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フェティッシュの火曜日 2012年9月25日
 

ミニ四駆全国大会にカニで出る

カニは大会に出られません

大会規定によると、基本的にタミヤで発売されてるボディでなくてはならないので自作ボディは出られないらしい。

なるほどね。

実際、なるほどと思った。なぜか心に余裕があった。すでに時間と金を投資して引き返せなかったからかもしれない。それどころか一発逆転の策さえひらめいた。そう、もしかしたらタミヤでカニを発売しているかもしれないではないか。

「ないですね……。生きたのもそうですしカニの模型でさえ発売してないです」

いけずである。こんないけずもう知らん。知らんで何かが解決されるわけでもないが、さあ、もう戻れない、家帰ってカニのボディ作りがんばろう。
反省をふまえ、平日昼間に一人カニの身を取り出す
反省をふまえ、平日昼間に一人カニの身を取り出す

暗い、あまりにも暗いカニほじり

カニの身をほぐすのも二度目。今度は一人で身を取り出すことにした。

「カニを食べるときは静かになるって言うよね」みんなでカニを食っていると必ず親戚のおばはんが言い出す言葉であるが、カニは食わなくても沈黙するものだと分かった。夢中になってほじり出す。

身をほじり、ブラシで洗い、水で流す。

大江健三郎の死体洗いのバイトの話を思い出す。いずれ「カニの殻を洗うバイトがあるらしい」と都市伝説化するだろうがその時はおれが言ってやる。それ、ただのカニ缶工場やで! と。
カニのあられもない姿
カニのあられもない姿
前回ベランダで干してたらハエがよってきた反省をふまえ殺菌する
前回ベランダで干してたらハエがよってきた反省をふまえ殺菌する

カニを消毒する

「カニ はく製」で検索して得た知識、消毒用エタノールで数日漬けると腐らないらしい。カニを入れたタッパーは500ml800円の消毒液2本では足らなかったため、かさましするために石を入れた。

ここで思わぬ事態が起こった。白いのだ。なんだこの白み。
なんだこの白みは
なんだこの白みは

家に謎の白みがあるという茫洋とした不安

この状態で寝かす。それにしても白い。実家の母から電話がかかってきたときも白かった。うっかりソファで寝てしまったときも白かった。

意味の分からない白みが部屋の片隅に横たわっている。なぜカニが白いのだ……頭にくものすが張り付いたような二日間であった。

二日後取り出して日干しにする。汁は白いがカニの殻に変化はなかった。もういいかげんにしてもらいたい。意味のわからない白み絶対反対!

カニの殻は丸一日日干しで乾燥。これで腐らないカニが用意できた。
毛ガニ二匹、パーツ3,000円分。これでジャパンカップ出るぞ
毛ガニ二匹、パーツ3,000円分。これでジャパンカップ出るぞ
さてどうやってカニをのせたらいいのか
さてどうやってカニをのせたらいいのか

カニ2ハイはむだではなかった

ミニ四駆を組み上げているときの熱中はカニをほじりだすときと似ている。カニの身ほじりのあの沈黙はプラモ作りのそれだ。

ミニ四駆が終われば、カニの下処理。穴が開いていた新毛ガニには旧毛ガニを移植して隠した。人間の皮膚移植のようなものだ。これをやってるときは本当にブラックジャック(カニ界の)の気分だった。
新カニは身をとるための穴が最初から空いていた。その穴を旧カニの甲羅から移植。カニのブラックジャックの気分。
新カニは身をとるための穴が最初から空いていた。その穴を旧カニの甲羅から移植。カニのブラックジャックの気分。
カニをボンドで復元。さあこれをどうのせる?
カニをボンドで復元。さあこれをどうのせる?

ボディはプラ板で自作

カニをどうやって載せようかと思ったが、さらに買い出しに繰り出して、プラ板とボディのパーツで土台を作った。

イメージとしては山車のようなものだ。これでレースに出られなかった場合、元のミニ四駆のボディに戻せる。
日光にあてたことで色が大きくあせたので着色
日光にあてたことで色が大きくあせたので着色
また部品を買い出しに行き、プラ板でボディを作りその上にのせることにした。山車みたいだ。
また部品を買い出しに行き、プラ板でボディを作りその上にのせることにした。山車みたいだ。

もうずっとカニくさいんです

日にあてて乾燥させたカニは色がうすくなっていたので絵の具で塗って、クリアラッカーでコーティングした。

ボディはプラ板を切って土台にする。ここにパテを盛ってカニを載せた。

パテとはカッチカチに固まるセメントみたいなもの。小学生のころミニ四駆の改造紹介で見てこれはなんだろうと思ってた道具である。まさか20年後、カニを載せるために使うとは思わなかった。

パテを乾燥させて、塗料を塗って、脚を折り成形してまたパテで埋め……

この間、文字には起こせないカニくささが間断なくつきまとっている。
黄色いのはパテ。小学生のころ「パテで埋める」という記述に「??」だったが、まさか20年後カニを鎮座させて知るとは。
黄色いのはパテ。小学生のころ「パテで埋める」という記述に「??」だったが、まさか20年後カニを鎮座させて知るとは。
足がひろがりすぎるので折りたたむ。すると関節が割れるのでそこにもパテ。のち着色。
足がひろがりすぎるので折りたたむ。すると関節が割れるのでそこにもパテ。のち着色。
タミヤカラーで着色をして(こびて規定違反を挽回するために、タミヤ製品で改造していた)カニからシームレスにボディ化
タミヤカラーで着色をして(こびて規定違反を挽回するために、タミヤ製品で改造していた)カニからシームレスにボディ化
で、できた〜!!リアルすぎるのできたー!!
で、できた〜!!リアルすぎるのできたー!!


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