お正月特集「過剰な食べもの」 2013年1月4日

お正月特集「過剰な食べもの」アメリカンりんご飴が過剰

 手前の君、おかしいだろ!
手前の君、おかしいだろ!
りんご飴という食べ物がある。屋台できらきら光るそれは、子供にとってたまらない魅力を放つだろう。そして買ってしまって、食べ始めて間もなく持て余す。

それは大人になるための経験のひとつにも思える。ただこのりんご飴、日本だけのものではないらしい。実はアメリカからも、異常なオーラを放ちつつ上陸していたのだ。

複数ライターがワンテーマで書くお正月特集、1/4の今日は「過剰な食べ物」。いろんな意味でのやりすぎフードを8本取り揃えました。お正月の満腹気分にとどめを刺させていただきます。
1973年東京生まれ。今は埼玉県暮らし。写真は勝手にキャベツ太郎になったときのもので、こういう髪型というわけではなく、脳がむき出しになってるわけでもありません。→「俺がキャベツ太郎だ!」

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珍しく「負けたくない」って思った

上の写真でも見える、M&M'sチョコレートがびっしりのりんご飴。これを売っているのはアメリカに本拠を置く「ロッキーマウンテンチョコレートファクトリー」という店。最近日本に上陸して、現在全国に5店舗ある。

看板商品のひとつが、丸ごとのりんごにキャラメルをコーティングした「キャラメルアップル」なるもの。ベースのキャラメルにトッピングが加わったアレンジも様々あり、特に問題なのは「キャラメルアップル フューチャリング エムアンドエムキャンディズ」というもの。(公式サイトのメニュー)

まず、見た目に怖じ気づく。他のお客さんもショーケースの前で「なんだこりゃ!」的な反応をしてキャッキャッと楽しんでいる。しかし、買っていく様子は見られない。
お前、がんばり過ぎてないか?
お前、がんばり過ぎてないか?
ならば自分が試そう。購入時に店員さんに聞くと、子供が釘付けになって買っていく場合もあるとのこと。しかし売れ行きは週末で4個くらい、平日だと1個ほどらしい。このビジュアルだと無理もない。

そして手に取るとさらに迫力が増す。実際に持つと、ガラスケースの向こうにあるときはまだフィクションのように思っていたと気がついた。

顔に近づけると存在感が何倍も強烈に感じられる。こうしたものの存在を受け入れることに、心が戸惑っている。
日本VSアメリカ
日本VSアメリカ
それでも、買ったからには食べるしかない。少し大きめに息を吸ってかじりつく。…あっ、これ、おいしいぞ!

実はこの食べ物、アメリカに以前からあるのは知っていて、自分で作って記事にしたこともあった(こちら)。その時も悪くはないと感じたが、さすがに本物はちゃんとおいしい。チョコのクリスピーな食感と甘さ、キャラメルのねっとりとした味わい。その濃度をりんごのシャキッとした歯ごたえと、ほとばしる果汁がやわらげる。

ちゃんと味のハーモニーがある。悪ふざけで作ったように見える分、味を受け入れている自分に驚いた。

別にギャグってわけじゃなかったアメリカンりんご飴。話だけでは信じられないというのは、数時間前の自分を思い出してもよくわかります。
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