ちしきの金曜日 2012年8月17日
 

針尾の無線塔がやばすぎる

アートもしくは悪夢っぽいが、本当にあるんだから驚く。
アートもしくは悪夢っぽいが、本当にあるんだから驚く。
空に向かって無限に伸びるコンクリートの塔。大正11年に作られた無線塔が大変やばいビジュアルをしている。

この塔については以前(2005年の拙記事)にも書いたことがある。が、いかんせん凄さが伝え切れてなかった。というか実物のあまりの凄さに、これはもう一度ちゃんと伝えなければ!と思った。すごいことは何回言ったっていいだろう。
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。
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スケール感おかしいだろう。
スケール感おかしいだろう。

言葉は要らない

今回の記事はとにかくビジュアルがすべてだ。文はオマケみたいなものなので写真だけ見て頂ければOK。見ればわかる。そのやばさが。
絶対おかしい。こんなものが、この日本に実在する。
絶対おかしい。こんなものが、この日本に実在する。
「これ何?!」という人のために最初に説明してしまおう。旧日本海軍が1922年に作った無線塔。太平洋戦争開戦を告げる暗号電文「ニイタカヤマノボレ」はここから発信されたとか。もっとも千葉県船橋市にも行田無線塔というのがあり、ニイタカヤマノボレはそこから送信されたという説もある。 行田の方は現在は団地と公園になっておりほぼ何も残ってない。一方、針尾のはご覧のような残りっぷり。地図で見ると緑の濃さが全然違う。
千葉県船橋市行田(別ウィンドウ
長崎県佐世保市針尾(別ウィンドウ
赤丸で囲った部分の拡大図が下のそれぞれの写真。
赤丸で囲った部分の拡大図が下のそれぞれの写真。
比較によってこの塔の圧倒的スケールを
比較によってこの塔の圧倒的スケールを
感じ取って頂ければ幸いです。
感じ取って頂ければ幸いです。
高さは136メートル。
東京スカイツリーが建造中だった頃、見た人が口々に
「やばっ!」
とか
「どうすんのこれ…?」
といった感想をこぼしていたが、おそらくそれは高さに対して細すぎることから来る不安感だったのではないだろうか。

それがもし一本のコンクリートの棒だったらどうだろう?
全体像。
全体像。
これが3本ある。
これが3本ある。
ところどころに小さな窓が。
ところどころに小さな窓が。
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下から見上げる

近づいて見てみよう。
人類が新たなステージへと進化する前触れみたいな光景が。(スタンリー・キューブリック監督をここに連れて来たかった)
人類が新たなステージへと進化する前触れみたいな光景が。(スタンリー・キューブリック監督をここに連れて来たかった)
動画でもどうぞ。
七年前に来た時とほぼ何も変わってない印象。
七年前に来た時とほぼ何も変わってない印象。
直径12メートル。周囲は38メートルあるらしい。
直径12メートル。周囲は38メートルあるらしい。
この角度で見上げると、天まで続いてるかに見える。
この角度で見上げると、天まで続いてるかに見える。
壁はよく見ると細長いコンクリートをいくつも繋げて作ってることがわかる。途方もない数だ。

※コンクリートを流し込むのに使った型枠の跡とのことです。
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周辺のその後

2005年の拙記事では建設中だった第二西海橋は2006年に完成し、無線塔鑑賞のベストポイントとなった。
新西海橋。橋の下に歩行者専用通路があり、なかなか楽しい。
新西海橋。橋の下に歩行者専用通路があり、なかなか楽しい。
その隣には(旧)西海橋。
その隣には(旧)西海橋。
西海橋はできた当初(昭和30年)、東洋一のアーチ橋と言われ多くの観光客が訪れた。その翌年には映画「空の大怪獣ラドン」で怪獣ラドンに壊され、さらに多くの観光客が訪れた。

ラドンはまた針尾上空も飛行したが、三本タワーはラドンの風圧にも耐えた(!)。
新西海橋建設と共に展望所なども新たに作られた。無線塔がじっくり鑑賞できる。
新西海橋建設と共に展望所なども新たに作られた。無線塔がじっくり鑑賞できる。
無線塔は一時、壊すような話もあったようだが、現在は保存する方向で進んでいる。以前は無かった説明看板も設置されていた。
説明看板もできていた。
説明看板もできていた。
「前方に見える三本の塔は、1922年(大正11年)旧海軍の手によって4年の歳月と1555万円(現在の金額で約250億円)の費用をかけて建設されたもので、高さが136m、塔の回りが38m、間隔が300mあり、正三角形となっている。
太平洋戦争開戦の口火を切った極秘電『ニイタカヤマノボレ-208』は、この送信所から発信したと言われている。
現在、この送信所は海上保安庁第七管区海上保安本部が所管している。」
(説明看板より)

こわいくらい凄い

凄さができる限り伝わるよう、写真をセレクトしたつもりだがどうだろうか?

90年の間には台風やら何やらいろいろあっただろうに、倒れもせずずっとこの姿を維持している。本当にすごい。正直、ちょっと恐いくらいだ。
まるでゼビウス。
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