ちしきの金曜日 2013年2月22日
 

島全体が廃墟へと向かってる島

人類の未来について考えさせられました。
人類の未来について考えさせられました。
長崎の沖合5kmほどのところに、かつて炭鉱で栄えた「池島」という小さな島がある。炭鉱だった島といえば、同じく長崎の端島、通称・軍艦島が有名だが、そちらが1974年に閉山したのに対し、こちらは2001年に閉山。ギリギリ21世紀まで営業していた。

池島には現在も人が住み生活している。が、産業がなくなった島はその後どうなっていくのか。そこにはなんとも独特な景観が広がっていた。
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。
> 個人サイト 長崎ガイド

この写真は2006年
この写真は2006年

7年ぶり2度目

今から約7年前の2006年4月に私は一度島を訪れたことがある。(⇒ 「海底炭鉱ツアー」)
その時は港から炭鉱施設までバスで一直線に向かった。バスの車窓から見た景色はいろいろ気になるところがあったが、ツアーだったため島内を自由に散策したりはできなかった。

今回は特にこれといった目的も持たず、ぶらぶらしたい。唯一のタスク的なことといえば、池島に住んでいる小島さんというかたとコンタクトを取ること(これについては後ほど)。
この船に乗って。後ろに見える建物はホテル兼フェリー待合室兼市役所支所。待合室には釣り竿が立てかけてあった。
この船に乗って。後ろに見える建物はホテル兼フェリー待合室兼市役所支所。待合室には釣り竿が立てかけてあった。

島へのアクセス

池島へは大瀬戸港と神浦港の2箇所から船が出ている。今回は神浦港発の船に乗った。定員15名。所要時間はおよそ15分。料金は片道350円。離島と聞くとなんとなく身構えてしまいがちだが、予想以上に気楽に行けるところだった。

離島行の船は場所によっては1日3便くらいしかなかったりするが、池島行きは車も乗せられるフェリーが1日7便、人だけが乗れる地域連絡船と高速船が1日7便と比較的豊富にあった(⇒ 参考)。 ただし地域連絡船と高速船は波が高い時は出ないとのこと。
船内。入るといきなり操舵室。そのすぐ後ろのスペースに靴を脱いで上がってもいいとのこと。
船内。入るといきなり操舵室。そのすぐ後ろのスペースに靴を脱いで上がってもいいとのこと。
ここが客席。いきなりテンション上る!離島に行くと毎回こういうコネタに山のように遭遇する。
ここが客席。いきなりテンション上る!離島に行くと毎回こういうコネタに山のように遭遇する。
およそ15分で池島へ。(ちなみに神浦港とはこの記事の船が出てるのと同じところ)

イケメン現る

島に到着すると、池島在住の小島健一さんが出迎えてくれた。事前にはメールでやりとりをしただけで会うのはこの日が初めて。 どんな人だろう?…と思っていたら、意表を突いて爽やかなイケメン男性が現れた。
リアルに小さな島に住んでる、その名も小島健一</a>さん。
リアルに小さな島に住んでる、その名も小島健一さん。
小島さんは2011年10月に関東から引っ越して来られた。関東にいた頃は「大人の社会科見学」という活動をされていて、本を出したりイベントを主催したりもされていた。

現在、長崎市行政センターの「地域おこし協力隊」のメンバーとして、池島のPR活動や歴史調査などをされている。
にしても、首都圏からいきなり離島というのは面白すぎる…というかギャップが激し過ぎるんじゃなかろうか?と思って尋ねると
「アマゾンやSNSがあるので意外とそうでもなかったです。」
とのこと。

たしかに私も関東から長崎に引っ越して来た頃にちょうど日本アマゾンがインターネット上にオープンし、そのおかげもあってほとんど不便を感じなかった。

ちなみに送料の欄に「ただし離島をのぞく」と書いてあるWEBショップをよく見かけるが、池島には普通に配達してくれてるとのこと。
猫がものすごく多い。池島では人間よりも猫の方が多く見かけた。
猫がものすごく多い。池島では人間よりも猫の方が多く見かけた。
あちこちに猫が潜んでいる。(上の写真にも2匹)
あちこちに猫が潜んでいる。(上の写真にも2匹)
小島さんが池島に関心を持つようになったのは、奇遇にも私の書いた拙記事がきっかけだったそうだ。(自分の記事が遠く知らないところで誰かの人生に影響を与えていたとは感慨深い)

その後、記事にも書いた炭鉱ツアーに参加され、さらに個人的に何度か島を訪れたりしていた時、地域おこし協力隊の募集を知り応募。が、やはり締め切り直前まで迷ったという。

そりゃそうだろう。首都圏での快適便利なそれまでの生活を全部投げ打ってここに来るということは相当勇気が要ったのではないかと思う。
船着き場の目の前がこの光景。
船着き場の目の前がこの光景。

島全体が石炭工場

港について真っ先に目に入ってくるのが、こうした工場施設。まるで工場の中を歩いてるかのように、バーン!!と表に出ている。
石炭を船に積むマシーンやら、
石炭を船に積むマシーンやら、
火力発電の施設やら。これらはいずれも現在は稼働しておらず、廃墟となっている。
火力発電の施設やら。これらはいずれも現在は稼働しておらず、廃墟となっている。
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生活環境と廃墟との距離がものすごく近い。(左に写ってる道路に注目)
生活環境と廃墟との距離がものすごく近い。(左に写ってる道路に注目)
島の廃墟ゾーンとしてはまだまだこれは序の口。
この先はこんなもんじゃない、が順番に。まずは島の現在の生活環境から見ていこう。


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