いにしえの西安
歴史好きなら西安は外せない。なんたって唐の長安があって、シルクロードの交易拠点だったのだ。秦の始皇帝陵や兵馬俑もあれば、街の中心部を昔ながらの城壁が囲む。これは北京でも京都でもないことだ。博物館も相当の量で、博物館巡りは好きな人にはたまらないだろう。
街のど真ん中の目印に歴史的建築物の「鐘楼」。1384年建立だとか。
三蔵法師がインドから持ち帰った経典が保存されているという人気の観光地「大雁塔」。経典はサンスクリット語で書かれているそうだが、一方案内は変な日本語でも書かれていた。
三蔵法師像と大雁塔
しちゃだめだ。
石をすくい取らないように願うのを厳しく禁ず。願っちゃだめだ。
斬新で萌える注意書き。「つるつる」という形容からくる注意、思わず見入る。
やっつけ感があるが、なんとなく危険感は感じる。
そしてそこで遊ぶ人がいる。自己責任でいいのだ。
自然が生んだ奇跡の九寨溝・黄龍
九寨溝という名前は聞いたことくらいはあるかもしれない。四川省の奥地で、四川大地震があったところの割と近くにある。ツアーでも取り扱っているところはよくあるけれど、いかんせん秘境だけに行きにくく、ツアー料金は安くはない。でもその不思議な色合い、人生で一度は行ってみてもいいところだと思う。
青や乳白色からなる神秘的な色合い。こう見えて標高3000m超えなのだから、なかなか息が切れる。
カメラを向けて数え切れないほどシャッターボタンを押したくなるその風景。
歩みの先に見える道案内版に変な日本語はある。
待合室だけでいいのだが、「遣りくり」はどこから出たのだろう。頭の体操である。
漢字から類推して「飛び石にご注意」。惜しい。しかし「飛石連休」ってなぜ「飛石」なんだろう。
バス停がなぜか「する停」に。圧倒的な自然を前にした顔を笑顔にする小技。
大陸横断者が目指した大理
古くはマルコポーロが訪れ、ここ最近ではアジア大陸横断を目指したバックパッカーが訪ねた大理石の大理。
中国の端の雲南省の、そのまたやや端にある大理は、少数民族白族のゆったりした街。旧市街をのんびりと歩き、自転車に乗り、安宿に泊まる。そんなゆるい雰囲気に多くの観光客がまったりする。
白がベースの民族衣装を着る少数民族「白族」の街「大理」。
街をまったり歩くと、丁寧に外国語の道案内が要所要所の十字路に。その道案内に変な日本語が書いてある。ゆるい街にはゆるい日本語がよく似合う。
発音はYeYuだがどうやったら「あなたがたの湯」になるのか。ライフラインを利用し電話で友人に聞きたい。
外国人のストリート広場センター。ときどき本気を出して訳そうとした感じ。
チャンピン通りではまずいのか。マルコポーロもゆるいこの街が好きだったに違いない。
「東のゲート」「サイモン」「北門」そして南は「サウスゲート(ページ一番上)」。完璧にずれている。
また安心して旅に出られますように
愛国心とは別に愛郷心はある。いや愛国心以上に愛郷心があると思う。国がどうであれ、来てくれて喜んでくれれば、地元の人は嬉しい。有名人がやってきて、地元の方言で挨拶してくれれば嬉しいし、おいしいおいしいと地元の食事を食べてくれれば嬉しい。そういう気持ちはどこの国だって持っているだろう。ぼくが過去に行ったところはだいたい皆そうだった。
現地で会う一期一会の人と旅人の両方がハッピーになれるよう、早く余計な不安なくなって渡航できますように。