はっけんの水曜日 2012年9月12日
 

奥多摩の山で昭和のゴミを発掘してきた

サッポロ一番

埋まっているときはくしゃくしゃで本当にゴミだったのだが、洗ってみたら袋麺のサッポロ一番だった。見たところしょうゆ味である。
サッポロ一番しょうゆ味。
サッポロ一番しょうゆ味。
細かく見ていくと、色々面白い事が書かれている。裏側には「ラーメンの本場???の味をお楽しみください。本場の風味がご家庭で召し上がれます」と書かれていた。確かにサッポロ一番は美味いが、本場の味とは大きく出たものだ。

また、麺の原材料に天然ガムが入っている。今のサッポロ一番ではもちろん使われていない。麺のコシを出すためにガムを混ぜていたのだろうか。ガムは油に溶けるので、油揚げ麺にガムなんて入れて揚げてる最中に溶けなかったのか不思議である。
本場がどこを指すのかは不明。おそらく赤い文字で書かれていたのだろう。消えてしまっていた。
本場がどこを指すのかは不明。おそらく赤い文字で書かれていたのだろう。消えてしまっていた。
麺の原材料に天然ガムという不思議。
麺の原材料に天然ガムという不思議。
次はカルビーのサッポロポテトバーベQ味だ。バーベQっていう、Qの表記は40年前から変わっていないのらしい。
今はアルミ蒸着の袋だが、昔はスナック菓子が普通のビニール袋に入っていた。
今はアルミ蒸着の袋だが、昔はスナック菓子が普通のビニール袋に入っていた。
これも細かく見てみると面白い。まず、新発売なのだ。裏側に書かれているプレゼントキャンペーンの締め切りは昭和49年8月31日になっていた。今から約38年前である。ネットで調べてみると、バーベQ味の発売は確かに昭和49年(1974年)だった。つまり、これをもって来た人は新発売のスナック菓子を登山に持ってきたナウイ若者(推定)だったのだ。
新発売で60円。そういえば昔のお菓子は袋に定価が印刷されていた。
新発売で60円。そういえば昔のお菓子は袋に定価が印刷されていた。
値段は60円。当時の大卒初任給が8万円ほどだったそうなので、今の金額だと180円くらいの価値だろうか。

そこそこな値段のお菓子だけあって、袋の裏に書かれている説明には、「本格派」だの「軽食」だの、お菓子の枠を飛び越えているというアピールが目立った。
アメリカがスナックの本場で、そこでバーベキュー味が流行ってるからこれも本格派であるという主張。「、」が多すぎて読みにくい。
アメリカがスナックの本場で、そこでバーベキュー味が流行ってるからこれも本格派であるという主張。「、」が多すぎて読みにくい。
「サッポロポテトバーベキューあじは、軽食そのまま。牛乳と一緒に召しあがれば、ますます申し分ありません。」という言葉遣いに時代を感じる。ハイキングの時に食べるとよろしいというのは、売り文句の一つだったのだ。
「サッポロポテトバーベキューあじは、軽食そのまま。牛乳と一緒に召しあがれば、ますます申し分ありません。」という言葉遣いに時代を感じる。ハイキングの時に食べるとよろしいというのは、売り文句の一つだったのだ。
優秀なアルカリ食品であり、健康スナックであるというアピール。カルビー的にはサッポロポテトはジャンクフードなどではないのだ。
優秀なアルカリ食品であり、健康スナックであるというアピール。カルビー的にはサッポロポテトはジャンクフードなどではないのだ。
直射日光に当ると油が酸化して大変な事になるので、ビニールの透明部分を無くしたと書かれている。が、結局それなりに酸化してしまうのでその後はアルミ蒸着の袋に変わった。これは過渡期の袋と言える。
直射日光に当ると油が酸化して大変な事になるので、ビニールの透明部分を無くしたと書かれている。が、結局それなりに酸化してしまうのでその後はアルミ蒸着の袋に変わった。これは過渡期の袋と言える。
アンパンマンでお馴染みのやなせたかしさんデザインのサマーTシャツプレゼントの説明。誰が描いた絵なのか、昭和って言うか戦後感すらある。
アンパンマンでお馴染みのやなせたかしさんデザインのサマーTシャツプレゼントの説明。誰が描いた絵なのか、昭和って言うか戦後感すらある。
新発売早々類似品が出回っていたらしい。カルビーサッポロポテトと指名して買えと書かれているが、スナック菓子を指名買いってなかなかしないと思う。また、よく見ると「焼菓子」と書かれている。当時は揚げてなかったのか?
新発売早々類似品が出回っていたらしい。カルビーサッポロポテトと指名して買えと書かれているが、スナック菓子を指名買いってなかなかしないと思う。また、よく見ると「焼菓子」と書かれている。当時は揚げてなかったのか?

2012年版と比べてみる

以上の様にゴミを観察してきた訳だが、現代版も手に入る物を買ってきた。並べて比べてみよう。
右上の青い矢印、サッポロ一番のロゴ、しょうゆ味の表記、ラーメンの絵など、驚くほど踏襲したデザインとなっている。
右上の青い矢印、サッポロ一番のロゴ、しょうゆ味の表記、ラーメンの絵など、驚くほど踏襲したデザインとなっている。
左から新しい順。一番古い右端を除いて、ロゴやデザインなどに大きな変化は無いようだ。早くから完成されてますね。ペットボトルは飲みかけでもキャップを閉められるし容量大きいし軽いし、持ち運びに便利。
左から新しい順。一番古い右端を除いて、ロゴやデザインなどに大きな変化は無いようだ。早くから完成されてますね。ペットボトルは飲みかけでもキャップを閉められるし容量大きいし軽いし、持ち運びに便利。
右のペットボトルのスプライトは、瓶のデザインを真似ている。全体のデザインは完全に別物だが、Spriteというロゴの形は全く同じである。
右のペットボトルのスプライトは、瓶のデザインを真似ている。全体のデザインは完全に別物だが、Spriteというロゴの形は全く同じである。
同じラガービールだが、デザインはもう全然違う。麒麟のデザインもかなり簡略されている。昔のキリンビールはあまりデザインする気が無かったんですかね。それとも、これが当時は超クールだったのか。
同じラガービールだが、デザインはもう全然違う。麒麟のデザインもかなり簡略されている。昔のキリンビールはあまりデザインする気が無かったんですかね。それとも、これが当時は超クールだったのか。
と、いう感じで昔のゴミと今の製品を比べるのはとても面白い。山にはまだまだ沢山の昭和ゴミが埋まっているので、掘って持ち帰ってみたら楽しいと思います。

なんか良いことしたような気分にも浸れるし、ゴミ掘りを目当てに山に登る人なんてそんなにいないから、他の人と違う登山を楽しめるのも魅力です。オリジナリティあるですよ。
このゴミ塚は写真撮っただけで、まったく掘り返す気にならなかった。ゴミ多すぎ。
このゴミ塚は写真撮っただけで、まったく掘り返す気にならなかった。ゴミ多すぎ。

昭和のゴミはまだまだ山に埋まっている

持ち帰れる限界の量は持ってきたが、川苔山の山頂付近にはまだまだゴミが埋まっていた。聞けば、東京都の最高峰である雲取山など、他の山にも大量のゴミが埋められているという。

三丁目の夕日とか見て、懐かしいなー、古き良き時代だなー、なんて思う人はゴミを掘って観察すれば同じように懐かしい気持ちに浸れると思うので、奥多摩の山でゴミを掘ってきたらいいんじゃないでしょうか。

きっと古き良き、懐かしい昭和に触れられると思いますよ。

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