ロマンの木曜日
2012年10月11日
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熱海沖にある初島(はつしま)では、メロンが雑草として育つという情報をつかんだ。
名を「雑草メロン」というらしい。 雑草野菜を追い続けている僕は、急遽、初島行きの船に飛び乗った。 ![]() ![]() 前の記事:「じゃあ、バジルは青じその代わりになるのか」 人気記事:「おうちで作ろう、虹の結晶」 > 個人サイト まさゆき研究所 新棟 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 食べに行くのは野生のメロン!はじめに言うと、雑草メロンは普通のメロンではない。
大きさはウズラ卵程度、熟す前はむちゃくちゃ苦いが、熟すと黄色く色づき、ほんのり甘くなるという。 生物学的には同じメロンだが、栽培メロンとは違う、雑草として野生化しているメロンだ。 ![]() ![]() 雑草メロンのイメージ。ウズラ卵ぐらいの大きさで、まんまるい。
![]() 秋風の涼しくなる9月中旬、黄色く色づいた完熟メロン(ただし雑草)を求めて、僕は熱海沖の初島へと向かった。
![]() ![]() 興奮のあまり、新幹線で熱海へ向かう。
![]() なぜわざわざ初島へ向かうのか?メロンの起源は古く、弥生時代に中国大陸から伝わり、食用にされていたという。なので古墳や遺跡から、メロンの種がばんばん出土するらしい。
![]() ![]() なんと弥生時代にはメロンを食べていたという。
![]() しかしそのあと普及せず、人の手を離れて放置。
雑草化して、今では主に瀬戸内海から九州の島々に分布しているが、北限として熱海の初島にも生育するという。 古代人の食べたメロンが熱海にある! ここ2〜3年、雑草野菜を追い続けている僕としては、このロマンチックな雑草への想いに、胸がはちきれんばかりである。 ![]() ![]() リゾート客の群れ。雑草のことを考えてるのは僕だけ。
![]() 熱海から20分ほどで初島に到着。
直径400mほどの小さな島で、10分も歩けば対岸に着いてしまう。「東京から一番近い離島」という名にふさわしい。 ![]() ![]() 昭和には名の知れた観光地だったぽい
![]() ![]() はっきり言おう、今回は発見する自信がある。
雑草探しは、いつも広すぎる大地を前に茫然としてしまうのだが、今回はターゲットが極めて小さく、しかも弥生時代から生えているという事前情報もある。 これは勝ったも同然だ。 100%の勝算を胸に、初島の中心部へと分け入った。 ![]() リゾートに集う人、雑草を探す僕ざっと歩いてみたところ、初島には、『リゾート地域
』、『民家地域
』、『畑地域
』の3つがあった。
![]() ![]() 島の半分以上はリゾート化されている。中央にVマークの畑、漁港の周辺には民家。
![]() 『リゾート地域
』はまず無理だ。
リアルが充実した感じの人が大勢集まっていて、雑草どころの騒ぎじゃない。 「ええと、古代のメロンがですね……」なんて話を始めたら、「お客様、お引き取り下さいませ。」と言われること間違いなしである。 ![]() ![]() ここには用も無いし、雑草もない。
![]() 『民家地域
』も、ちょっと無さそうである。
初島の民家は密集していて、どこも「海の幸の定食」を観光客に提供していた。(そしてちょっと値段が高い) 住宅地は意外と雑草が見つかるポイントなのだが、ここでは焼き魚定食の値段ばかりが目についた。 ![]() ![]() 密集する民家。アジの焼き魚定食が1000円ぐらいする。
![]() やはり『畑地域
』が狙い目である。
![]() ![]() トラクターとか全然使ってない感じの、ゆるーい畑。
![]() 雑草メロンの本場・瀬戸内海でも、畑地のそばに生えるらしい。ということは、たったこれだけの部分をくまなく探せばいいのだ。
![]() ![]() 狭い!!ここだけ!
![]() 獲ったりー! 雑草メロン討ち獲ったりー!
今から勝利の雄たけびが、脳内に響くようである。 ![]()
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