた。

アメリカンファーマシーという輸入雑貨を多く扱うドラッグストアで見たこともないジップロックを販売していたのだ。
右端のイラストのかわいくなさ、これを商品化してしまうアメリカのセンスがたまらない。中央の蝶ののび太っぽさもポイント高いぞ
右端のイラストのかわいくなさ、これを商品化してしまうアメリカのセンスがたまらない。中央の蝶ののび太っぽさもポイント高いぞ
ヒカリエに対して、やる、やるとは聞いていたがやはり……との思いを新たにした瞬間であった。

やっぱり純正ジップロックが好き

イラスト入りのジップロックは他にも純正ジップロックから出ていたり、雑貨屋さんに行くと輸入物が売られていることも多い。

しかし、こういったものにひととおり心を躍らせたらやはり戻りたいのはイラストのない基本の純正ジップロックである。

そしてここにひとつのジップロックをご紹介したい。
「BIG BAGS」というライン
「BIG BAGS」というライン
これ、私が当サイトのラジオ番組でジップロックが好きだ好きだといいまくっていたところ読者の方が送ってくださったものだ。

それまで、こんなでかいジップロックがあろうとは思ってもみなかった。

とにかく、でかい。
ジップロックを何だと思っているのかというでかさ
ジップロックを何だと思っているのかというでかさ
ジップロックなのに持ち手がついている(なぜならでかいから)
ジップロックなのに持ち手がついている(なぜならでかいから)

アメリカのジップロックがやばい

ロゴも入っているとおり間違いなく純正ジップロックである。本場アメリカで売られているものなのだ。

日本では現在ジップロックのバッグは4種類(柄付き、業務用を除く)だが、アメリカの展開はどえらいことになっている(米ジップロック製品情報ページ)。

写真で紹介したBig BagsはさらにXXLまで展開、さらにFlexible Totesというシリーズにいたるとほとんど箪笥か押入れかというサイズである。

やばすぎるので米Amazon経由で注文しようとしたのだが、手数料がやけに高すぎてひるんでいるところだ。話に聞くと上手に買う手立てはあるそうなのでいよいよ注文したいと思っている。届きしだい続報をレポートします。
どうしていいかまったく分からず、とりあえず分厚い漫画雑誌をつめたが、まだまだ入る
どうしていいかまったく分からず、とりあえず分厚い漫画雑誌をつめたが、まだまだ入る
ちなみにアメリカのジップロックについては日本では一部コストコなどで買えるそうだ。

私は片思いの女の子がいるという男子には「すみやかにその子をコストコに連れて行ってジップロックを買ってあげなさい」といつも言っている。

冗談じゃなく、まあまあの確立で付き合えるんじゃないかと思う。どうでしょう、女性のみなさん。

一旦落ち着いて料理の時間です

アメリカのジップロックについては語りだすとつい声がでかくなってしまう。うるさくてすみません。

ここで一旦落ち着いて料理をしてみたい。

アメリカだけではなく、オーストラリアのジップロック(ブランドとしては「ベターホーム」)には料理ができるものがある。

ジップロックを使った料理レシピというのも世の中にはあるが、料理をするためのジップロックもまた世の中にあるのだ。
これ! 見えるように収納していたらパッケージが日に焼けていた……
これ! 見えるように収納していたらパッケージが日に焼けていた……
私がジップロックジップロック言っていたら編集部の同僚橋田さんがオーストラリアから買ってきてくれたもの
私がジップロックジップロック言っていたら編集部の同僚橋田さんがオーストラリアから買ってきてくれたもの

ルクエのジップロック版

ルクエのようなシリコン製スチームクッカーが一時期流行したが、それと同じようなことができるビニールバックということだと思う。

レンジにかける時間が素材ごとに書いてある様子がまたぐっとくる。
主に野菜や肉、魚が書いてあるが、一番下に「ホットドック」との記述も。さすが欧米
主に野菜や肉、魚が書いてあるが、一番下に「ホットドック」との記述も。さすが欧米
ホットドックを数える単位は「1ホットドック、2ホットドック」
ホットドックを数える単位は「1ホットドック、2ホットドック」
ホットドックがないので、とりあずカボチャをふかしてみた。普通にレンチンするよりしっとりしあがったわ~
ホットドックがないので、とりあずカボチャをふかしてみた。普通にレンチンするよりしっとりしあがったわ~

まだ見ぬうきうきするジップロックをもとめて

ジップロック、一口に言ってもかわいいものやらでかいものやら機能がとがったものやらたくさんある。

世界にはまだ見ぬジップロックがきっとあるはずだ。今後ともその動向をなんとか追っていきたい。特にアメリカのジップロックの巨大化はおそらくまだ止まらぬはずであり、注目せねばと思っております。

来世はSC JOHNSONに入社する

現在、アメリカでジップロックブランドの販売権を持っているのはSC JOHNSONという会社らしい。サイトを見ると1998年から取り扱っているようだ。よし、来世はこの会社に入社しよう。

ここまできたら、もう来世はジップロックの販売に携わるしかないと思うのだ。

とはいえ一流企業である。入社はやはり一流大学を卒業していなければ難しいだろうか。ジップロックとともにあるためにも来世の私は頭が良いといい。
もし次も日本に生まれたら旭化成に入社するのも手だな。って、なんだろうこのまとめは
もし次も日本に生まれたら旭化成に入社するのも手だな。って、なんだろうこのまとめは

※この記事は当サイト主催のイベント「全日本フェティッシュ大会」(好きなものについて登壇者が発表しまくるイベント)での発表を記事として構成したものです。
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