特集 2012年8月18日

電子工作に女性の手を導入して便利にする

電子工作が華やかで便利になります!
電子工作が華やかで便利になります!
電子工作には「はんだ付け」が必要不可欠だ。はんだ付けを制する者が電子工作を制するのだ。はんだ付けこそが電子工作なのである。

そんな重要なはんだ付けなのだけれど、この行為にはどうしても手が足りない気がする。いつもそこで手間取るのだ。そこで、新たに手を作り出し、美しい電子工作を実現したいと思う。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

毒を塗られる心配

私の電子工作暦は決して長くない。そんな短い時間で感じたことがある。それは「手が足りない」である。電子工作の真髄である「はんだ付け」の際に手が足りなくなるのだ。どう考えても2本の手ではダメなのだ。
黒い何かと抵抗をはんだ付けしようと思うと、
黒い何かと抵抗をはんだ付けしようと思うと、
左手で抵抗を持って、右手ではんだを持つ。はんだごてを持つ手がない!
左手で抵抗を持って、右手ではんだを持つ。はんだごてを持つ手がない!
そう、はんだ付けなのに、はんだごてを持つ手が無いのだ。はんだごてを持たなければ、作業は先に進まない。しかし、手が足りないのだ。子供ならば泣いてしまうような状態。仕方が無いので、はんだを咥えて作業することになる。
はんだを咥えてはんだ付けを行う
はんだを咥えてはんだ付けを行う
しかしである。このはんだに毒でも塗られていたらどうなるのだろう。確かにはんだを咥えれば作業はできるが、はんだに塗られた毒は確実に僕の体を苦しめるだろう。はんだの咥える部分に毒が塗られていないと誰が断言できるだろうか。
矢印の辺りに毒が塗られていたら一発である
矢印の辺りに毒が塗られていたら一発である
相手はプロだ。この習性を知ってそこを狙ってくるだろう。狙わないはずが無い。部屋に忍び込みはんだの咥える部分に毒を塗るのだ。そんな危険を回避するためにも、咥えずに作業できる道具を作らねばならないと思う。
この習性がばれているのだ
この習性がばれているのだ

第三の手を作ろう

毒を回避するためにどうすればいいか考えた結果、第三の手を作ることにした。急に毒とか出てきてよく分からない展開だけれど、その危険をぜひ回避したいと思う。世界は危険に満ち溢れているのだ。
材料を買ってきました!
材料を買ってきました!
第三の手を作るために、型を取れる粉と石膏を購入した。別に難しい作業ではないと思うけれど、初めてのことなので、ドキドキしている。いくつになっても初体験というものはドキドキするものである。
計って、
計って、
まぜて、
まぜて、
流し込む
流し込む
「食べて、祈って、恋をして」というハリウッド映画のようなテンポで、まずは手の型をとる作業をすすめる。緑色の粉を水で溶き箱に流し込む。ここに手を突っ込み型を取るのだけれど、これがプルプルしていてくせになりそうだった。いくつになってもプルプルは嬉しいものである。
手を突っ込み型を取り、
手を突っ込み型を取り、
そこに石膏を流し込み、
そこに石膏を流し込み、
完成!
完成!

第三の手の出現

ついに第三の手が完成した。制作風景は次回予告のような短さでまとめたけれど、本当は失敗し、もう一度粉を買いに走ったりしたので、10時間くらいかかっている。そしてせっかくなので、手は2つ作った。第三の手と第四の手が出現したのである。これが怪獣だったらウルトラマンは苦戦すると思う。
完成しました(左がはんだごて置き、右がはんだ持ち)
完成しました(左がはんだごて置き、右がはんだ持ち)
美しい電子工作ができます
美しい電子工作ができます
はんだがベストポジションにやってくる。これではんだを咥える必要は無くなった。これで毒を塗られても大丈夫だ。見事に問題を回避したのである。しかしである。どうも華やかさが足りない気がする。電子工作にも華やかさが必要だと思うのだ。
男臭くて陰気臭い
男臭くて陰気臭い
電子工作とは基本的に一人で行うものであり、その結果、男である僕の作業場はどうも男臭く華やかさが無い。工作ができれば華やかさなんて必要ないという意見もあると思うが、それは違う。ここに女性がいた方が絶対に楽しいと思う。そこで、女性の要素を加えてみたいと思う。
急に女性の手に
急に女性の手に
女性といえばシュシュである。男性はまずシュシュをつけない。その結果、僕の手ではあるが、女性の手に変身してしまった。これにより電子工作が一瞬にして、ガールズコレクションである。電子工作が女性ファッション誌に特集される日も遠くないだろう。
華やか
華やか

電子工作中にお腹が空いた

どんなにLEDを光らせることに注力していても、お腹がすくこともあるだろう。人間だもの。そんな時にも役立つように考えられているのが、この第三の手、第四の手である。電子工作用の道具であるが、食事にも役立つようになっているのだ。
第四の手にはスプーンが! 握手している感覚で食べることができる
第四の手にはスプーンが! 握手している感覚で食べることができる
これで万が一、スプーンが無くても手を汚すことなく食べることができる。さらに料理に洋風のピリ辛さを求めたいとする。そんなこともあるだろう。ないとは言い切れない。そんなニーズにももちろん答えているのがこの電子工作用器具である。
第三の手からは黒胡椒が出るのだ
第三の手からは黒胡椒が出るのだ

華やかな電子工作へ

電子工作を便利にしたいと思い作った今回の工作。別に手の形をしていなくてもいいような気がするけれど、手にすることで「僕は一人じゃない」という気持ちを作り上げることに成功している。

ただ問題もあって、せっかくはんだに毒が塗られることを回避できたのに、第三の手のスプーンに毒を塗られたり、第四の手である黒胡椒に毒を入れられる可能性が出てきた。こっちを立てれば、あっちが立たず。物騒な世の中である。
でも、女の子の手っぽいからいいや!
でも、女の子の手っぽいからいいや!
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