ロマンの木曜日 2012年9月13日
 

じゃあ、バジルは青じその代わりになるのか

!
昔の料理本に、「バジルが無いときは青じそで代用しましょう」とよく書いてあったが、本当に代用になるのだろうか。もしできるなら、逆に青じそをバジルにもできるかもしれない。
というわけで「キュウリ・ズッキーニ代替」まで含めて、実際に挑戦してみた。
1978年、東京都出身。漂泊の理科教員。名前の漢字は、正しい行いと書いて『正行』なのだが、「不正行為」という語にも名前が含まれてるのに気付いたので、次からそれで説明しようと思う。
> 個人サイト まさゆき研究所

「これ、全然シソじゃないじゃん!!」

左:バジル、右:青じそ
左:バジル、右:青じそ
これが今回問題となる、二つの香草だ。
まず見た目が全然違う。
同じシソ科とか、理屈臭いことは抜きにして、どう見ても代わりが務まるとは思えない。
風呂釜とバスコダガマぐらいに違う。
風呂釜とバスコダガマぐらいに違う。
初めて生のバジルを嗅いだ時の記憶は忘れない。
料理レシピの「代わりになる」を信じていたので、シソっぽいのだと思っていた。しかし実物のバジルからは地中海の港街のような洒落た香りがし、僕の幻想は打ち砕かれた。
以来、ピザに青じそを乗せたりすることは無く、今日まで生きてきたのだが、もしかして、意外と代わりになるんじゃないか。
今日はそんな過去の自分が築いた壁を乗り越えるべく、青じそをバジルの代わりに使ってみた。
バジルの葉の水をよく吸い取ります(青じそで代用)
バジルの葉の水をよく吸い取ります(青じそで代用)

メニューは「ジェノベーゼ・パスタ」

ジェノベーゼとは、いわゆるバジルソースのパスタである。
製法は簡単。バジルの葉と、粉チーズ・松の実・にんにくを混ぜて擦りつぶすだけだ。毎年収穫したバジルの葉で自作している手慣れたメニューである。
まずはバジルの葉をすりつぶす。(青じそで代用)
まずはバジルの葉をすりつぶす。(青じそで代用)
ここで早くも、スルーできないほどの青臭さが立ちのぼる。
バジルで作るときにはここで、ジェノバの町を想わせる爽やかな香りに包まれるのだが、さすがに違う。
これは、ガキの頃に野原で草を引きちぎったときの匂いだ。
これはヤバいか?と思いながらも次の工程へ進む。
松の実、チーズ、にんにく、オリーブオイルを加えて混ぜ、
松の実、チーズ、にんにく、オリーブオイルを加えて混ぜ、
完成!! バジルソース!!(青じそで代用)
完成!! バジルソース!!(青じそで代用)
いつも作るバジルペーストに比べて、何だか味噌のようにもっさりねっとりしている。なめてみると青臭いだけでなく苦い。明らかにバジルペーストから逸脱した濃緑色の何かができた。
平気だろうか。とりあえずこれでパスタを作ってみよう。
左:ジェノベーゼ(普通)  右:ジェノベーゼ(青じそ)
左:ジェノベーゼ(普通)  右:ジェノベーゼ(青じそ)
見ため的には意外と遜色無いが、味の方はどうだろうか。
ん……、シソ……
ん……、シソ……
シソだ。明瞭にシソだ。
確かにおいしい。パスタとしてはおいしい。意外なほどに苦みも気にならず、味のバランスもいい。
でも香りの元は、まごうこと無きあのギザギザ葉っぱである。
同じ港町でも、ジェノバじゃなくて銚子、戻りガツオを満載して大漁旗を立てた船が似合う香りだ。
結論
パスタとしてはおいしい。でもシソ。
代替度 ★★★☆☆
ここで発想を転換しよう。
青じそをバジルの代わりに使うのではなく、バジルを青じその代わりに使う。

 ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZ新人賞

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ